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The Elder Scrolls【ゲームタイトル勉強会】 #43

「ゲームタイトル研究」では、毎回特定のタイトルについてみんなで"広めに" "浅く" 調べています。"ゲーム研究とはなんぞや"という方の足がかりになったり、”近藤史一 ゲーム研究会”に興味を持つきっかけになってくれればいいなと思っています。
みんなで調べている様子はふみいちTwitchチャンネルで配信しています!

配信のアーカイブはこちら↓

The Elder Scrolls【ゲームタイトル勉強会】 #43

本日の主な参加者

ふみいち
しんちゃん
にくまんおとこ
アロエリ
ロット
十両
Dice

その他Twitchのチャットでご参加いただいた皆様

本日は特別回!

ふみいち
しんちゃんが資料を用意してくれました。意気込みをどうぞ!

しんちゃん
先週が勉強会がお休みでしたので、時間もあるしと思って資料を作り始めたのですが、実際には思っていた量の半分くらいしかできませんでしたw
あとは、先々週の十両さんのスーパーロボット大戦の回に影響を受けまして、資料を作りたくなってしまいました。
宜しくお願い致します。


特別編はまとめるのが大変なので、資料のテキストでご紹介します。
詳しくはアーカイブをご覧ください!

「タイトル情報」から見るTES

タイトル毎に発売日やプラットフォーム、物語のあらすじ

しんちゃん
The Elder Scrolls シリーズは
ナンバリングタイトルを主軸に
スピンオフ/小説でも展開されています。

全部を取り扱うのは難しいので、
今回はナンバリングタイトルのみ
特にTES5:Skyrim を中心に扱います。
※DLC/公式アドインについても基本的に割愛


The Elder Scrolls: Arena

1994/03/25 MS-DOS:NA
CS機は第4-5世代(3DO,PS,SS,SFC)

第三紀の末期。
当時の皇帝の宮廷魔術師だった
ジャガル・サルンが裏切り
皇帝をオブリビオンの次元に幽閉。
自身が偽りの王として君臨していた。

主人公は唯一ジャガルを倒す手段として
混沌の杖を探し求め旅をした。
最終的にジャガルを倒した主人公は
皇帝から報奨を受ける。


The Elder ScrollsⅡ: Daggerfall

1996/08/31 MS-DOS:NA
CS機は第5世代(3DO,PS,SS,N64)

TES1から6年後。
皇帝の個人的な依頼で呼ばれた主人公は
「2年前に暗殺された王の亡霊を解放」と「皇帝が暗殺された王の妻に送った私信の破棄」の任務を請け負う。

暗殺者の特定と仇討ちをして王の亡霊は成仏した。
私信は多くの組織が利用したがっていたヌミディウムという兵器の制御キーに関するもので、主人公の行動次第で結末が変わる。


The Elder ScrollsⅢ: Morrowind

2002/05/01 Win : NA
2002/06/06 XB : NA
初のCSタイトル化(国内販売なし)

第3紀427年。
出征不明の囚人(主人公)は、
皇帝の恩赦により「皇帝の密書をバルモラという町にいる帝国の工作員・カイウスに届けて、指示に従うこと」を条件に釈放された。

現地の救世主伝説について知るにつれ、自身が帝国にとって都合のいい救世主の生まれ変わりとして派遣されたことに気づき、その勤めを果たす。


The Elder ScrollsⅣ: Oblivion

2006/03/20 Win X360 PS3 : NA
2007/07/26 X360 : JA
2007/09/27 PS3 : JA

TES1でオブリビオンから帰還した皇帝は、
自身が暗殺される夢を見る。
地下通路で偶然会った囚人(主人公)と共に脱出を図るも暗殺され、主人公に皇帝のアミュレットを託す。

