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就活浪人して、ウェディングプランナー(営業職)になった理由

私が「就活」をしたのは2009年、リーマンショックによる内定取り消しが社会問題になった翌年の2010年新卒です。もう11年も経ったのか〜と今とは違う時代感の当時を振り返りながら、就職難民が溢れた時代に内定辞退→就活浪人(卒業してフリーター)をしてまで、なぜウェディングプランナーを目指したのか?について書きたいと思います。

はじめに

学生時代は、授業・部活・アルバイトに明け暮れる日々。就職なんて1㎜も考えず、「今」に熱中し、気楽な大学生活を謳歌していました。就活の時期になると、リーマンショック後の不安もあり「早期内定」だけを目指して、何となく就活を進めました。

そんな気持ちが一変したのは、内定を貰ってから。「この会社でどんな大人になるんだろう」「どんな人生を歩むのだろう」と急に心配になったのです。とは言っても、他に「やりたいこと」があるわけでもない。でも、この先何十年と働くことに漠然と強い不安を感じる。もう一回「就活の軸」を見直したい!そんな決断に繋がりました。

「売る力」が基礎じゃないか?!

やりたいことがないまま、どうやって「就活の軸」を見つけたのか。それは、やりたいことがないのなら社会から求められる人になろう!という単純な発想です。新卒はキャリアの一段目と捉え、社会で生きていくうえで必要になる(と思われる)基礎力を身につけることに絞りました。

そして当時思い浮かんだのが、営業職。資本主義がこんなに浸透した世の中で「売る力」は社会で生きていくうえで必要だろう・・・!という考えです。

難易度の高いものを売る力

「営業職」といっても扱う商材・業界によってキャリアは全く異なります。業界研究などを全くしないまま「社会から求められる人」という軸だけがある。次に考えたことは「より市場価値の高い営業職ってなんだろう?」という問い。そこで出てきた答えが、“ 難易度の高いもの ” を売れる人、というもの。

難易度の高い商材とは?と掘り下げた際に出てきたキーワードが、高単価・無形材というものでした。あと市場価値という観点から、男女が公平に評価される業界というのも候補に入れることにしました。

注釈:当時は「総合職」「一般職」という区分が一般的で、総合職を目指す女子学生は私の周りでは半分ほどしかいませんでした。

顧客満足度を追求したい

次に考えたのは、売る力を身につけられて、自分が成長できればそれでいいのか?という点。その答えはNoで、せっかく高額な商品を売るならば「ありがとう」と感謝される商品を扱いたいという気持ちが大きくなりました。

自己成長=利己的な働く意味と、「誰かを幸せにする・社会にプラスを生み出す」そんな利他的な働く意味が融合され、仕事観の原形ができあがりました。

ここからは、正直「縁」です。
 ・若くても高単価な商材が扱える
 ・難易度の高い(と思っていた)無形商材を売りたい
 ・売上だけじゃなく顧客満足度も追求したい
この3つの条件にあてはまる職業は何か?手当たり次第に探したところ、ウエディングプランナーという仕事に出会いました。

学生時代アルバイトしていたカフェでは結婚式の二次会も多く、身近な商材であったこと。そして二次会で担当したカップルから結婚式(披露宴会場)の不満の声を聞いたことで「一生に一度の結婚式でも全顧客が満足しているわけではない」という事実を知り、この仕事にグッと惹きつけられたのです。

「就活浪人」という決断

ウェディングプランナーという仕事に憑りつかれてからは、このままでいいのか?!という不安は増すばかり。とはいえウェディング業界の新卒採用は早く、もう今さら募集なんてない。そんな時に「やらずに後悔するより、やって後悔」とアルバイト先の社長から背中を押され、内定辞退→就活浪人の道を選ぶことに決めました。

実際に就活浪人をしてみて、就職する友人たちに対する劣等感に飲み込まれたこともありました。擦れた瞬間もありました。そんな時、前述したアルバイト先の社長は、退路を断つため退職を促したり、プランナー検定という資格取得を勧めてくれたり、、、厳しくも温かく応援してくれました。

この時に感じた応援してくれる人の存在、その心強さは今でも忘れることはないです。そんなサポートのおかげで、大学卒業の翌年2011年4月に第二新卒(中途採用)で無事、正社員のウェディングプランナーとして就職することができました。

今も大切にしてる「仕事選び」の価値観

この1年間の経験は、私の人生の宝物のひとつです。苦しいことも悔しいこともたくさんありましたが、強くなれたし「働く意味」を見つけられたことは何事にも代えがたい経験です。

不労所得があるわけでもない。24時間の1/3は働かないといけない。ならば面白がって取り組める仕事をすれば、人生の1/3はハッピーに生きられる。いい歳して凄く単純な思考ですが、本気でそう思っています。

「好きを仕事に」とは少し違うけど、没頭してると自然に好きになる。飽きずに続けられる。そのなかで「誰かのため」と、意義を見出せる。そんな仕事に出会えれば、それだけで凄く幸せなことだと思います。

さいごに

ウェディングプランナーは4年で卒業をしましたが、今でも、生まれ変わったら「もう一度なりたい職業」です。それだけ貴重な経験をさせてもらった仕事です。(そのことについてはまた後日noteにまとめたいと思います。)

そのあと新規事業立ち上げを経て、マーケティング部署へ異動。営業に続くキャリアの二段目は、マーケティングになりました。はじめは苦労も辛い日々も多かったですが、今では大好きで毎日没頭できる面白い仕事だと感じています。

10年間キャリアのステップを踏んで、今感じているのは「職業なんて何でもいいかも」という価値観。今の仕事に自信をもって楽しいと言える。それだけで人生は豊かになるし、世のため・人のために貢献することができる。だからこそ、イキイキ働く人を増やしたい。

これまで「自分がイキイキ働ける仕事」を追求してきた分、その経験を活かして「誰かがイキイキ働ける」そんな場所を作れる人になりたいな、と考えています。

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