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水際対策について

岸田政権の支持率が上昇して、66%になった様です。

コロナ対策を最優先に掲げて、総理の岸田さんが、積極的に発信をし続け、国民の不安を解消してきた結果だと思います。

しかし、一方の側面として、現在、来日待ちの在留資格を持つ外国人40万人を犠牲にして得られた支持率という見方もできます。

最近、この話を色々な所で発信しているので、前田は、またこの話か、と思う人もいるかもしれませんが、しばし、お付き合いください(苦笑)

オミクロン株が出始めた昨年の11月末、日本は全面的に海外からの入国を禁止しました。
オミクロンの初期段階では、不明な事も多かったので、この時点では安全に徹する必要があったと思います。

しかし、今や、オミクロンの性質がある程度判明している中、水際対策そのものが効果を上げるという科学的な根拠はどこにもないにも関わらず、入国禁止は続いたままとなっています。

オミクロンが起こる前の11月8日、日本は入国を再開しました。この時、観光客は対象でなく、主に就労や留学などの定住する外国人を対象にしていました。

これが、オミクロンで突如、方針を180度転換したわけです。

しかし、実は、留学生や、就労予定の外国人は入国後の隔離が義務付けされ、しかもその後、PCR検査での陰性を条件に隔離を解きますので、一般の日本人より感染リスクは少ないと言えます。
(少し以前に、話題になった米軍の来日による沖縄での感染は、入国管理が異なります苦笑)

また、日本に一定期間居住する外国人は、観光客とは異なり、自分が属する組織に迷惑をかけたくないという心情も働いて、慎重な行動をとります。
(これも、所属組織=国が違う米軍とは異なります)

しかも、まず、日本での身近な生活面に慣れる事が優先の為、行動範囲も限定的となり、日本人よりも感染機会に触れたり、感染拡大させたりする可能性が少ない傾向にあります。

そして、今は市中感染対策がメインなので、水際対策自体が、それほど意味がなくなっています。

それでも、岸田政権が、鎖国に近い政策を続けているのは、国民の不安感情を恐れてのものです。
データや論理を根拠にしておらず、国民の心理的な事に配慮しての入国禁止令です。
その結果、国民から支持されています。

本当にこれでいいのかな、と思ってしまいます。

この国民の不安は、情報不足、理解不足による漠然とした感覚が原因である気がします。
海外からの入国者が感染を拡大するという根拠のない漠然とした集団心理です。
理解不足によって、例えば、入国管理も行動傾向など、前提条件が全く異なる米軍来日からの感染ニュースが、海外から入国への不安につなげがるということも起きてしまっています。

実際には海外からの定住者の入国はリスクが低く、国際的に考えれば非人道的であり、自国の経済や社会にもマイナスでもある、という様な事を多くの国民が理解していただくにつれて、国民に寄り添う方針の岸田政権は、自然と開国へ向かうと思います。

国民の心理的なことを考える事も、総理の重要な仕事だと思いますが、いつまでも、明確な方針や論理がないまま、海外の人達を犠牲にしたままにすると、国際社会からの信用を落として、結果的に日本の停滞を招いてしまいます。

元々、日本は2019年4月から、正式に外国人受入拡大方針を表明して、外国人との共生社会という理念を掲げました。


その直後にコロナに見舞われて、足踏み状態が続いていますが、海外からの受入拡大方針を変更した発表はコロナ禍中でも政府から一度もありません。
そればかりか、岸田総理が就任直後の昨年11月初めには、外国人受入拡大方針を改めて岸田さん自身も強調したばかりです。


この様な日本の方針に共鳴して、日本で居住することを決意し、日本の在留許可を得た約40万人の外国人が、最大2年間も待たされたまま、放置に近い状態となっています。

日本に来ることを待ち望んでいる多くの外国人の思いや将来を、これ以上犠牲にするのは、そろそろ限界だと思います。
既に、日本の在留資格を得ているにもかかわらず、他国を選ぶ外国人も増えています。

マスコミの皆さんも、国民の理解を促す為に、この様な観点で、積極的に報道をしてほしいと思います。

客観的な話を心がけていますが、私の立場上、自然と私の主観が入っているかもしれません。
様々な意見があるのが民主主義ですので、これが、絶対ということはありませんが、少なくとも今の状態については一考する必要はあると思います。


どう考えても、今の日本の水際対策は、国際感覚や論理性が欠落して、異常な状態ではないか、と感じる面があるからです。

ちょっと、主張めいた内容となって、申し訳ありません。
しかし、今の政権は国民の声を聞くというスタンスである限り、国民の理解や考えが変化しないと、このままの状態が続いてしまいます。


その結果として、外国人が一方的に犠牲になり、さらには、日本(日本の企業)にもマイナスになってしまう可能性もあるので、発信をさせていただきました。

まん延防止措置の適用も表明されている中、良くないタイミングであることは承知ですが、オミクロン株に対しては入国禁止策が必ずしも正解ではないかもしれない、ということを少しでも考えていただけたら、嬉しいです。

先行する国々のデータからは、オミクロンは急激に感染拡大して、急激に感染が低下するという事です。


オミクロンの感染は、時間の問題であると想定されますが、今は皆さん、それぞれ、大変な状況だと思います。

どうぞ、体と心にお気をつけてお過ごしくださいませ。

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