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尺には尺を/終わりよければすべてよし

待ち望んでました。新国立劇場のシェイクスピア劇。発表された時から、いや、リチャード2世が終わった時から待ち望んでました。

初見は
終わりよければ〜→尺には尺を
の順番でみたのですが、いやあ、すごい。
正直、終わりよければのみ見た後は、「面白かったけど、なんだかな、なんか物足りないな」みたいな気持ちで。でも、尺には尺をも見始めたらなんかもくワクワクが止まらなくて。2つの作品を見る楽しさを実感させてもらいました。
ストーリー、役がリンクしていく様子がほんとにワクワクしました。とっても贅沢な演劇体験をしたんだと思っています。

終わりよければすべてよし
ヘレナ中嶋朋子さんが流石ですね。素敵でした。あと、ペーローレス亀田さん。素敵でした。こちらはクラシカルな雰囲気の素敵な演出でした。布の使い方が素敵ですよね。バートラム浦井健治はね…私はこのバートラムという男のことは好きじゃないです(笑)よっぽとヘレナの好みの顔だったんでしょうか?いやいや、全然すべてよしじゃないだろう!と心の中で思いました。池落ちは最高でした。ありがとうございます。

尺には尺を
私はこちらの方が好みでした。開演前のジャジーな音楽、ワクワクしました。あれ?これシェイクスピアだよな?ブロードウェイミュージカルはじまるのか?なんて思ったりして。おしゃれですてきでした。なぜかわからないけど、すくにこれはウィーンだと分かるセット。(とあるミュージカルで見慣れた水色の軍服のおかげでウィーンだと認識したのかもしれないけど(笑))こちらは赤が基調なのにも今までの歴史劇を感じたりして。
こちらはほんとにもうソニンが素敵。薄っぺらな褒め言葉になっちゃうけどめちゃくちゃ演技上手い。気高い貞淑な乙女でした。あと木下さん公爵もとても素敵だった。こちらの話の方がダーク味が強く、最後のネタバラシのところも最後までどうなるのかハラハラするし。あとラストがね、よかったですよ。ざわっとする感じ。好きでした。千秋楽の木下さんの涙も素敵でしたね。

今回の作品は地味だけど洗練されていて、2つの作品の違いも、リンクも面白かった。

新国立シェイクスピアの空間が好きです。ぜひ、またあの世界観に没頭できる日がくると信じて待っています。


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