皇帝の血筋の者がアミュレットを身に着けていないとオブリビオンから魔物が攻め寄せてくるため、皇帝の隠し子を探す旅に。


The Elder ScrollsⅤ: Skyrim

2011/11/11 X360 PS3 : NA
2011/12/08 X360 PS3 : JA

過去作からある程度時間が経った未来。
偶然反乱軍と一緒に捕まった囚人(主人公)は、半ば都市伝説化していたドラゴンと遭遇。

ドラゴンボーンとして突出した才能を見出された主人公は、ドラゴンの王を討伐するべく旅を続ける。

「世界観」から見るTES

The Elder Scrolls の世界観について

しんちゃん
The Elder Scrolls の世界観は?
と聞かれると、大体こんな印象が出そう。

・剣と魔法のファンタジー
・中世の北欧っぽい時代
・いろいろな種族がいる
・機械文明の遺跡がある
・神様的な信仰が多い

これくらいの粒度だと、
理解度的には
10点/100点です。

それくらい掘り下げると
作りこみが凄い!

時間の都合上、
今日はせめて25点/100点 まで
理解が進むように努めます。


世界の構造編

しんちゃん
The Elder Scrolls における世界の作りは
基本的には現実世界と近しい。

大きな違い①:神様が実際に存在する。
大きな違い②:宇宙の外側にも世界がある。


地理編

①シロディール(Cyrodiil)

・TES4 の舞台。
・タムリエル大陸の中心。
・帝国(当時)の本拠地。
・様々な種族が入り混じる。
・インペリアル(種族)の故郷。

②タムリエル大陸(Tamriel)

・TES シリーズ伝統の舞台。
・惑星ニルン最大の大陸。
・個々に文化/政治を持つ
 国家が9つ存在する。
・殆どは帝国の傘下。

しんちゃん
シリーズの一部タイトルに
地名が含まれています。

Ⅱ:Daggerfall
Ⅲ:Morrowind
Ⅴ:Skyrim
Ⅳ=Cyrodiilですが、
Ⅰ=大陸全部

③惑星ニルン (Nirn)

・現実世界における地球。
・ニルンの周辺には
 大小2つの衛星(月)がある。
・太陽は(物体として)無い。

④ムンダス星系 (Mundus)

・現実世界における宇宙。ニルンの他にも天体がある。
・公式の設定では
 「定命の者(※)の星であるニルンが属する場」
 ※神々から見た人間やエルフの事不死ではない者のこと。

⑤オブリビオン (Oblivion)

・ムンダスを内包するデイドラ(異世界の者の総称)達の領域。
・召喚魔法はこの空間から生物をタムリエルに呼び出すことを指す。
・ムンダスのすぐ外側に存在するので一部のデイドラ王は定命の者と積極的に関わることもある。

⑥エセリウス (Aetherius)

・オブリビオンを内包するエイドラ(※)達の領域。
・定命の者達の死後の世界。
※公式情報が少なく明確な定義は無い。
 一般的にはムンダス創造に携わった神々の総称するとか。

And More…

・エセリウスの外にはアービスという虚無の空間。
 絶対神アカトシュはここで生まれた。

・さらに外側にはアヌ/パドメイと呼ばれる概念。
 2つの概念はエイドラとデイドラを生み出した。


神話編

ニルン創造の神話(実際の出来事という世界観)

①アカトシュの誕生

アヌ/パドメイが混ざった虚無(アービス)に絶対神アカトシュが誕生。
時間を含んだ全ての法則(理)を作る。

アヌ=均衡・秩序
パドメイ=変化・混沌

②理が生まれアヌ/パドメイのせめぎあいにより
 エイドラ神/デイドラを含む多くの神が誕生

アヌ=エイドラ神の生みの親とされる
パドメイ=デイドラ王の生みの親とされる

※アヌ=正義/パドメイ=悪 とは限らず、あくまで「正義っぽい/悪っぽい」生まれた神々は不死。

③神の1人ロルカーンが

ニルンと呼ばれる星の創造を思いつく
ロルカーンは創造のために多くの神々を説得し参加させた。
その際ロルカーンは参加した神々を騙して不死属性を解除。
(後に罰を受ける)

