見出し画像

「孫子の兵法」現代超訳バージョン、#4

clubhouseで話した、孫子の兵法の話。第4章のおおまかな超訳。


4章: 勝つより負けない篇(形篇)


4-1: サステイナブル経営マジ大事

俺が思うに、イケてるバトルの達人は、「攻撃されても絶対負けない」な状況をまず作るんよね。

で「いま攻撃すれば絶対勝てる」って、敵がボロを出すタイミングをじっくり待つ。麻雀と同じ、振り込んだら負け。

「絶対負けない」ってのは、自分で作れる。ピボットしたりステルスしたり、小さい市場選んだりしてけば、負けない。勝つためには、まず「負けない」を作る。大事。

でも「絶対勝てる」は、相手の状況に依存する。つまり外部要因。相手があることだから、自分だけではどうにもならん。

だからプロも「絶対負けない」を作ることならできるけど…「絶対勝てる」を確実に作ることは、できないんよね。まず相手に依存しない、死なない体制をまず確保しようぜ。

そんなわけでイケてるプロは、「勝利は(相手のポカから)から知れても、(自力で)成し遂げるものではない」と、言うんよ。


「絶対負けない」ってのは、防御に関すること。「絶対勝てる」は攻撃に関すること(つまり相手に依存)。

守備を固めるのは戦力(あるいは勝利の条件)が足りないから。攻撃するのは余裕がある(あるいは勝利の条件が満たされた)から。

イケてる人は、まずガッツリ地面に潜るテンションで防御を固める。で、(相手がスキを見せたら)、空を飛ぶように電撃戦をかましてチャチャッと終わらせる。

そんなわけで、自軍を傷付けずに、ドン勝ちすることができるわけ。


4-2: 大勝利とかイケてない

素人が勝ちを確信するタイミングで、勝利に気づくのはイケてない。遅すぎる。

みんなが褒めるような、わかりやすい大勝利とか、ハリウッド的な大逆転とかもイケてない。戦争にドラマとかいらない。

太陽や月が見えても、目がいいって言わないし、雷が聞こえても、耳がいいって言わないじゃん? あたりまえっつうの? そういうのは、凄くないんだよね。


業界的にイケてるやつは、「シラけるほど勝ち確定してて大人げない」って状態をさりげなく作って、知らん間に勝つ奴。そういう奴がヤバイ。

戦上手っていわれる人は、ドラマチックな勝ち方とかしない。ハデな大計略とかも使わない。

なんで、戦争はじまる前に相手が勝手に降伏したり、相手が勝手に空中分解したり、準備が整ってない部隊に準備万端の部隊が突込んだり……まぁ、そんな感じで、あっけない白けた勝負になる。だから超地味だし、あんま褒めてもらえない。ドラマ化とか映画化もされない。

そんな感じだから、超地味に安定して勝利する。

そんなふうに常勝の人は、絶対に負けない状況を作って、そのあとに、どうみても勝つだろそれ…って感じで安心感ある。そういうのは、一か八かの勝負じゃなくて……もう負けが確定してる相手を、蹴散らしてるだけだからね。

ま、勝利する人は勝つ条件をカンペキに整えてから、戦いはじめる。で、なんかあたりまえに地味な勝利をするってこった。

逆に負ける人は、戦い始めてから、なんかすごい大計略とか頑張りで、勝ち方を考える。(で、負ける)。


戦争が上手い人は、ミッションとかで目線を共有して、内務をしっかりおこなう。で、さらにチームの規律とかガバナンスを抑える。だから(負けない体制をガッチリ作って)勝敗をコントロールできるのだ。


4-4

兵法で重要なポイントは5つ。「度」「量」「数」「称」「勝」な。

「度」は、勝負するフィールドの地形とか、業界のルールとか、ゲーム盤を考えること。

「量」は、投入する予算とか。資材とか物的リソースを考えること。

「数」は、チームとか人的リソースを考えること。

「称」は、そういうリソースを敵味方で比較すること。

で、「勝」は、最終的な勝敗の予測をすること。


「度」で、戦場になる業界や地勢をしっかり把握すれば、それから投入すべき予算リソースが決まる。予算リソースが決まれば、人員のリソースが決まる。で、人員リソースまで決まれば、敵味方の戦力比較とかできるようになるよね。そうすれば、勝敗を超予測できる。

ウォーターフォールというかKPIツリーというか、そういう構造化されたロジックで判定していくわけ。ノリとか雰囲氣じゃなくて。

だから、勝利するチームってのは、、ドデカい重りで、軽い重りののった天秤を吹っ飛ばす感じで優勢。負けるチームは軽い重りで、ドデカい重りの天秤を動かすような無理ゲーになる。

勝利するリーダーが、チームを突撃させるときは、こういう感じで、堤防壊して鉄砲水ながすようなドガシャーっと蹂躙する。こういう勢いを「形(形成)」っていうんよ。

by 孫子

続く



いただいたサポートは、コロナでオフィスいけてないので、コロナあけにnoteチームにピザおごったり、サービス設計の参考書籍代にします。