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産後2日目、子どもと対面(双子子育てストーリーNo.1)

驚きの妊娠、しかも双子発覚から、週1日の通院、1ヶ月の管理入院、そして夜間の緊急帝王切開。マタニティ期の体験、学びをまとめていたらなんと33話になりました!現在は双子子育て中の私。毎日てんやわんや、知らないことや新しいことだらけで、右往左往、四苦八苦、七転八倒しながらも子どもの笑顔と成長に支えながら楽しく生活しています。ということで、今日から「双子子育てストーリー」の始まりです!

我が子は1800gと1400gで生まれたため出生後すぐにNICUに入りました。私は人生最悪の絶不調だった産後1日目は面会をあきらめ、2日目に会いに行きました。

緊張のあまり面会時間30分前から歯磨き、手洗いを済ませ、それでも時間までまだまだあるためベッドの上でチョコンと腰かけてそわそわしていた私。

時間5分前にNICUのインターフォンを押し入室、再度入念に手洗いを済ませ、いよいよ自動ドアを開ける。そこには小さな赤ちゃんたちがたくさん。我が子はどこ?と探していると、部屋の奥の方を案内される。

到着した先で保育器を覗き込むと我が子がそこに。

想像はしていたし、覚悟もしていたけど、ほんと――――に小さい!!

両手にすっぽり入ってしまいそうなくらい小さい、血管が透き通る肌、触ったら壊れてしまいそうなくらい細い脚。

正直なところ、ちょっと怖い‥‥


そう思ってしまった私。出産当日にすでに面会した夫には、事前に口酸っぱく「小さいけど驚かないように」と伝えたにもかかわらず、いざ自分が対面するとショックでしばし言葉を失うほどでした。

保育器は母体の中の環境に近くなるように温度管理がされ、赤ちゃんは血液の色に近いピンク色のマットの上に、同じくピンク色のクッションの上にうつ伏せになるように寝ていました。鼻には呼吸をサポートする装置、口はミルクを注入するチューブ、脚には点滴ルート、足首には脈拍測定や酸素飽和度を測る装置。すべての機械の意味や必要性はわかるけれど、たくさんの機械につながれた我が子を見て苦しいだろうにと思わずにはいられず、しばしぼんやりと眺めてしまいました。

意外だったのは、大きく生まれた子の方が呼吸の助けを多く必要とするとのことで、重装備の機材を付けていたことです。聞いた話によれば、小さく生まれる子の方が自分が早く生まれる可能性があると察してか外界に出る準備を早く始めることがよくある、我が子の場合も小さい子の方が呼吸の準備が早く整っていたのではないか、とのことでした。

ぼんやり保育器の前で立ち尽くしていると看護師さんがやってきて、保育器の手を入れるがあるから触ってよいですよと言われました。再度しっかり消毒をして恐る恐る手を入れ軽く振れてみると、柔らかくてあたたかい。時折足を延ばしたりあくびをしたり。そしてピーピーと小鳥のような泣き声まで披露してくれました。

小さい、でも確かに生きている


妊娠や出産を振り返る間もなく体の苦痛と戦っていた産後。この時初めて、ほんとうに出産を終えたんだ、母になったんだ、と張りつめていた心がじんわりと解けていくようでした。

ひとしきり感動に浸ると、次に、本当に無事に育ってくれるのかと心配の波が押し寄せてきました。私にできることは、医療スタッフの皆様の力を信じること、我が子の生命力を信じること、毎日時間いっぱいに面会して話しかけること、ただそれだけ。

できることをしっかりやり、私たちの幸運を心の底から毎日、毎秒祈ろうと小さな天使たちの前で固く誓ったのでした。

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