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ロウLowBlowブロウ
2018年9月27日 00:47
肌を切り裂くような潮風と、吹きすさぶ雪。激しい波が揺れる、「輝きの海」に浮かぶ小舟の上に、ひとりの戦士が座っている。雄々しい角つき兜と、使い込まれた鎧に身を包んだ屈強な男。いくつもの傷がつけられた鋼のような筋肉質の体躯は、内なる闘志の現れからか、微かに湯気を上げている。その戦士はずっと、腰に目をやり何やらブツブツと呟いている。「ああ。南の奴らは間違ってる。俺たちは野蛮なんかじゃない。そう
2017年10月14日 18:07
あれはたしか、今日みてェに月がやけに明るい夜の事だったっけ…。あの日あっしは、いつもの様に宿屋(踊る案山子亭)の主人に頼まれて、ネズミを――いやね、その主人の名前はウーゴ、っていうんですがね。いやァ、あの人は使いが荒くていけねェや。ねずみが出たらいつもあっしを頼るくせに、いざ仕事がおわったらちょっとだけの銅貨とエールを一杯くれるだけなんでさ。そのくせ、一匹でも捕まえ損ねると、まるで真っ赤なオウ