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詩| 冬支度
クーラーが要らなくなったら、夜通し窓を開けておこう。
あんまり冷たい冬の空気は、ちょっと刺々しすぎるから、今のうちに取り込むといい。
サンダルが頼りなくなったら、厚い靴下を出しておこう。
遠く張り詰めた冬の空には、連れて行かれそうになるから、そいつを重しにするといい。
カレンダーはもう残り少ないから、誰と居たいか決めておこう。
白い息に気付いたとき、一人じゃ消え入りそうだから、冬だねと分かち合えたらいい。
我慢や喪失や終結や枯渇や、傷つき傷つけた季節を越して、
どうせ寂しい僕たちだから、
どうせ寂しい季節になるから、
なんでもござれの秋にかまけて、ちょっぴり甘えたっていい。