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Outer Wildsのはなし③「シグナルスコープはすごいよ」

注意:”Outer Wilds”未プレイの方へ

この記事には超名作ゲーム”Outer Wilds”のネタバレが含まれています。
DLCのネタバレは無いつもりです。
(そもそも未プレイの人がこの記事にたどり着く可能性は低いと思うけど)未プレイの方は読まないでください。
「今後もプレイする予定もないし、そんなの関係ねぇ」という人も、いつかプレイする機会が来るかもしれないので読まないでください。
「何人たりとも初プレイを妨げる奴は許さん」と流川楓も言ってます。

前回②の続きです。まだ木の炉辺で空を見上げながら、村を探索しつつ、観測所に向かうときのはなし。

村の探索によるチュートリアル

Hearthianの村は雰囲気がとてもいい。木や緑が多いし、音楽もいいし、虫の声、川のせせらぎ、たき火の音、主人公の足音などのSEもいい。完全に個人的な意見だけど、歩いている場所によって足音が変わるゲームには良いゲームが多い。良質な没入感を得るには足音はめちゃくちゃ大事です。
Hearthianの村は探索することでOuter wildsの世界の歩き方、いわゆるチュートリアルを受けることができる「ゲームの最初の村」になっている。
ドラクエだと最初の村には「ぶきは そうびしないと いみがありませんぞ」と教えてくれる爺がいたりするが、Outerwildsでは無重力空間での操作、偵察機カメラの使い方、気を付けなくてはいけない幽霊物質、などなどこのゲームをプレイする上で頭に入れておかなくてはいけないことを、自然な流れで学ぶことができる。
このゲームにはこれ以降、ゲームシステムに関するチュートリアルはほとんどない。ゲームの途中でボムやフックショットみたいなアイテムが増えたり、必殺技が使えるようになったりするすることはないからだ。(例外は瞑想くらい)これもOuterWildsのゲームデザインの特徴だと思う。

マシュマロの焼き方も、習うより慣れろ式
ゲームのキモの宇宙船操縦もプレイヤーにとってはワンオペOJT

宇宙からの楽器の音色

Hearthian村のチュートリアルは、他のゲームには無いようなものが多く、探索しながらゲームにどんどん引き込まれていった。無重力洞窟や偵察機ランチャーもかなり好みだったんだけど、一番ウワーっとなったのはシグナルスコープかもしれない。
村の子どもたちとの「かくれんぼ」で使い方を学び、Outer Wilds Venturesのメンバーの楽器の話を聞いてスコープを空に向けると、宇宙から楽器の音色が聞こえる。それもアナログな素朴な楽器の音色で、宇宙とのギャップがすごくいい。エモです。
宇宙にアンテナを向けて信号をキャッチするなんて、地球人にとっては憧れのシチュエーションじゃないでしょうか。

「ラヴ・E・メール・フロム・ビーナス」なんて素敵ね
(知らない人は[アポロ 歌詞]で検索してください)

バンジョーをつま弾くGneissさん、そしてシグナルスコープで空を見上げるMoraineくんの言うことには、Outer Wilds Venturesのメンバーはそれぞれが異なる楽器を携えて、太陽系の異なる惑星にいるらしい。確かに宇宙に見える惑星にスコープを向けると、そこから音楽が聞こえる。そしてしばらくそのままシグナルスコープで音楽を聴いていると、惑星が重なるタイミングには演奏が重なって合奏になる。
「これは絶対に後々なにかある」…アマチュアゲーマーとしての勘がそう囁いていました。結果的に実績しかなかったけど。
ちなみに「かくれんぼ」の周波数もきっと後半どこかで使うことになると思って頭の片隅に置いていたけど、そっちも使う場面がなかった。今のバージョンだと、そもそも「かくれんぼ」の周波数は村の子供に話しかけた周回でしか選べなくなっている様子。昔のバージョンだといつでも選択できたような気がする…気のせい?

Moraineくんの言うとおり、シグナルスコープはすごい

いつものように話が脱線しますが、楽器や奏者が一つずつ集まってだんだん豪華な合奏になっていくという演出、大好物です。
ヨッシーアイランドのフィールド曲とか、MOTHER2の音の石とか、夢を見る島のかせのさかなの歌とか、武蔵伝の城の音楽とか、、、他にもっとあった気がするけどパッと思い出せない。
今思いついたアイデアで、いよいよOuter Wildsとは微塵も関係ないけれど、仲間の一人一人に楽器と旋律が設定されていて、その時に組んでいるパーティメンバーに応じて、いろんな合奏のフィールドBGMが聞ける、みたいなゲームないかな?
1人パーティのときは単一音源、4人パーティなら4音源のアンサンブルになる、みたいな感じ。ドラクエ4みたいに8人の仲間から4人でパーティを組むなら、8C4=70通りの合奏を聞くことができる。ラスボス戦は8楽器での合奏とかになるといいですね。燃える演出。

楽器職人Gneissさん。
主人公にもなにか楽器をくれたら嬉しかった、マラカスとかでもいい。

Gneissさんの話を聞いて、私にしては非常に珍しいことなのだけど、ゲームのプレイ中にメモを残すことにした。メモをとるなんて、小学生のころにMYSTをクリアした時以来かもしれない。一時間にも満たないここまでのプレイで「このゲームは真剣に取り組んだ方がいいやつ」と直感したんだと思う。
今も残っていたそのメモを見ると、Outer Wilds Venturesの各メンバーの名前、持っている楽器、彼らが今いる星の名前をメモしていた。ちなみにその後、宇宙船に乗り込み「航行記録」の存在を知ったため、結局メモはほとんどとらなくなってしまった。
現在手元に残っているメモを見ると、「一部のnomaiの名前と人物像」「この星系に何が起こっているのかの推理のまとめ」「く又N」だけがメモしてある。もっと攻略に使えそうな情報以外のところに旨味成分があるというのに、、
、今考えるともったいない。

ちなみにOuterWildsをプレイして以降、私はゲーム中にメモを残すことを以前より実践するようになった。「攻略のためにメモを書く」というより、「メモを書くことでゲームと向き合う時間を作る」ということの価値を知ったからかもしれない。

この続きの「チュートリアル 観測所編」をほとんど書いたのだけど、文字数が5000文字近くになってしまった。読むほうも書く方も双方負担になりそうなので分割することにします。1記事は2500文字くらいに収めたい…。

ゾンビのみなさまのお腹の足しにしていただければ幸いです。

おまけ:村の小ネタ

滝つぼで釣りをしているSpinel
釣りをしながら巨人の大海についての話をしてくれるが…
釣り針はまったく水面に届いていない。


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