ニンジャ自由研究:Twitter連載における「豊満」回数を調べてみた
ドーモ。ふらっとです。
この度、ニンジャスレイヤー連載10周年ということもあり、ニンジャソンでなんか自由研究したいなーと思っていた時、あるひとつのテーマがふと浮かびました。それが「豊満」です。
皆さんも豊満好きですよね?私も大好き!はい採用決定です。
【豊満】
《名ノナ》豊かで十分にあること。また、(女性の)肉づきが非常によいこと。
「―な肉体美」(Google検索より)
女性の肉体美に対する肯定的な形容として使われることの多い語で、ニンジャスレイヤーにおいてもそこは同様。
作中では大きなおっぱい、すなわち「巨乳」とか「爆乳」を表すワードとしての使用が群を抜いて多いのが特徴で、またニンジャスレイヤーでは基本的にそういった直接的な表現は避けられていることもあって、連載開始から約10年が経った今なおこの「豊満」という語が存在感を放ち続けています。
「その胸(バスト)は豊満であった」などの形で所謂忍殺語としての認知度も高く、汎用性と奥ゆかしさを兼ね備えたネットミームとして忍殺外のキャラ(特にニンジャ系女子)に対しても使われることもある、印象的なワードと言えるでしょう。
そんな「豊満」という表現に対するアプローチとして、ニンジャスレイヤーの連載10年間の中で、どんなふうに使われていたのかを調べてみました。
テーマ通り気軽に読める内容になってると思いますので、コーラやスナック片手にゆるりとご覧くださいませ。
『サプライズド・ドージョー』より。
全てはここから始まった。
以下の調査についての諸注意として、
・公式アカウント(@NJSLYR)上でのTwitter連載分が調査対象
・物理書籍やニンジャスレイヤープラスでの加筆修正や限定エピソードなどは調査対象外
・ニンジャ名鑑・予告・CM・与太話といった本編外の記述や再放送は対象外
・プラス限定エピソードであってもTwitter上で特別連載されたものは対象内
・ロブスターもOK
登場キャラ「豊満」回数ランキング
「豊満」という表現が誰に対して・どのぐらいの回数使われたのかを調べてみました。
地の文か台詞かは問わずカウントしていますが、歌の歌詞のような特定のキャラに対してではない「豊満」はカウントしていません。ご了承ください。
それでは第5位から!
ドルドルドルドルドルドル……デン!
第5位:フェイタル
豊満回数:6回
美女が野獣!な美しきプラチナブロンド女傭兵ニンジャ、フェイタル=サンが5位にランクインしました!
内訳は、
●2部
『ビガー・ケージズ・ロンガー・チェインズ』:3回
●3部
『タワー・オブ・シーヴズ』:1回
『スピン・ザ・ブラック・ヘイズ』:2回
となっています。
彼女自身の登場回数自体が多くはないのと、豊満への言及がだいたいヘンゲヨーカイ描写重点な時になるので、印象の割にそこまででもなかった…という感じでしたね。
とは言えその限られた回数の中結構な頻度であらわになっていることから、読者へのインパクトは相当なものであろうと考えられ、あの地の文=サンにも「ゴウランガ」と言わしめる快挙を成し遂げています。スゴイ!!
さあ次に行きましょう。
ドルドルドルドルドルドル……デン!
第4位:パープルタコ
豊満回数:12回
ザイバツの妖艶なる女シテンノ、パープルタコ=サンがフェイタル=サンにダブルスコア差をつけてランクイン!ワオーッ!
内訳は、
●2部
『モータル・ニンジャ・レジスター』:1回
『ビヨンド・ザ・フスマ・オブ・サイレンス』:4回
『シャドー・コン』:1回
『ドゥームズデイ・ディヴァイス』:3回
『キョート・ヘル・オン・アース』:3回
となっています。
順位こそ4位ですが、2部エピソードのみでこの回数という濃密さは特筆に値します。
Twitter連載分における初登場であった『ビヨンド~』においてはカタオキを相手に色んな意味で衝撃的なエントリーを果たし、淫靡かつ残忍なキャラクター性を存分に見せつけてくれました。
奥ゆかしさを是とするニンジャスレイヤーという作品において、直接的な猥褻行為を厭わない姿は他の女性メインキャラとは一線を画しており、納得のランクインと言えるでしょう。
お尻に対して「豊満」が使われている貴重なシーンも。流石!
