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ストッパーストリッパー

見たくもないものを見てしまって、
知りたくもないことを知ってしまった。

そんな言葉が自分の口から出た途端、心底納得した。
視覚からの情報収集がろくに機能していないと思っていたから。

あ、これがストッパーだったんだ、とそう思った。

心理ブロックと呼ばれたりもするこのストッパーは、自分に降りかかってきたやるせない出来事やうずまく感情により、「こんな思いもう二度とごめんこうむりたい」と心に決めたとき、うっかり取り出してしまわないよう、奥底にしまい込んで鍵をかけてしまったことで出来上がる。

もうこんなことが起こらないように、安全でいるために。

そしてそれはビリーフになる。
例えば、「見てしまったら知ってしまうことになる」とかね。

見ないということを死守せねばならん、大切な我が身を守るため、とかで視覚機能を封じ込めると、見たくないものも見なくて済むけれど、当然ながら見たいものも見えなくなる。そして自分の状況がさっぱり見えなくなったりする。

なかなかに、この「視覚」というものを例に出してもいまいち汎用性に薄い気がするので例えを変えてみると、たぶんこんなパターンは割とあるはず。

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「幼い頃、誰かが私のことをかわいいと褒めるたびに、母親が鬼のような形相になり、後からさんざんけなされた。」 (*これは私の例ではありません。私はそもそも容姿を褒められる子供ではなかったゆえ。)

こういう場合、ほぼほぼ母親は娘に対して嫉妬しているわけなのだけど、人から褒められる度に後からひどい目にあったりすると、

「人から褒められる = 恐ろしい目に遭う」 

というビリーフが出来上がったりする。


ビリーフって厄介なもので、7歳くらいまでに出来上がって生涯引きずる場合もある。三つ子の魂百までもと言われる所以はそこにあるんです。

そんなビリーフを持つと、大人になってからも容姿を褒められないようにという制御機能がはたらいて、例えばとにかく太り続けるなんていうことも起こり得ます。

ダイエットしてるのにとにかく痩せないとか、毎回リバウンドしてしまうとか、そもそも大して食べていないのになぜか痩せられない,等は潜在意識のビリーフがバックグラウンドで必死で制御機能を働かせていることが多い。

まかり間違っても、美しくならないように、もうひどい目に遭うのはごめんだから、と。

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そしてよくわかんないままに、雪だるまみたいにだんだん大きくまとわりついてゆく。なんかすっごい動きにくいという状態にも慣れてしまって、そんな着ぐるみなんか脱いじゃえればいいんだけど、学校で教わることってないから大変に苦労しながら日常生活を送ってしまう。

ビリーフ外すのって、ややこしい。

色々知ってる、私こんなやつもあんなやつも持ってるなと。
しかしこれ、どうやって肩から下ろしたらいいんでしょうか?と思うことが大変に多い。それでも下ろせるんである、時がくれば。

はっと気づいた時に、どうぞとリリースされるのだけれど、これにはどうやら体力が結構要るらしいと最近気づいた。対峙する力、というよりも、受け止める余裕、の方が感覚的に近い。

そんなわけで、もうこのビリーフいらんわと思うならば、しっかり食べて寝ることが近道なのかも。

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