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3歳で(サンタさんなんていないんだ…)と実感した話

クリスマス過ぎたので来年にまわそうかな…と思っていた話でも投稿してみます。

当時家にいたところ、ピンポーンとチャイムが鳴りました。

誰か来たのかなと玄関先に言ったところ、

「どうもー、サンタでーす!」

「トナカイでーす!」


漫才みたいなテンションでサンタさんの格好をしたやせ形のお兄さんと、トナカイのコスプレをしたお兄さんがいました。

突然の来客、そして、思ってたよりもガリガリのサンタさんにゴムの付いた赤鼻のトナカイの胡散臭さが余計に物語る中、私は母に駆け寄って(この人たちはなんなのだ…!)としがみつきました。


それは母も同様だったのか、玄関先で話し合いが始まっていました。

話し合いの内容としては、要するに演劇サークルが始めたボランティアで、近所の子どもにプレゼントを配っていますという話でした。

母も「まあ、それなら」と一応は納得したようで。


「おめでとー」と想像するサンタとトナカイからは程遠い2人からもらったのは、地元で有名な花のポプリでした。

…………。

いらねーっ‼️

特に好きな匂いでもないポプリとか正直いらない。


そんなものをニコニコしながら押し付けてくるサンタ&トナカイ。

3歳の私は小さいながらに実感しました。

(ああ、サンタさんなんていないんだな…)って。


サンタさんが本当にいるならば、トナカイの鼻はゴムで耳に掛けるタイプではないだろうし、玄関先で母と話し合いにはならないだろうし、別におもちゃじゃなくていいからポプリなんかよりも、せめてお菓子がほしい。

上手く言語化出来なかった面もありますが、当時思い描いていたサンタさん像がガラガラと崩れていったのだけは鮮明に覚えています。

私は「サンタさんなんていない」のだと実感しました。


この後、話には出てこない父親が更にやらかしてくれてサンタさんの存在は完全否定されるのですが、子どもたちにはそんな思いをしてほしくなくて(サンタさんを信じてほしいので)毎年四苦八苦しています。

サンタさんがいない家の子がサンタさんを演出するのは難しいし、やりがいがある。

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