④神の1人マグナス主導で世界の構築を開始

デイドラは参加拒否してそれぞれで好きな世界を作り始めた
この時に作られたのがオブリビオンでそれぞれの領域で領主となった者達がデイドラ王と呼ばれる。

メリディア / ジャガラグ etc…

④ニルンが属するムンダス星系が造られたが

多くの神は代償として能力消失(あるいは死んだ)
新しく作られた世界は時の流れが不安定なため多くの神が消滅したが、定命の者が創造された。

ここで祖先となる「人間・亜人・エルフ」が生まれる。

⑤マグナスと従者達はムンダスが罠と看破
 創造を断念し空に穴を空けてエセリウスへ逃げ帰った

マグナス=魔法の神

この時に出来た大穴からマジカが降り注ぎ続けた結果ニルンは繁栄したこの時点でニルンはほぼ完成していて定命の者達が継いで世界を繁栄させていく。

⑥ロルカーンはエイドラの神々に黙って
 創造の代償としてエイドラの霊をニルンに結び付けた

これによりエイドラ神はニルンの行く末を見守り続けることを強いられるようになった。

⑦アカトシュがロルカーンを止めるためムンダスに赴いた際に
 持ち物がハイロックのバルフィエラ島に落下

最古の建物として知られるアダマンチンの塔となった。(原理不明)
※TES2にて登場

以後、時間が線形に順序立って進むように。
(アカトシュが凄いから、落とし物しただけで世界が安定した。)

⑧ロルカーンは罰として心臓を抜き取られ海に放たれる

ロルカーンの心臓は隕石としてタムリエル北東の海に落ち、ヴァーデンフェル島となった
※TES3にて登場


ニルン史編

しんちゃん
も作りたかったのですが、資料作りが間に合いませんでした、、、

いい飲み仲間だ。ハチミツ酒を飲もう!

実際に購入できるハチミツ酒の紹介

ボードゲームも開発中だよ!

開発中のボードゲームの紹介

感想

十両
今日はとても有意義な時間でした。自分では調べない様な事も分かったのですごく良かったです。
1~5まで全部steamで遊べて、しかも1と2は無料なんですね!
遊ぶ時間があるかどうかはおいておいてライブラリには入れておこうかと思います。

ロット
3挫折したので、日本語パッチが当たってたらやりたいですね!。。。当たってない。なるほど。昔、3の日本語パッチあてるの失敗したんですよね。5は遊びつくしましたね。

にくまんおとこ
最初世界の構造の話を聞いたとき、なんでわざわざ強い神とか種族が外側に済むんだろう?さては、こんな浅い所に突っ込みどころがあるぞう!って思ったんですが、しっかりと払拭して貰っちゃえたくらいバックボーンを聞けました。
この世界の構造の発想とかって、もう今の常識とされる世界の構造が当たり前になってしまっていると、ここまではなかなか描くの大変だろうなと思いました。
アカトシュが袋を落として、そこが建物になって世界が安定するとか、なんか現実世界の神話とかでも似たような話がありそうですが、このエルダースクロールズシリーズではそれが現実な世界な訳で、そこで生まれ育っているキャラクターがいて、大きな流れや生まれとしてのバックボーンがあるんだと思うとワクワクしましたね。

Twitch視聴者 コメント
完全未プレイの僕の中でTESといえばSkyrim。そして自分の中で今までもそしてこれからも未来永劫これを超えるゲーム実況は現れないだろうと断言できるNGC最高のコンテンツだった物として記憶に残ってます(笑)キネクトによるジェイザルゴ弄りに何度お腹がよじれる程笑わせて貰ったか…今日の勉強会で壮大な世界観は想像以上に緻密に作られていてビックリしました!いつ出るかわからないけど次の作品は手を出してみて囚人になってみようかなと少しだけ思いました。やはり好きな事に関しての熱量はこっちにも伝わりますねwしんちゃんお疲れ様でした!