さあついにTOP3の発表です!
ドルドルドルドルドルドル……デデン!!
第3位:ナンシー・リー
豊満回数:18回
我らがナンシー=サン、まさかの3位ッ!
……個人的にはかなり驚きました。てっきり余裕で1位2位を争えるレベルだと思っていたので。
内訳は、
●1部
『フジ・サン・ライジング』:1回
『ワン・ミニット・ビフォア・ザ・タヌキ』:2回
『デストロイ・ザ・ショーギ・バスタード』:1回
『デイ・オブ・ザ・ロブスター2』:2回
●2部
『キョート・ヘル・オン・アース』:4回
●3部
『フラッシュファイト・ラン・キル・アタック』:1回
『ザ・ファンタスティック・モーグ』:1回
『バトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト』:1回
『ダークサイド・オブ・ザ・ムーン』:2回
『オイランドロイド・アンド・アンドロイド』:1回
『ア・ニンジャ・アンド・ア・ドッグ』:1回
『フェイト・オブ・ザ・ブラック・ロータス』:1回
となります。
こうして改めて見ていくと、2部ではそもそもスリーピング・ビューティー状態であることが多く、また仲間キャラの増加によりスポットの当たる機会自体が少なかったことが挙げられます。
1部でも出番の割に意外と少なく、これは「胸元が強調」「たわわな胸」「胸の谷間」…など読者の想像力を奥ゆかしく想起させるかのようにセクシーさの表現幅が広かったことも一因でしょう。
ただ、その数少ない豊満言及のひとつが、
この凄まじき名台詞であることから、これだけでもう「ナンシー=豊満キャラ代表」の公式がニューロンに不可逆インプットされてしまった読者諸氏も多いのではないでしょうか?
私はされました。
AoM本編でも完全復活にこそ至っていませんが、シーズン3にてようやく再登場を果たした彼女の今後にも注目してゆきたいところです。
お次は2位!
ドルドルドルドルドルドル……デデン!!
第2位:フブキ・ナハタ(フォーティーナイン)
豊満回数:19回
なんと、リー先生の助手たるシリコン豊満美女がこの位置にランクイン!
お世辞にも出番の多いとは言えない準レギュラーキャラながら、ナンシー=サンに僅差での勝利です。やりましたわ先生!!
内訳は、
●1部
『ユーレイ・ダンシング・オン・コンクリート・ハカバ』:1回
『デッドムーン・オン・ザ・レッドスカイ』:2回
●2部
『ネクロマンティック・フィードバック』:4回
『リターン・ザ・ギフト』:6回
●3部
『ホワット・ア・ホリブル・ナイト・トゥ・ハヴ・ア・カラテ』:5回
『ウィアード・ワンダラー・アンド・ワイアード・ウィッチ』:1回
となっています。
恐るべきは最大で1エピソード6豊満という他の追随を許さないその豊満密度でしょう。さらにその下には1エピソード5豊満・4豊満と続き、これだけでナンシー=サンに追随できる数字です。
オーガニックではないシリコン豊満ながら、とにかく文章中での直接的な言及が多く、まさに豊満の一点突破とでも呼べるべき力技ランクイン。
彼女がよもやここまでのポテンシャルを持っているとは思わず、個人的にとても驚かされました。
一方で1~3部を通して中々コンスタントに回数を稼いでもおり、登場する度にその豊満が重点されていたことがわかりますね。
伏兵めいた存在でありながらそのヤバイ級のゴリ押しぶり、女性的な奥ゆかしさに欠けたフブキ=サンのキャラクター像とも非常によく合致した結果になっており、この調査をやってみてよかった…と心から思えた瞬間です。
それではついに栄えある第1位の発表です。
ドルドルドルドルドルドルドルドルドルドル……デデデン!!
第1位:ドラゴン・ユカノ
豊満回数:24回
元祖豊満はやはり強かった!!
フブキ=サンに5回の大差をつけて、ユカノが1位の座に君臨しました!
