タイで勝ちタイ、願い叶わず。かわりにムエタイとタイ観光を堪能してきた話。
AFC U-23アジア選手権、日本代表vsシリア代表。
まさかの敗戦。
ハンマーで頭を殴られる感覚というのはこんな感じのことを言うのでしょうか。ショックすぎて終わった後は、言葉になりませんでした。
初戦のサウジアラビア戦と同じような失点による逆転負け。
一瞬デジャブかと思いました。
現実は、デジャブではなく、2回同じような展開で負けただけです。
アジアの戦いで同じようなことがあるなんて、今でも信じられません。
初戦のサウジアラビアは、W杯にも出場している西アジアの強豪国。アジア内のFIFAランキング6位(日本はアジア内1位)。
でも、シリアは違います。10位で、最近めっきり弱くなってしまった中国よりも下です。
試合の前から、なんとなく勝てるような気がしていました。
さすがに、アジアの大会で2戦連続で負けることはないでしょう。
甘かったです。
大会史上初のグループリーグ敗退。そして、この後の、カタール戦も引き分けに終わり、未勝利で、大会を終えました。
課題感は、選手だけが感じたものではなかったはずです。
この世代、いろいろな大会、国内外問わずいろんな土地で観てきました。
このままで終わってほしくありません。
しょっぱいU23アジア選手権、日本代表vsシリア代表の試合と充実していたバンコク旅。対照的な2つを見ていきましょう。
①深夜便は弾丸トラベラーの救世主
今回は、特典航空券で行きました。羽田ーバンコク。30,000マイルと諸経費1万円とちょっと。
LCCが多く飛んでいるタイへの旅で特典航空券を使うのもちょっと迷ったのですが、往復ともに深夜発、早朝着。弾丸トラベラーにとっては週末のみでもフルで楽しめる&マイルも余っていたので即決。
2019年ANAで修行をしていたので、特典航空券であっても、ラウンジの使用が可能です。残業が終わらず、ちょっとひやっとしましたが、22時過ぎには羽田空港到着。
ご飯を食べ、シャワーを浴びてすっきりした状態でバンコクに到着。これだけでも、修行をしたかいがあったな、と心から思います。
機内で少しだけ持ち帰った仕事をして、友人が宣伝に携わっていた映画「記憶にございません」を見て三谷ワールドを堪能して、一眠りして、機内食食べたら、到着。
降り立つと、ボーディングブリッジの隙間からムワッとした空気が漏れていました。常夏の国、タイに到着です。
タイなんだか久しぶりじゃないな、と到着して思ったのですが、昨年も来ていました。そういえば。
前回は、バンコクではなく、サムイ島などタイのリゾート地を楽しんでから、ミャンマー戦を観に行きました。
1月は、乾季でハイシーズンのタイ。そのせいか、入国審査がかなり混雑していました。入国まで約1時間ほどかかりましたが、早朝6時の到着なので、特に焦りません。
次の予定は9時。ホテルに荷物を置いて、予定の場所に向かっても余裕です。
空港鉄道と、BTSを乗り継いでホテルへ向かいました。
②BTSのタイアップ、ハンパないって!
空港からホテルへ移動している時、サッカークラスタとして見逃せない車両に出会いました。
リバプールFC電車!
全面ラッピングです。乗れなかったのですが、おそらく車内もいい感じにデコレートされていたのでしょう。
この旅、何度かBTSに乗ったのですが、タイのお土産ものの定番、NaRaYaや、タイ出身のメンバーがいるBLACK PINKのタイアップ電車など色々なジャンルのコラボレーションを見ることができました。
以前からタイでのプレミアリーグ人気はすごいと実感していましたが、日常生活に馴染んでいるのを見ると、さらに加速していそうだな、と思います。
リバプールに移籍した南野選手もタイでの人気が出そうな気がします。
もう1つの公共交通機関、MRTはあまり大々的なタイアップの車両にであわなかったので、BTSだけ盛り上がっているムーブメントなのかもしれません。
③タイといえば、マッサージでしょ
タイに来てやるべきこと。それはマッサージです。
安い、気持ちいい、とにかく安い。大事なので、2回言います。
今回の旅では、2泊3日で2回行きました。1回目は、ハーバルボールつきの少しお高めの店。2回目は、コスパ重視のお安いお店。
日本でガチガチに固めた身体を、タイの古式マッサージでほぐす、最高です。フライトの疲れも吹っ飛びます。
ハーバルボールのマッサージは、タイに数日滞在する場合は、使用後のハーバルボールを持ち帰って入浴剤にもできるのがよいです。
日本にも持ち帰りたいところですが、植物検疫が必要になるので、パス。
マッサージ自体がじんわり気持ちがいいのはもちろん、2度楽しめるのがいいところ。
お土産として売っているハーバルボールは検疫なく持ち帰れるようです。
コスパ重視の2回目は、1時間マッサージ受けて、チップ込みでも500円ちょっとの破格感。2日連続だと少し揉み返しが来ている部分もあるのですが、さすがにガチガチだった肩も柔らかさを取り戻し始めます。
日本に帰ったら、また元に戻るとはいえ、身体が軽くなるのは最高です。
④フォトジェニック・バンコク
インスタ映え。旅に欠かせないものとなりました。
