小さな行いの連鎖で、少しでも救える未来を信じて。

はじめまして。身の丈フラップと申します。


この度、私はButterfly Rescueという団体を創立致しました。後ほどご説明致しますが、Butterfly Rescueは、小さな行いの連鎖を少し変わった方法で繋げていくことで、誰かの人生をより良くすることを目的としています。


「弱い自分が何かを頑張ったところで世界は何も変わらない」
そう思っている方に少しでもこの記事が届くことを祈って、筆をとろうと思います。

私と先生の出会い

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私は幼少期、顔色を伺ってばかりのいわゆる「お利口さん」でした。誰にも嫌われるようなことをしない。先生の言うことはきちんと聞く。でもその分、子供らしいわがままさも、誰もが持つ夢も口にすることのできない子供だったと、周囲は私をそう表現します。

ここで詳しくは触れませんが、家庭環境の都合上、人一倍精神的に大人になるのが早く「自分の身の丈にあった生き方をする」ことが私にとっての当たり前でした。

夢を語らず、大人を困らせず、コミュニティの問題ごとには関与はしない。それが私の選んだ「生きる道」でした。


そんな空っぽの私にある日、ひとりの「先生」が手を差し伸べてくれました。その日から、私のように浮いてしまっている生徒数名での「放課後学級」が始まったのです。先生の担当は理科でしたが、放課後学級ではいつも「楽しく生きていくために大切なこと」がテーマに扱われました。
当初は「まるで自分たちが問題児のようではないか」とすら感じ、誰も口を開くことのない時間だけが流れました。しかし、先生が語りかける一つ一つの言葉を時間をかけて噛みしめるように、放課後学級での私たちの口数は緩やかに増えていきました。


先生はいつも授業の最初に難しい問題を私たちに出し、必ず全員で一緒に考える時間を作りました。今思うとあれは、私たちが仲間になるための重要な時間だったのではないかと思います。

先生との別れ。身の丈にあった世界の救い方。

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先生はいつも私たちに様々な絵本を読み聞かせてくれました。その中でも最後に先生が読み聞かせてくれたどこか遠い国のお話のような絵本は、現在の私の思想に大きく影響を及ぼしている宝物です。


そこで描かれていたのは「力のないヒーローのあり方」です。主人公のフラップ(私のペンネームの由来でもある)は、体が小さく力も強くありませんが、正義感が人一倍強く、森で困っている動物がいると誰よりも早く手を差しのべます。しかし、フラップはいつも力及ばずで、結果として動物たちをより困らせてしまうのでした。


そして、ある日事件が起こります。森で一番の人気者のハクビシンがオオカミに食べられてしまったのです。フラップはすぐにオオカミをやっつけようとしますが、ふと立ち止まって「また皆を困らせてしまうのではないか」と考えます。そして「決して無理をせず、身の丈にあった方法でオオカミに立ち向かおう」と決意するのです。


フラップはいつものように背伸びをして頑張るのではなく、自分にできることだけをしました。すると、それがひょんなことからモグラの行動を変え、イタチに、アナグマに次々と繋がっていったのです。その結果フラップは無事、オオカミをやっつけることができました。決して無理をせず、身の丈にあった勇気で。


フラップの等身大の人助けが、やがて周りを巻き込み大きな連鎖となって森を救うことになる。『フラップは無理をしない』はそんな絵本でした。
その絵本を読んでから私は、自分は弱いからと世界の傍観者になるのではなくて、例えそれがわずかな影響しか及ぼさない行いであったとしても、フラップのように諦めずに世界に干渉しようと私は考えるようになりました。身の丈にあった、無理のない範囲でも。

先生はこの絵本を読み聞かせてくれた後、さようならの挨拶の代わりに「最後の授業を始めます」と言い残し、教室を去って行きました。
次の日、その次の日も先生は学校に来ませんでした。まるで最初からそこにいなかったかのように。そして、いなくなった先生のいた教壇にはPWのかかったファイルの入ったUSBとメモが見つかりました。


「ガラパゴスの微振動」というプロジェクトについて

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そして現在、私はButterfly Rescueという団体を立ち上げました。小さな行いの連鎖で、少しでも救える未来を信じて。

私たちButterfly Rescueは「過去を編纂する」ことで誰かを救う組織です。手段こそ壮大なものですが、誰かの人生に少しだけ、身の丈にあった範囲で貢献をすることが我々の仕事です。


私たちは今回調査を進める中で、最初の救済対象を磯部という人物に定め、そのプロジェクトに「ガラパゴスの微振動」という名前を付けました。


磯部氏の調査レポート等も公開しておりますので、詳しくはこちらのサイトからご覧ください。
https://world-based-game.com/butterfly-rescue/

私は世界を救うどころか、目の前の人すら救えるかわからない弱い人間です。しかし、この小さな組織の始まりの羽ばたきが、回り回って輝かしい未来に繋がることを信じて、私は筆をとりました。

どうか少しでも多くの方がButterfly Rescueに賛同してくださいますように。

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