Twitch視聴者 コメント
とにかく世界観の作りこみがワクワクさせてくれる作品でした。 また、TRPGに回帰していく現象もとても興味深かったです。(音楽かけながらやってみたい) Ⅵまだかなぁ。

Twitch視聴者 コメント
スカイリムベースのモロウィンドMODの開発完了をずっと待ってます。

Twitch視聴者 コメント
NGCから知って始めたスカイリムがどハマりしました!エルダースクロールの歴史が知れて楽しかったです!

Twitch視聴者 コメント
またベセスダジャンプで山を越えたいなぁw

Twitch視聴者 コメント
1の時代から3Dだったのは衝撃でした。当時は技術的にかなりすごかったのではないでしょうか。当時のハードは3Dアクセラレーション自体あったのかどうか。。。神話的な部分に凄い興味が涌きました。自分はNGCのスカイリムをほぼ全部見たのですが、それでも初めて知ることばかりでとても新鮮で衝撃でした。神話的な部分も興味がありましたね。多数の神様が実在するのが斬新でしたね。ちなみにSteamのスカイリムは購入済みです。

ふみいち
ゲームって、設定を知ってプレイするか、設定を知らずにプレイするのかで体験に違いありますよね。
プレイしていた当時は全くエルダースクロールの設定を知らなかったのですが、事前に情報を入れていたらもう少し違う体験になったんじゃないかなぁと思います。 また、設定などの情報をどこまでプレイヤーに伝えるのか、伝えないのかという選択も、ゲーム開発者側は考えて選択しているのだろうなと思いました。

しんちゃん
先ほどのお話もありましたが、ゲーム内の設定を知っているかどうかで楽しみ方が変わってきますよね。
個人的には分からない単語や世界観がある状態でプレイしたくないので都度調べながらゲームをプレイしていました。その知識もあるので今回は資料を作ってみたのですが、皆様のおかげで話が広がって2時間持って良かったです。
アニバーサリーエディションをまだ買ってプレイしていないので、公式MODをいれたらどう変わるのか楽しみですね。


にくまんおとこ
The Elder Scrolls Ⅵ がまだ発売されていない状態で、The Elder ScrollsⅤ: Skyrim の別パッケージが沢山出てるという事は、ファンの皆さんの献金がまだ足りないんじゃないですか?w  Ⅵをお待ちの皆さん!どんどん捧げていかないと!

ふみいち
The Elder Scrollsの世界を創造したのはアカトシュですが、アカトシュを作った神(開発者)に貢物がまだ足りないのかもしれませんね。

次回 研究予定のタイトル
2022年12月10日(土)「かまいたちの夜」

次回はかまいたちの夜シリーズをみんなで調べる予定です。
みんなで調べている様子はふみいちTwitchチャンネルで配信していますので気軽に遊びにきてください

近藤史一ゲーム研究会では
一緒に "ゲーム研究" をしてくれる仲間を募集中です。
ゲームをただプレイするだけではなく、ゲームをプレイする以外の価値を探して、自分たちの仕事や生活に役に立てる事を目指しています。
もちろんただ "仲間に入りたいな" "ふみいちを応援したいな" という方も大歓迎です。

近藤史一/ふみいち

1985年,愛知県生まれ。ネットタレント兼社会人学生。2008年に日本で初めてゲーム実況のマネタイズに成功。2009年にゲーム実況専門の映像制作プロダクションを立ち上げ,2019年までゲーム実況番組の制作と出演に携わる。ゲーム実況のメーカー公認化を推し進める取り組みや,ゲーム系オンラインサロンを主宰し東京ゲームショウにブースを出展するなどの活動を行う。現在は杏林大学で臨床心理学を学びつつ,日本デジタルゲーム学会広報委員を務め,自身の立ち上げたオンラインサロンにてゲーム研究に取り組んでいる。

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