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🧠アメリカ安モーテルでの攻防戦


これはワイがアメリカ貧乏旅行をした時のお話。

あの頃個人的に空前のUFOブームだったワイは友人を誘ってアリゾナ州セドナに渡った。

町を上げて宇宙人推しだったよ👽



セドナと言えばアラサー以上の人なら1度は聞いたことのある地名かもしれない。そう、安室ちゃんとロンブー淳がお忍びで旅行したと報道されていたあのセドナである。

せっかくアメリカまで来てセドナだけに留まるのは勿体ないということでレンタカーを借りアリゾナ、ユタ、コロラド、ニューメキシコの4州を見て回ることにした。

まずはお目当てのセドナ。
ネイティブ・アメリカンの古き良き田舎町という想像に反して、日本で例えるならば自由が丘のような洗練されたセンスの良い小洒落た街だった。
まず食料調達のため最初に成城石井や紀伊國屋を彷彿とさせるオシャンなスーパーマーケットに行った。
貧乏旅行で削れるのは食費くらいなのである。

薄汚れたネズミのような格好の我々は有閑マダムが気だるげに買い物をしている横をすり抜けチェダーチーズの大容量パックと3斤はあるであろうビックサイズの食パン、20リットルのボトルウォーター2つ、それからチートス等スナック菓子を次々と籠に放り込む。
これが今日から1週間の飯となるのだが、流石はアメリカの成城石井、お値段は大層可愛げがなかった。

洒落てるぜ!



だが背に腹はかえられない、大量の食料をトランクに詰め込みいざ出発だ。

例に漏れずもちろん宿など決まってない。走れるだけ走ってテキトーに道沿いのモーテルに泊まるのは旅の醍醐味でもある。
その間、ガソスタがあれば都度ガソリンを補給した。ガス欠だけは何がなんでも免れないといけない。こんな何もない道で立ち往生なんてしてしまったら…考えるだけで背筋に虫が這ったような悪寒が走る。

命綱🚗⛽️
初心者のワイでも走れる広くて真っ直ぐな道路🔰



あまり暗くならないうちに宿にインした方が良いと判断した我々はまだ日の高い15時くらいから宿探しの為目を皿のようにして路肩に出ている看板を探した。

少し走った所でアメリカのホラー映画にでも出てきそうな格安モーテルを見つけた。
今日の寝床はここに決定。早速駐車しフロントへ向かった。
フロントと言っても広いロビーが目の前に広がる高級ホテルと違い、ラブホテルのような小部屋からスタッフが顔を出して1泊の代金を支払い鍵を受け取るシステムである。

追われてる奴が泊まる宿みたいだね😂



とりあえず1泊いくらか聞いてみる。答えによっては次を探さないといけない。と言っても前述した通り安モーテルの外観なので精々30ドル、高くても40ドルであろうとタカをくくっていた。

「60ドル」
「へ?」
「1泊60ドルだよ」

はいはい解散解散。踵を返した我々の後ろから
「50ドル!」という焦った声がこだました。肩越しにちらりとスタッフの顔を覗く。そしてまた前方に目をやり左足を踏み込む。「40!いや30だ!」

それが正規の値段やろがい。英語が達者じゃないのをいい事にふっかける輩どこにでもいる。油断も隙もあったもんじゃねえ。

そんなことを思いつつ30ドル支払って部屋のドアを開けた。

不吉な数字の部屋あてがわれてるやん🤣




めでたしめでたし

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