おお……ゴウランガ!!
内訳は、
●1部
『サプライズド・ドージョー』:1回
『キックアウト・ザ・ニンジャ・マザーファッカー』:1回
『バック・イン・ブラック』:2回
●2部
『シャドー・コン』:1回
『リブート、レイヴン』:1回
『ビガー・ケージズ・ロンガー・チェインズ』:1回
『ザ・マン・フー・カムズ・トゥ・スラム・ザ・リジグネイション 』:1回
『トビゲリ・ヴァーサス・アムニジア』:3回
『キョート・ヘル・オン・アース』:3回
●3部
『ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャ』:2回
『ホワット・ア・ホリブル・ナイト・トゥ・ハヴ・ア・カラテ』:3回
『マスター・オブ・カブキ・イントリーグ』:1回
『アンダー・ザ・ブラック・サン』:1回
『ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ』:1回
●4部
『アセイルド・ドージョー』:1回
『ドラゴン・ドージョー・リライズ:始動編』:1回
となります。
極めてコンスタントに豊満描写が挟まれており、登場回数の少ない1部こそやや控えめですが、2部・3部での巻き返しは圧巻の一言。
1エピソード内での豊満回数はそこまで多くはないものの、覚醒後の堅実な積み重ねによりこの順位に至ったという、これもまた非常にユカノらしいランクインの仕方ではないでしょうか。
ちょいちょい雑に胸を揉まれてるモブオイランなどの名無しキャラの豊満描写(後述します)をすべて束ねても、ユカノのこの回数にようやく並べるというレベル。まさに神話級。
パープルタコ=サンと同じくお尻に対しても用いられていますが、ユカノの場合は「彼女のヒップは豊満である」という基本に忠実な変化形になっており、こういう部分でも確かなキャラクター性を感じさせてくれます。
総評
繰り返しみたいになってしまいますが、「まぁ多分ユカノとナンシー=サンのワンツーフィニッシュだろうなー」と思っていただけに、フブキ=サンのアンブッシュめいた割り込みは予想外そのもの。
オーガニック豊満とシリコン豊満、さらには色んな意味で対照的なこの二人がツートップになるというのはとても面白く、とてもニンジャスレイヤーらしいランキングだと思わされました。何事もやってみるもんです。
ランクインしたキャラのそれぞれに単なる数の大小だけではない明確な個性や特筆事項が存在するのも、調査してる上で楽しいポイントでした。
ああ素晴らしきかな豊満多様性。
ちなみに6位以下はこんな感じに。
6位 豊満回数:2回
ユリコ:『ゲイシャ・カラテ・シンカンセン・アンド・ヘル』
アサガオ:『モータードリヴン・ブルース』
ヨナヨ:『ニンジャズ・デン』
7位 豊満回数:1回
ヨモギ:『ナイト・エニグマティック・ナイト』
ベッピン:『カース・オブ・エンシェント・カンジ、オア・ザ・シークレット・オブ・ダークニンジャ・ソウル』
アマイコ:『シャドー・コン』
ズバリ・ナオミ:『リブート、レイヴン』※豊満なのはこっちなのか相手の女子マネの方かよくわからないけど一応掲載しときます
フワリ:『バトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト』
ワモ:『キリング・フィールド・サップーケイ』
デッドエンド:『ネオサイタマ・シティ・コップス』
ミラコ:『トゥー・レイト・フォー・インガオホー』
ナース:『フォロウ・ザ・コールド・ヒート・シマーズ』
モナコ:『アンダーワールド・レフュージ』
チュリ:『アイアン・アトラス』
ティアマト:『ナラク・ウィズイン』
モブ同然なキャラもいますが、一応名前付きのキャラはこれで全部だと思います。
ティアマト=サンが一回だけだったのがちょっと意外だったけれど、あの人どっちかというと内面的なエロス重点な感じなんですよね。出てくるシーンは必然的にシリアス度がダダ上がるので、そういう意味でもバシバシ言及はしにくそう。
ネームドキャラの分を円グラフにしてみるとこんな形に。
Twitter連載分の豊満の実に約1/4をユカノが一人で占めてることがわかります。
そして全体の3/4以上を5位までの面子で占めており、ここまで豊満に偏りがあったんですねこの世界…
ついでに名無しモブの内訳も。
やっぱりオイラン族は強し…!!
