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詩のようなもの

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詩の定義が自分の中で曖昧なので、自分が書いた中で詩だと思われるものを集めました。
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#散文

【詩】 RGB

一人、青いソファに沈み 今日もまた 赤と緑と青のピクセルになって 世界を泳ぐ。 ボタン一…

白い休日

白い休日 何も無い休日 どこへ行っても付き纏ってくる 平日の怨霊を 振り払うエクソシスト…

若気の転がり

少しの違和感が嫌悪へと変わる。 どうやら長く居過ぎたみたいだ。 そうやって いくつもの職…

リモート

リモートで働く。 温度が感じられず 取り残されたようにただ 与えられた仕事をこなす。 静…

Live Forever

永遠に生きたいか そんな問いが頭をよぎる 命に限りが無ければ 死にたいと思い続けるかもし…

LOOP

一度は進んだ時間。 迷いが現実になる。 ただひたすらに繰り返す日常は 同じ時間の繰り返し…

【詩】ゲシュタルト崩壊

愛しい人。 見つめれば見つめるほどわからなくなる。 歴史が形を作っているようだが 輪郭は曖昧になり 水の中の絵の具のように溶けて 掴む事が出来なくなる。 実体はあったとしても 正体は見えず わかったはずだった事も 崩壊へと向かう。 僕の強がりに微笑んで また輪郭が形を成していくような そんな錯覚を繰り返して 終わりまで過ごすのだろう。

【詩】大航海時代

船に乗り込み、新大陸を目指す。 大きな夢を描いて。 最初は胸が踊っていた。 だけど、船に…

【詩】パレード

束の間の快楽はすぐに過ぎ去る。 楽しかった時間も、すぐに通り過ぎてしまった。 皆と同じ方…

【詩】残像

確かにここにいた。 確かにここにあった。 そんな日々があった。 ある事が当たり前で 僕は…

【詩】 ディープブルー

どこまでも沈んでいく。 深く。 深く。 宛てもなく。 深く。 僕は身を任せていた。 美し…

【詩】 透明

雨の日の窓ガラス。 冬の水道水。 冷蔵庫のフルーツゼリー。 クラゲの水槽。 凍った水溜り…

冬が冷たくて

冬は何もかもを冷たくする。 風や雨、雪や外の空気。 洗面所の床、水道水、クローゼットの服…

月日

等間隔に過ぎて行く月日 誰かは流れに身を任せ 誰かはその中で足掻く 星が廻って その周りを星が廻る どこまでも同じ速度で廻り続ける 僕らにはそう映るものも 少しづつ軌道を変えたり削られたり 同じ時間など本当は過ごしていない 僕が自堕落に過ごした時間も 少しずつ変化していて いつか大きな変化を生み出す そんな風に世界が出来ているのかもしれない。 『月日』 セキグチヒサシ 少し前に作った『月日』と題した画像に詩を付けてみました。 今年は月日が経つのが