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大きく遅れた開幕。選手に与えるコンディションの影響は?

 大きく遅れていたプロ野球の開幕が決まりました。【これだけ試合や練習がないのだから十分休めて怪我人も出ないだろう】と思う方も多いかと思います。

 しかし、この様な長い休養期間は逆に怪我を増やす可能性があるのです。

長い休養は柔軟性を失う


 僕が球団トレーナー時代、多かったのが2月にキャンプインした途端の肩、肘痛です。特にベテラン選手に目立ちました。

 第3クールが終わる頃まで普段痛みを訴えて来ない選手もトレーナー室に顔を出していました。

 2ヶ月以上のオフがあり、休養も十分取れているのにです。

 もちろん長いシーズンの疲れを取る為に休養は必要です。しかし、休養も上手く取らないと逆に柔軟性を失ってしまいます。動かさないと身体は硬くなりやすいのです。

 これはギプス固定が良い例になると思います。大きな怪我や手術後等、長期の固定はびっくりするほど身体を硬くします。

 使い過ぎも疲労物質が蓄積し柔軟性を失いますが、使わな過ぎても血液循環不足で身体を硬くしてしまうのです。

 今年は調整の難しいシーズンです。おそらく開幕すれば連戦も多いと思います。

 開幕まで少ない期間ですが、選手には上手く調整してもらいたいです。僕も出来る限りサポートしたいと思います。