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【いのちの始まりの瞬間がアートに!?】産声で創られたNFTアート

「Experience×Technology(体験×技術)」のこぎそです。
みなさんは数年前から少しずつ耳にするようになった「NFTアート」を知っていますか?

NFTアートは簡単に言うと「唯一無二のデジタルアート作品」として、作品が本物であるという証明をしてくれるものです。
私自身はまだまだ身近に感じるものではなかったので、「一体どんなNFTアートが出回っているんだろう? 」と気になり、なんとなく情報を集めていました。
そんな中、見つけた記事でちょっと変わったNFTアートを発見しましたので、今回はその作品について紹介しようと思います。


「音」を題材に「映像化」したNFTアート作品

「UBUGOE by Sound of Ikebana」土佐尚子

「Sound of Ikebana」というアートプロジェクトの一貫として制作されたNFTアート作品です。
赤ちゃんの産声を録音し、その音の振動を絵の具やオイルなどの粘性液体に与え、躍動する瞬間を高速度カメラによって撮影、変化する液体をスローモーションで表現しています。

コロナ禍出産となった母子と医療従事者への感謝と支援を目的としたNFTアートで、所有者は「映像作品の視聴ができる」というものだそうです。
「NFTアート」と聞くと、私がパッと思いつくのはアバターやイラスト、アイコンなど、身近に感じる2Dや3Dの絵的なアート作品だったため、音声を元に作られた実験的な作品が売買されているということに衝撃を受けました(個人的にはこういう作品は展示会やウェブサイトなどで発表されて、売り出したりせずに終わりというイメージ )。

コロナ禍に生まれた赤ちゃんの産声から作品を作り、NFTアートとして売り出し、そこで得た収益の一部が支援金として還元されていく… この一連の流れもなんだかコロナ禍を表現するアートな感じがします。

実物の作品だったら運ぶのはもちろん、作品を観て購入するかどうか迷うことすらも、「コロナ禍」では難しいし、デジタルアートだからこそこの特異な状況下でも気軽にできた動きなんだろうなぁと感じました。

なぜこの作品はNFTアートである必要があったのか

これは私の推測でしかないですが、この「UBUGOE by Sound of Ikebana」は「支援」と「研究」という目的が含まれているアートだったからでは?と思います。
NFTアートには「作品の転売時に収益の一部が制作者に渡る」という仕組みを組み込むことができます。
作品がいつか転売されたとしても、その度に収益を得ることができるため、一度売ったら終わりではなく、持続的に支援や研究に費用を充てることが可能なのです。

また購入者の中には純粋に作品が好きな人以外に、制作者の未来への投資として作品研究にお金を使って欲しい人、作品を買うことで特定の人々を支援したい人なども多いと思います。
収益を得るのに複数の条件がある動画投稿サイトで発表するよりは、そのような人たちに購入してもらった方がより確実に目的を達成できます。

このようなメリットからこの作品をNFTアートとして売り出す結論に達したのではないかと思います。

NFTアートの存在意義って?

上述した転売時の仕組み以外にも、これまで動画サイトや個人サイトで発表したものが無断で複製され、作品としての価値が低くなってしまったり、誰が本物の制作者なのか証明が難しいという状況を救う意味でNFTアートはかなり制作者にメリットがあります。

こういうところにNFTアートの存在意義があるんだと思います。

さいごに


最後まで読んでいただきありがとうございました!
私たちが得意分野とする「体験 × 技術」が強みのインタラクティブコンテンツも、NFTアートとして企画から考えてみても面白いかも? と思いました。

今後も気になるデジタル系のアートを紹介していきたいと思います。


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Experience×Technology(体験×技術)


執筆者:こぎそ
株式会社フラッグ コミュニケーションデザイン部のデザイナー。UI/UXデザインや、3D系のデザインを担当。趣味は舞台観劇。

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