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5月の彼くん②

【4200字くらい】

こんばんは。「理解ある彼くんになりたい」イツカです。
今週は彼女のODに救急要請にとドタバタでしたが、なんとか切り抜けたといったところです。それではどうぞ。

5月8日(月)
6時台に目を覚ましながらベッドの中でウトウトしていると、彼女が隣に倒れ込んできた。
「つらい」「死にたい」と、何かあったのか聞くと何があったわけでもないらしい。
処方薬のODをしないよう、朝の分の薬を飲んだらお薬ポーチを仕事に持っていって欲しいと。あとナツメグも。(致死量があるやつ)
8時前ギリギリまで寄り添ってから出勤した。

仕事中、彼女からLINEがあって「11時に訪問看護のひとがきてくれて楽になった」とのこと。一時間ほど付き添ってくれていたらしい。

ということで一安心して仕事を続けた。
強風で自転車のハンドルを揺らしてしまい、電柱に頭をぶつけて転んだ。

夕食の食材を買って19時前には帰れた。
彼女は変わらない様子でPC前にいた。
間食をしたばかりだというので、久々に寝る前以外にYouTubeを見た。といっても10分未満のもの2本だけ。

食事を作って出したら彼女がDisneyプラスでアナ雪2を流し始めたので、一本見るのかと思ったら食事を終えてPC前に戻ってしまった。

食後の煙草を吸っていると、彼女がカラオケに行きたいと言い出した。時間は21時前だったかな。もちろんオールの予定だという。
仕事と家事を終えた後でカラオケに行く余力がないし、翌日の休日はなるべく有意義にしたいしで、やんわりと断った。
彼女は一人ででも行くかと思いきや、PC前にずっといた。
なのでやんわりと眠前薬を飲んでやんわりと寝た。

5月9日(火)
そしてやんわりと起きた。9時ぐらいだったかな。久々に朝活ができた。
彼女はPC前にいた。

午前中は寝ると決め込んでいたので、寝た。

午後から家計相談へ。
4月の支出がまとまったのでどうでしょうという相談。支出の感覚は悪くないようだった。ただバランスを見ると計画に沿わない部分があるので、もうちょっと頑張りましょうと。

帰ったら彼女は寝ていた。
月初めの色々をようやく準備した。家計簿代わりの手帳の用意や、毎日のログをつける手帳の用意。これで朝活へのモチベーションを上げていきたい。

作業に没頭していたら部屋が暗くなってきたので、そろそろ夕食の準備をしようか。

買い物から帰ってきたら、彼女が声を上げて飛び起きた。
四環系の薬をODしたそうだ。体が揺れていると言っている。
元旦那が夢に出てきて、それでODしてしまったとのこと。
とにかく水分を取ってもらって、話を聞いた。

体が前後に動く感じがすると言うのだけれど、こちらから見たらそんな様子もないし、どうなってしまっているのか見当がつかなかった。
とりあえずPC前で過ごしてもらって様子を見ることにした。

夜ご飯を作っていると、彼女がふらふらと台所に来た。
トイレに行きたいとのことだったので、介護士らしく介助した。

その後彼女は口の渇きか薬を薄めるためかその両方か、2リットルくらいのお茶を飲んだ。

味見程度に少し食事をとっていると、ちょうどその後彼女が空腹を訴えた。
冷凍しかけていたご飯を出して、手の力に不安があったのでスプーンで食べてもらった。無事に完食してくれた。

その後スマホでゲームをやりながら様子見を続けていたら、彼女の寝息が聞こえてきたのでベッドへ手引き歩行で連れていった。
自分も眠前薬を飲んで横になった。

5月10日(水)
3時過ぎに目が覚めた。夢を見た。
架空の地域かな、そこでバックパッカーみたいなことをしていた。
最終日に安宿が満室になってしまっていて、最後くらい高いホテルに泊まろうかという辺りで目が覚めた。

煙草を吸いにPC部屋に行ったら彼女がいた。
通話や配信をしている感じではなかった。受け答えははっきりしていた。ベッドに戻った。

出勤前に目が覚めて、朝食をとっていると彼女から「煙草を買ってきて欲しい」と言われる。
いや出勤直前だし朝食中だしと断ったら、彼女はベッドに横になって泣きだしてしまった。
トーストを食べ終えたらなんとか10分とれそうだったので買いに行くか声をかけると「もういいです」と返ってきた。
しまったなぁーと思いながら出勤する。

