おそ松さんの話

この記事はアニメの感想じゃなく『二期なんでこんなつまらんのか?』って言う(当社比)学術論文です(?)
実は6月くらいに書き上げてはいたのですが、書き上げて満足して途中で放置しておりまして。
でも三期来たぞ!って聞きつけたので便乗公開することにしました。よろしくお願いします。

まず議題のおそ松さん、一期はもちろん、えいがめちゃくちゃ面白くてすこです。
わたしは音ゲーがきっかけ(大日本鉄倶楽部はいいぞ)で履修したクチなのですが、腐だとか声萌とか飛び越えて純粋にギャグが自分の感性にマッチして結果沼に住んでます。

そんな松、二期は苦痛で飛ばした話とか回とかが多いイメージがあります。特に1クール目。

二期一話はわたし的には“藤田監督がよくやる、視聴者をあえて煽ってネタにする手法”だなぁと思いました。実際そうかは知らないけど。
藤田監督といえばファンの反応で脚本や構成変えてくる監督さんだと言うイメージだし、事実わたしは実際見た時「めっちゃディスってくるやんwwww」と爆笑した記憶。

監督らしいな、くらい。伝説の一話ほど面白くはないけどつまらないわけでもないなぁ。って。
ただあれで抜けたオタクは一定数いる。


なぜならオタクはプライドが高いから!

「私たちがこんなに買い支えてやったのにこんなネタにしてくるなんて!」って憤慨したオタクは多分多い。
ただそのあと数話くらいが苦痛でしかたなくて何回かスクロールバーを手動操作していた記憶がある。

当監督さんも滑る時は滑るけど、あそこまで苦痛なのは初めて見たので、なんでなんだろう?と思った。

…ので、まずはウィキのおそ松さんのページを見に行ってみた。
そしたら二期にはサブ脚本がいない!

違いといえば他にもあるかもしれないし、実際「方向転換に失敗したから二期滑った」という感想を述べている記事もちらほらみた。
なのでまずサブ脚本の人を含めた一期の時の3人の脚本さんを調べるべく、アニメを見返しながら過去の経歴などをさらさらっと調べてみることにしました


シリーズ構成・脚本『松原秀さん』

松原秀さんはバイオレンスギャグやいい話系が多く、え…、え…??という困惑を残すタイプか、なんで?えっ、マジでなんで!?!?と混乱するタイプの混沌系シュールギャグの脚本が多い。
幻の1話をはじめ、収録で弾かれたデカパ○マンとか海外映画ネタ、童話から着想を得た話が多いのでパロディがすきなのかな?と思った。

二期は引き続きシリーズ構成を担当。脚本も一手に引き受けたが、うーん、滑ったものがやや多かったなぁ!という感じ。下ネタが増えた印象。
こちらは監督含む『銀魂』スタッフが多いというのもあるのだろうが、しつこさ?のようなものを感じた。
あと陽キャが隠キャを指差して笑うようなテイストのなんとも言えないリアルなネタが多く、変に感情移入して笑いより苦笑が強いと感じた。

一期時は下ネタだぁとなりつつも笑える範疇にいたので、もしかしたらサブ脚本の添削などでマイルドになっていたのかもしれない。
話をしめるのはうまいと思うが、二期はギャグのキレが悪かった。便秘だったのかもしれない。
さらに二期の辛いところは、げんし松さん、トト子とニャー、UMO探検隊、深夜の日松屋などの面白いっちゃあ面白いが少々だれ気味な話がこまめに居座るせいで色々気疲れして結果萎えることが多々。見る気が削がれた。悲しい。


一期、サブ脚本『横手美智子さん』

横手美智子さんが関わった回は私が比較的に面白いなぁと思った回が多かった印象。多分面白いの感性が近い。
キャラクターの感情の起伏と、絶妙的な間と天ドンを積み重ねながらのアップテンポな掛け合いがうまいなぁという感じ。
(例を出すなら「面接」とか「一松事変」「十四松まつり」あたり)
一期3人脚本の中では一番アニメ経験が多く(ギャグからシリアスものまで様々)もしかしたら「面白い回が多い」と言った感想はその辺が関係しているかもしれない。多分アニメ視聴者の笑えるギリギリのラインを知ってるんだと思う。


一期、サブ脚本『岡田幸生さん』

岡田幸生さんは芸人系の方の脚本構成の方らしく…情報が少なくてどういうタイプのギャグ構成が得意なのかちょっと判別が難しいのですが、ボケ、ツッコミ、言葉遊びの応酬などを畳み掛けるような話が多く、スタンダードなお笑い芸的な面白さを組み立てるのが得意な方という印象。
特にチョロ松とトド松二人が言葉の応酬を始めたら勢いでバンバン笑かしてくる。すごい人だ。やっぱ芸人関係の脚本の人はすごい。喋り聞くだけでわらう。すごい。
特に上記の横田美智子さんとのタッグはテンポ、間、構成、セリフ、勢いで殺しにくるからやばいし、松原秀さんと組んだらもう常人の感性飛び越えてしまうからダメ。


三つをまとめた結果、松原さんが特別脚本が下手なわけではなく、一期の絶妙な面白さというのは松原さんの生み出す混沌、横田さんの作り上げる高低差、岡田さんのスタンダードなコーディネートの三すくみの絶妙な配分が作り上げていたのだと思う。

でも私は彼らの作品で見たことがあるのは松だけだから脚本傾向は間違えてるかもしれないし、単純に脚本以外のクレジットに書かれない大きな「圧」でコケた可能性もあるしそういう失敗系オリジナルアニメ二期はよくあるから否定はしない。


三期〜〜〜〜!!!!

三期が発表された2020年7月6日、ビジュアルデザインとかが全然違うじゃん!みたいなバズり方をしてたりと二期とはまた違った路線変更してきたなぁという印象です。
それもそのはず、今期はキャラクターデザインが浅野直之さんから安彦英二さんへと変更。
調べてみるとおそ松さんでの一部作画監督、二期以降はOPとEDと一部の原画を担当しているそうです。 なるほど。

個人的に一期発表時のしゅっとしたキービジュアルに寄せつつ、雑誌ビジュアルに多いおもち感をプラスした感じだと思います。良いと思う。
頭身がちょっと上がった感じ?どちらにせよ楽しみです。

終わりに

以上、アニメにも業界にも特に詳しくもないおそ松さんでちょろっと調べてつらつら書いただけの論文でした。 適当な感想9割なので「ほーん」くらいにとどめてくれたら嬉しいです。

藤田さんも松原さんも、今期で引き続きドタバタ自己責任アニメを貫き通して、また新しいむつごたちの日常を魅せてくれたらなと楽しみにしております。



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