AOE2 【修正済み】内政テク再考:いつ研究するか、効果はいかほどか。

 内政テクについて考えてたら、色々見えてきた。ちょっと説明が分かりづらいかもしれない。

7/27:伐採採掘テクに関して、農民数を考慮していないという凡ミスが発覚したので修正しました。どのテクにも活躍の場があります。



【修正済み】伐採採掘テク

〈何秒で回収するのか〉

・伐採テク
効果:作業速度+20%
元々の効率を10人30秒として
 通常   100
 斧あり  120(+20)
 のこぎり 144(+24)
(移動を考慮せず)

 トータルで見ると獲得量は1.2、1.44倍になるが、実際は1回の回収にかかる秒数が減少する。簡単に計算すると以下のようになる。

1回の回収に必要な秒数

 伐採テクを研究していくとより速いペースで回収されるが、手押しテクを研究するとペースが落ちる。特に荷車研究が大きい。


・採掘テク
効果:作業速度+15%
10人30秒で
 通常   100
 斧あり  115(+15)
 のこぎり 132(+17)
(移動を考慮せず)

 同じように1回の回収にかかる秒数を求める。

 伐採テクと似通った結果となる。


〈いつ頃から恩恵を得られ始めるのか〉(コスト)

 さてこの伐採採掘テクはいつごろからプラスに働きだすのか。テクを研究する場合としない場合を比べるとこのようなグラフになる。

 この赤と青の交点を求めるには

y=adx(aはテクなしの効率、dは農民数)
y=bdx-c(bはテクありの効率、cはコスト)

の連立方程式のxを求めればよい。(但しこれはテク研究時間などを無視した簡便法である)効率は1人1秒あたりだと整理しやすい。
 コストについては、伐採テクは木コストのみを、採掘テクについては肉と木のコストを市場調整したとして、金テクなら70/100、石テクなら70/169をかけた値とする。

 例えば斧(F100, W50)、木こり10人ならなら

y=(1/3)10x
y=(1.2/3)10x-50

x=75(秒)
  =1分15秒
 斧の恩恵が得られ始めるのは、研究し終わってから1分15秒後となる。

 金テク1段階目金農民8人なら、150×0.7=105だから

y=(1/3)8x
y=(1.15/3)8x-105

x=262.5
  ≒4分22秒
 金テクの恩恵が得られ始めるのは、研究し終わってから4分22秒後となる。

まとめると

x=c/(b-a)d

になる。こっちのが簡単。コスト(c)が1/2倍になると、時間(x)も1/2になる。農民数(d)が2倍になると、時間(x)も1/2になる。

 のちほどこれを計算した表をお見せする。


〈具体的に資源がいくらもらえるのか〉(リターン)

 そのあとどれだけ資源がもらえるのか、テク研究しないのと比較してどれだけ得するのか。今回は5分間で得られる追加資源量を計算してみる。

計算はごく簡単で
追加資源量=(b-a)d×300
     =(テクありの効率 - テクなしの効率)×農民数×300秒

b-aを30秒ごとの効率を使うと、上記の数値が使えて楽(この場合×300秒は×10となる)。例えば斧(d=10)の場合、

追加資源量=(1.2-1)10×10
     =20
となる。


〈コストとリターンの対照〉

 以上をまとめた表がこちら。

〈いつ頃から恩恵を得られ始めるのか〉
〈具体的に資源がいくらもらえるのか〉

 コストに関しては大体2分前後ぐらいで元が取れるとみてよいだろうか。伐採テクに関しては食料コストを除外しているため、その分1分ちょい早い数値が記載されている。

 リターンに関しては、(5分間で)斧が200、のこぎりが360ぐらい。採掘は効果が少し薄く、できれば金堀15人ぐらいの時に研究したい。石に関しては10人15人の頃じゃないと効果が薄いように思うが、ここは好みが分かれそうだ。両引きのこぎりに関しては、20人以上の時なら他テク同様の使い心地になりそう(コストF300がかかるのがネックだが)。

 まとめると、「伐採テクは木こり10人以上(つまり即研究)、採掘テクは金堀15人以上、石堀10人以上、両引きのこぎりは20,30人以上の時に研究」ってところか。これの他に、最初に述べた「回収テンポが速くなる」というのも伐採採掘テクの効果となる。資源がすぐ格納されるというのがやりやすい。




【リターン追加】手押しテク

 じゃあ手押しテクはどうなんだい。

効果:資源運搬量10→13→20(例外あり)
   移動速度+10%

 この動画では畑18枚のときに手押し研究すべきと言っている。が、上記のことを考えるともっと遅くていいんじゃないか?