観光地もそれを意識したスポットを新設しています。
今回訪れた2箇所も以前はなく、ここ数年でできて、盛り上がっている場所です。
まずは、夜景で有名なラチャダー鉄道市場。
隣接するショッピングセンターの駐車場から写真を撮ると、カラフルな屋台はまるで宝石箱のように見えます。
下に降りると、活気のある屋台がたくさん。アジアンな洋服、小物、雑貨など財布の紐を緩ませるアイテム。美味しそうな屋台ごはん。カラフルな果物屋スイーツ。
景色だけでなく、マーケットも楽しめて一石二鳥です。私は、ラジャマンガラスタジアムで開催された、タイvsオーストラリアの試合後に行ったのですが、夜遅くまであいているのも最高。
写真を撮るショッピングセンター自体は22時で閉まってしまうのですが、駐車場はその後も開いていました。
夕暮れの時間帯に行けば、サンセットと夜景両方楽しめるようなので、その時間帯に行けるようならば行くのがよいかもしれません。
そして、もう1つはワット・パクナム。
カラーリングもファンタジーなのですが、何が映えるかというとライティングの妙なのだと思います。さくらももこ先生が書いていた色調・世界観に少し似ているな、と個人的に思いました。
何のフィルターも加工もかけずに、誰でもどんなカメラでもあっという間にステキな写真が撮れてしまいます。
5階の映えスポット以外は、タイのベタなお寺と同様、宝物庫だったり、美術展示がしてある感じ。5階とのギャップもまたいい感じでした。
5階だけさっと見るのはもったいないです。
おまけはタイグルメ。
マンゴーを使ったスイーツが映えて有名ですが、私が行ったアサイーボウルもなかなかのものでした。
カラフルでおいしそう。
果物をふんだんに使って作るアサイーボウルは、ビジュアルだけでなく、味もいい感じ。
大きかったのですが、人工的な甘みもなく、ナッツの食感がアクセントになるので、飽きることもなく、4人で2つあっという間にたいらげてしまいました。
⑤あの傷を癒すのは、あなた、ではなくムエタイ!
日本代表vsシリア戦の前に、ムエタイ体験をしてきました。
ムエタイを見たことがあっても、なかなか体験したことがある人はいないでしょう。
めったにできないことを体験する、まさに旅の醍醐味です。
Twitterには文字数の都合で書けなかったのですが、障害物で飛び越えるのに時間がかかったり、シャドウやるときに間違えたりするとお尻をやわらかいバットみたいなもので叩かれました。
気分は絶対に笑ってはいけないシリーズです。「チャラーン♪ FJまりこアウト~」
人生で一番お尻叩かれたのは、この日だったのは間違いありません。
動画を撮っていたので、試合の後の凹んだ気持でも動画を見ると、思いだし笑いしてしまいます。
必死にパンチを繰り出していたつもりなのに、動画で見るとどう見ても、へなへなの猫パンチ。
傷心が癒されたことは、言うまでもありません。
リベンジ……する機会があったらしたいです。
⑥避けては通れない試合
日本代表vsシリア代表の試合。
まさかの敗戦。
どんなにしょっぱくても、観に来なければよかった、とはなりません。
現地でしか、スタジアムでしか感じられなかった何かが、そこにはあったからです。
テレビでも感じることはできたと思うのですが、選手一人一人の悔しさ、ここから這い上がらなければならないという決意。ピッチからひしひしと伝わってきました。
選手たちにとって、自国で開催されるオリンピックは一生に一度。
そこに選ばれるか、否か。活躍できるか、否か。
大きく運命が変わってくると思います。
重圧はあるでしょう。
選手ではない、私には想像がつかないレベル感に違いありません。
重圧を乗り越えて、勝利を手にした時に、日本のサッカー自体が一つ上のフェーズに上がれるのではないでしょうか?
大会は違えど、日韓W杯の時にベスト16に進出したときは嬉しかったです。
でも、さらにいい結果を出し、ベスト4に駒を進めた共催国の韓国のことは、正直羨ましくて仕方がなかったです。
どこかの国や過去の栄光と比べる、不毛かもしれません。
それでも、サッカー日本代表がオリンピックで一番良い結果を出したメキシコ大会を超えるような成績を出して欲しいと思います。
正直なところ、アジアの大会でグループリーグを勝ち上がれなかった現状では厳しいでしょう。
でも、まだ東京オリンピックまで、半年程時間があります。
ここからの立て直しに期待したい、バンコクの地で強くそう思いました。
以上が本編です。
一部Twitterでは、高校サッカーの決勝戦の方がU-23日本代表の試合よりも、面白かったというようなコメントも見ました。
シリア戦後、その足でドンムアン空港に向かい、深夜便に乗っていたら試合キックオフには間に合わないかもしれませんが、試合自体は観れたかもしれない、と思うと少し後悔しました。
そんなほんの少しの後悔を補って余りある楽しさが、アユタヤへのショートトリップにはありました。
おまけとしてその詳細について、書きます。
短い時間で、めいっぱい楽しむノウハウ。ぜひ参考にしてみてください。
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