オイラン:『マシン・オブ・ヴェンジェンス』
『リキシャー・ディセント・アルゴリズム』
『ブレードヤクザ・ヴェイカント・ヴェンジェンス』※2回
『ザ・ファンタスティック・モーグ』
『キリング・フィールド・サップーケイ』
『ノット・ザ・ワースト・デイ、バット・アット・リースト・カースド・エニウェイ(レッド・ハッグ・ザ・バッド・ラック)』
『ヘイル・トゥ・ザ・シェード・オブ・ブッダスピード』
『バトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト』
『フォロウ・ザ・コールド・ヒート・シマーズ』※3回
『マーセナリイ・マージナル』
オイランキャスター:『ミューズ・イン・アウト』
『レイズ・ザ・フラッグ・オブ・ヘイトレッド』
『デッド・バレット・アレステッド・ブッダ』
秘書オイラン:『ソイ・ディヴィジョン』
マイコキャスター:『レプリカ・ミッシング・リンク』
女ハッカー:『アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ』
金髪グルーピー:『モータル・ニンジャ・レジスター』
女修道士:『ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャ』
豊満機体:『レプリカ・ミッシング・リンク』※2回 ※厳密にはキャラではありませんが、これだけ無視するのも勿体ないので
ホットなチック:『アイアン・アトラス・スペンディング!』
各部ごとの豊満回数+ちょっと考察
1部:20回
2部:45回
3部:49回
4部:6回
(名無しモブの分も含む)
これは割と順当というか、おおむねイメージ通りの結果ではないかと。
ただ4部に関しては、ヒロインがダブル豊満なユカノ&ナンシーから全くタイプの違うコトブキへとバトンタッチしたことを踏まえても、なお少なすぎると感じる方もいるのではないでしょうか?
おそらくですが、トリロジーからAoMで大きく変化した世界・作風の影響を強く受けている要素のひとつが、この豊満頻度なのだと思います。
子持ちのサラリマンであったフジキドから、マスラダという尖った若者へと主人公の世代交代を果たし、作品を包む色彩は大きな様変わりを果たしました。
こう、退廃的かつ粘着質な感触が軽減されたとでも言えばいいのでしょうか。上手い表現が見つからなくて申し訳ないんですが、トリロジー時代に流れていたサイバーパンク特有の閉塞感と、豊満描写の多さは決して無関係ではなかったのではないかと。
この手の性的表現(超マイルドな部類と言えど)はサイバーパンク作品につきものの「いやらしい」世界観そのものと直結しており、「豊満」という奥ゆかしさを感じさせる表現ながらも、そうした世界観・ガジェットを補強する手段のひとつとして用いられていたところもあったのではないか、という感覚です。
マッポーかつケオスが極まった時代になりながらも、世界全体が前を向いて動き始めたAoMでは、最早かつてほど「いやらしさ」をことさらに強調する必要もなくなったがために、必然的に豊満が重点されることも少なくなった。そう考えると、個人的には結構合点がいくのです。
とは言えもちろんちょっと寂しさもあるんですが、そこはそれ、出てきた時のありがたみがトリロジー時代よりも却って増しているとも言えますし。
これからもニンジャスレイヤーから豊満成分がなくなることはないでしょう。私は原作者を信じている。
最後に
以上、ふと思い立ってガーッと調べて書いてみた記事でしたが、いかがでしたでしょうか。
ニンジャスレイヤー10周年というアニバーサリーイヤーでのニンジャソンということもあり、爪痕ぐらいは残せるといいな!とか思いエントリーさせていただきました。
少しでも楽しんでいただければ何より。
ちなみに過去に物理書籍の扉絵・挿絵調査をした時も思ったんですが、
『脳内で形成されてる漠然としたイメージと、実際に調べたデータでは微妙かつ確実な違いがあった』
ということは本当に案外多いもので、こんなテーマでも調べてみると新たな発見があるものだと改めて実感しました。
ニンジャ自由研究、おもしろいのでみんなもやろう。
スシが供給されます。