〈何秒で回収するのか〉

 手押しテクは主に畑に影響を与えるテクである。上記記事から、その効果は10人30秒で
 通常  100
 手押し 110
 荷車  120
となる。
 1人+1と考えると、畑18枚では+18、畑40枚では+40毎度増える計算になる。1回の回収にかかる秒数は
 通常  30
 手押し 35
 荷車  50
である。

 単純な話、手押し研究して+18得るぐらいなら、農民3人生産して、畑3枚増やして+30得る方が得では?手押しテクは後回しでも良い気がする。


〈いつ頃から恩恵を得られ始めるのか〉

 手押しテクの場合、研究しない場合農民生産が行われることがちょっと複雑にさせる。まずは農民の追加生産を考えない場合を考えてみる。手押し(F175, W50)から。

y=(1/3)dx
y=(1.1/3)dx-175
dは畑農民の数

x=175×3/(1.1-1)d

 これに農民3人分のコスト(F150)と畑農民の数を考慮する。農民3人とも畑を耕すとする。

x=25×3/(1.1×d-1×(d+3))

1.1×d-1×(d+3)=0のとき、d=30
畑農民が31人以上の時、手押しの恩恵が得られ始める始める時間が発生する
29人以下の場合、手押しの恩恵は手押しなしの時よりも劣る。

d=31のとき、x=750=12分30秒

 荷車(F300, W200)の場合はどうか。

y=(1.1/3×(d+2))x
y=(1.2/3×d)x-200

x=200×3/(1.2d-1.1(d+2))

1.2d-1.1(d+2)=0のとき、d=22
d=23のとき、x=6000=100分
d=30のとき、x=750=12分30秒

 手押しと荷車を一気に研究する場合はどうか。

y=(1/3×(d+5))x
y=(1.2/3×d)x-225

x=225×3/(1.2d-1×(d+5))

1.2d-1×(d+5)=0のとき、d=25
d=26のとき、x=3375=56分25秒
d=28のとき、x=1125=18分45秒
d=30のとき、x=675=11分15秒
d=45のとき、x=168.75≒2分48秒

 まとめると、畑30枚以上のときに研究すれば、10分後ぐらいから恩恵が得られ始めるということになる。下記の通りその効果は5分で100だから、もっと遅くてもいいかも?

 リターンはどうかというと
d=30のとき、手押し荷車両方研究すれば、5分後には
 2×30×10-50×10=100
100ほど追加でもらえる。

手押しだけだと、1×30×10-30×10=0
荷車だけだと、1×30×10-20×10=100

d=45だと、2×45×10-50×10=400
400ほど追加でもらえる。

 今回は畑のみを対象に考えてみた。手押しテクは他の資源にも効果があるが、移動が少ない、移動は減るが回収テンポは悪くなるという点から、そこはあまり考えなくてもいいかなと思った次第。また農民の足が速くなるという点は寄せや荒らし対策にも使える。


〈おまけ〉
 手押しの運搬量UPの正しい数値を求める海外ニキ達の図(コメント欄)。



畑テク

 畑に使う木を削減するテク。特にぬくりの時に後々恩恵を受けやすい。新しく張る畑にしか効果が反映されないため研究タイミングに注意。畑たくさん張る前に研究したい。

〈効果〉
畑の量   175
引き具あり 250
馬鍬あり  375
輪作あり  550

〈収穫し終わる時間〉
畑の量   175/(1/3)=525秒=8分45秒
引き具あり 250         =750秒=12分30秒
馬鍬あり  375         =1125秒=18分45秒
輪作あり  550         =1650秒=27分30秒

〈収穫し終わる時間(手押しあり)〉
畑の量   175/(1.1/3)≒477秒≒8分
引き具あり 250            ≒681秒≒11分25秒
馬鍬あり  375            ≒1022秒≒17分
輪作あり  550            =1500秒=25分

〈収穫し終わる時間〉
畑の量   175/(1.2/3)=437.5秒≒7分20秒
引き具あり 250            =625秒≒10分25秒
馬鍬あり  375            =937.5秒≒15分35秒
輪作あり  550            =1375秒≒22分55秒

