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痛みの原因が精神的要因の可能性が高い選手の一例

 長く治療をしてきましたが【痛み】とは不思議な物です。もちろん痛みがある場合、その部位が悪い事がほとんどなのですが【痛み】は他にも発生する場合があります。

痛みが出るタイミングが決まっている

いつも試合前になると膝の痛みを訴えてくるA選手。試合が終わるとケロリとしてる。決まって痛みを訴えだすのは試合前。もちろん検査結果も異常なし。

 しかし、こんなA選手が試合前なのに膝の痛みを訴えて来ない時があります。どんな時か皆様、想像つきますでしょうか?

 答えは【他に痛い部位がある時】です。例えば肩が痛いと訴えだす時は、膝の痛みを訴えないのです。

 この事からA選手の場合、試合前の過度なプレッシャーが膝の痛みを作っている可能性が高いと考えられます。他の部位が痛い場合はそこに意識が集中し、膝に意識がいかなくなる為、痛みを感じない訳です。

 この様な症状の場合、選手に精神的に痛みが出てると説明してもまず納得しません。なぜなら選手自身は本当に痛みを感じているからです。

 この場合、真っ向から選手を否定しないで精神的なアプローチが必要です。選手の過度なプレッシャーを取り除いて上げる訳ですね。

 選手によって性格が違うので、絶対にこのアプローチが正しいという物はありません。

 それに選手との信頼関係もあります。信頼されていないと、アドバイスも素直に受入れてくれません。

 身体的な障害に対するアプローチだけではなく、この様なメンタル的な問題も我々は考えていかなくてはいけない課題だと思います。

 読んで頂き、ありがとうございました。