一章1. 北海道、ふらの
北海道の農業はとにかく忙しいのです。
広い畑で大きいトラクターに乗って、
気持ち雄大に・・・
というイメージが強いのですが、
決してそればかりではありません。
農業の形態は当然、東西南北、
北海道の中でも地域や条件、
気候によって全然違います。
私の住む富良野の畑は、
道南(札幌方面)とちがい、道央
上川地方と言って雪の降り始めの
11月から融ける4月まで約5ヶ月、
雪解けの時期は温度も低く、
すぐに植え付け出来るものではないので、
約半年間、耕作ができません。
また帯広や十勝方面のように
雪が圧倒的に少なく、広い土地を抱え
やっている所ともやり方が違います。
山に囲まれ豪雪地帯の富良野では、
それだけを考えても家族の食いぶちを
その半年間で稼がなくてはいけない
不利な面があります。
さらに作物を植えてから、
当然すぐ収穫とはいかない。
収穫までこぎつけ、売ってお金は即、
懐に入ってはきません。
早くて7月から順次。
年をまたぐ時もあります。
そこが普通のサラリーマンとは
違う点です。
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