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桜花爛漫

小川のせせらぎに
小鳥のさえざりに
ただ静かなものに、あこがれて
明日の色から逃げ出したのは
いつのことか……

たゆたう小舟のように
散りゆく桜のように
さまようことを、許されたならば
想いやまない長雨の夜にも
笑っていたのかな……

花火の不発弾のように
鳴けずに死んだセミのように
心に反して儚く消えてしまえたのなら
あっけなく過ぎていた思い出にも
後悔はしなかった……

はだかになった冬木のように
冬眠している黄金虫のように
あすに希望をもっているからこそ
考えなしに暮らしていたいつかの冬の匂いが
恋しくなるのかな……

間違ったとは、思わない
醜いって、思われたくない
それでも一人、ただ文を書き連ねるのは
きみのためではなく
誰のためでもなく

幸せな世界を、望んでいるから!

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