見出し画像

折り紙は居合に似ていると思いました

アーティスト・デート3回目。地元のコミュニティセンターのイベントで「折り紙教室」を開催すると言うので、子供の頃にやったきりの折り紙に挑戦してみようかと。そういえば「ブレード・ランナー」でロス市警のガフが自分が来た証としてユニコーンの折り紙を置いていくシーンがあったな。ああいう折り紙ができたらかっこいいな、なんて思って参加してみました。

正直浮いてましたが、メッチャ楽しかった!

参加者は老若男女様々。でも僕の世代の男性はいなかったな。正直始まるまでは居づらい空間でした。だって、髭でメガネのコワモテのおっさんの(居合の道場では「経済ヤクザ」というあだ名を拝命しました)隣りは品の良さそうなおばあちゃんだし、その前に座ってる小学生と思われる女の子は、僕を不思議そうに振り返ってガン見してるし。
でも始まってしまえば皆仲間。ああでもないこうでもない、ここはどうやって折るの等、ワイワイしながら2時間弱を過ごすことができました。

今回僕の成果はこれ!

今回はお雛様を折りました♪

今回のテーマは3月前という事で「お雛様」を折りました。先生は5名で生徒は30人ぐらい。先生が折り方を説明した事を生徒が真似するというスタイルで講座が進みます。ユニコーンは今度自分で折るとして、今回はお雛様をしっかり折ってみました。
正直、折り紙など子供の遊びの延長だと思っていましたので、「こんなものは教え貰わなくともなんとでもなるし」ぐらいに斜に構えていました。本当に不遜でした。実際折ってみるとこれが色々気がつくことがたくさんありました。

この一枚に命が宿る・・・とは大げさかな?

折り紙と居合の教授法は似ている。

今回は初心者講座なので、お雛様は複雑なものではありません。でも、数十回の工程を踏んでいくと、実にこれがよくできている。何のために折ったかわからない箇所が、最後にはちゃんと意味を持つ。補助線的に折った折り目でさえ、最終的な形を作る上で必要なものでした。
何回も「なるほど、こういうことか」と声に出して呟いてしまうぐらい、この工程も良くできている。教室で出来るぐらいのものですから、言葉として伝えてることができなければならない。だからこの形を折るためには、この折り方でなくてはならないというメソッドがちゃんとできているんですね。
これは居合の教授法と似ていると思いました。全県道連盟居合は細かな所まで所作が決まっています。刀の位置か肩の位置、付く足の位置から膝の角度まで教本にしっかり載っているぐらいです。
だからといって、技に個性がなくなるわけじゃない。刀の振り方、スピード、細かな角度、そして何より気の出し方で、技の美しさが変わってきます。これは折り紙と全く同じです。
私の折り紙と先生のお手本は似ているのですが全く違う。折り目の美しさや、左右のバランスが先生のそれと比べると全く違うんです。隣りの人とも全然違う。僕のお雛様はなんか荒いけど、隣のおばあちゃんのは優しい感じがします。折る人の個性がお雛様の形に影響する面白さを感じました。

子どもの遊びの延長?とんでもない!

始まる前は簡単だとタカを括っていた自分でしたが、数学的に完成された折り方に感服しました。コンプレックス折り紙が流行するのもわかるような気がします。
あんな複雑な作品は作れないまでも、何か自分が納得出来るものを折ってみたいと思いました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?