 畑テクの効果は8分、12分、17分後ぐらいに、畑の張り直しが後回しになるという形で現れるようだ。となれば、次のようなプランが良さそうか。

斥候ほか
引き具 9分研究→17分に効果あり→21分頃から張り直し
馬鍬  20分研究→32分に効果あり→37分頃張り直し
輪作  36分研究→53分に効果あり→59分頃張り直し
    または、52分研究→69分に効果あり→75分頃張り直し

領主即引き具、城主即馬鍬、50分頃輪作

弓ほか
引き具 17分研究→25分に効果あり→29分頃から張り直し
馬鍬  28分研究→40分に効果あり→45分頃張り直し
輪作  44分研究→61分に効果あり→67分頃張り直し
    または、60分研究→77分に効果あり→83分頃張り直し

領主途中引き具、城主中頃馬鍬、1時間頃輪作

即城ほか
引き具 12分研究→すぐ馬鍬
馬鍬  14分研究→26分に効果あり→31分頃張り直し
輪作  30分研究→47分に効果あり→53分頃張り直し
    または、46分研究→63分に効果あり→69分頃張り直し

城主即馬鍬、46分頃輪作

 畑の張り替えを後回しにできる分、5分ずつぐらい木のやりくりがしやすくなる。少なくとも引き具ぐらいはやっておいた方が良いだろう。


〈豆知識〉
 ちなみに畑自体には食料を生み出す速度24/min、備蓄する量15が設定されている。

畑自身が食料を生み出す(効率24/min、放置すると最大15までストックできる)

農民が食料回収(効率19, 22, 26/min)

畑が食料を生み出してないと農民が回収できないという仕組みで、そのせいで荷車入りの畑効率も24/minに制限される。アステカやクメールといった畑ボーナス持ちの畑回収効率が軒並み24/minなのもそのせいだろう。スラヴは畑自体の作業効率も上がるようで26/minというダントツの数値を誇る。



資源と小屋の距離

 伐採などで距離があると効率が落ちる。どれぐらい落ちるのだろうか。

1マスの往復に係る時間(秒)
2/0.8=2.5 2/0.88=2.27 2/0.968=2.06 資源量換算(3s=1)だと1弱
2マスだと
5, 4.5, 4.1 資源量1強
3マス
7.5, 6.8, 6.25 資源量2強
4マス
10, 9, 8.3 資源量3前後

それぞれ10人5分間の損失を考えると、×10×10として、100~300ぐらい。伐採に当てはめるなら、「1伐採につき農民は多くて10人ぐらいまで」「1,2マスおきぐらいで伐採所建て直し」って感じかな。



【修正済み】刺し網

 回収時間は距離によってまちまちだから省略。多分そこそこ短くなる。

〈いつ頃から恩恵を得られ始めるのか〉
y=(1.5/3)dx
y=(1.5×1.2/3)dx-150

x=1500/d秒
  =25/d分

d=7なら、x=3分34秒
d=10なら、x=2分30秒
d=15なら、x=1分40秒

〈具体的に資源がいくらもらえるのか〉
d=7で、30×7=210
d=10で、300
d=15で、450

 帝王進化などに使えそうな数値を出している。海戦が危うくなければ即研究しても良いだろう。



【リターン追加】ブルゴーニュのブドウ園、ベトナムの紙幣

ブルゴーニュのブドウ園
y=0
y=(0.016×d)x-300 dは畑の枚数

d=30で、x=625秒=10分25秒
d=50で、x=375秒=6分15秒

5分で得られる資源は
d=30で、0.016×30×300=144
d=50で、0.016×50×300=240

ベトナムの紙幣
y=0
y=(0.022×d)x-200 dは木こりの人数

d=20で、x≒454≒7分30秒
d=30で、x≒303≒5分

5分で得られる資源は
d=20で、0.022×20×300=132
d=30で、0.022×30×300=198

 木こりより(馬内政の)畑の方が多くなるから、ブルゴーニュのブドウ園の方が価値があるようだ。



まとめ

  • 伐採、採掘テクは回収テンポを速める。手押しテクは遅める。

  • 伐採、畑テクは即研究。引き具を遅らせる場合は、畑テクは17,28分ぐらいに研究する。

  • 採掘テク、両引きのこぎりは農民数が多いときに研究。

  • 手押し荷車は畑30枚以上の時に一気に研究する。

  • 1伐採には多くて10人まで。1,2マス空けて伐採建て直し。

  • 刺し網も海が安全なら即研究。