昼過ぎに自宅の前を通り過ぎる訪問ルートがあったのだけれど、コンビニで一休みしていたら見知らぬ番号から電話が来ていた。
何かの勧誘ではなさそうだったので折り返すと警察?だったか救急?の人だった。

彼女が自宅でODをして倒れ、救急車を呼んだので来れたら来て欲しいと。
とりあえずルート上には自宅があったので向かうことにした。

家に行くと警察と救急の人たちに囲まれて、鼻水を垂らして泣いている彼女がいた。

警察に同居の経緯などを聴取?され、救急の人には搬送先まで付き添えますか?と聞かれる。
こういう時に限って上司と連絡が取れず、えいやと救急車に同乗することにした。

搬送先で彼女が点滴をしている間に上司と連絡が取れた。
既に訪問スケジュールにひとつ穴を開けてしまったことを謝り、最後の訪問先だけなんとか行けないかと言われた。
彼女のお父さんがタクシーで駆けつけてくれたので、30分ほど同席してから仕事に戻る。

仕事を終えると彼女から「家の鍵がない」とLINEが来ていた。しまった。かばんを用意していたから持って行ったものだと思っていた。
近くの喫茶店でお父さんと待ってもらうよう返信して急いで喫茶店へ向かう。

到着して家に帰ろうとしたら、彼女がまったく歩けない状態だった。
近いけれどタクシーを呼ぼうということになり、店員さんとタクシー運転手さんに手厚い配慮をいただき家に着いた。

家に着いてからも、ベッドからトイレへ、戻ったら今度は吐き気で再びトイレへ、と千鳥足の彼女を支えた。
お父さんを見送り、PC前に座っている彼女の様子をうかがっている。

22時頃、眠たくなってきたので一言ことわってベッドに入った。
彼女も後からベッドにハイハイ状態で来た。
今日は色んな人に助けて貰ったねーなど穏やかな状態だった。

約1時間半後、まさかの本日2回目の救急車である。

気持ち悪さを訴えた彼女がトイレへ向かう途中、大声を出したのでベッドを飛び出すとキッチン前でジタバタしている彼女を見た。
体が勝手に動くのだという。ついでに家具にぶつかって唇と口の中を切ったみたい。歯もぐらついてしまったみたい。

それが落ち着いたのでトイレで嘔吐を済ますも、トイレでジタバタがまた出てしまい、引っ張り出してシンクで口をゆすいでもらった。そこで「救急車を」と泣く泣く震えながら言うので119番通報した。

5月11日(木)
昼とは別の病院に救急搬送されて、待合スペースでお待ちください、と言われた時には日付が変わっていた。
彼女が点滴をされて、家に着いたのが3時くらい。
彼女は一応トイレに行けるくらいには落ち着いている。

朝起きて、ゆるゆると仕事をした。
彼女がジタバタした時に歯を打ってしまったので、痛くて流動食しか食べられないとのことでヨーグルトやらプリンやら、介護食の栄養ゼリーやらを買って帰った。

彼女の分もご飯を作らないとなると、1人分の食事を作るのは面倒なものだ。
お弁当で済ませて寝た。

5月12日(金)
昼までベッドでゴロゴロしていた。出来れば心療内科に行きたかったけど、薬はあるのでまぁいっかとゴロゴロしていた。

その間、彼女は婦人科にタクシーで行ったようだ。
子宮摘出後の経過が良いらしく、彼女が20年近く振り回されていた生理関係の痛み苦しみから解放されたと喜んでいた。

その後PC部屋でお喋りをした。
救急外来の看護師さんより、介護士の自分の方が色々と上手だったとベタ褒めしてくれた。
打った顎が濡れないようにと洗面所で洗髪を頼まれたので介助した。「正当な代金だよ」お礼に煙草を2箱買ってくれた。

その後自分もシャワーを浴びてから彼女のメンタルクリニックへ。
ODしたことは訪問看護から連絡されていたらしく、主に薬の管理方法について話し合った。

ちょっと買い物をしてから帰り、早速薬の仕分けをした。
彼女が薬を全てまとめているポーチから、1日ごとに飲む薬を仕分けして、小さなジッパー袋に曜日ごとに入れ、自分がそれを入れた別のポーチを預かることになった。
今後は訪看さんが次の訪問までの分を彼女に渡し、彼女が仕分けて自分が持つ、といった流れになる。

ゆっくり準備してバイトに行った。
その間彼女がダメ元でかかりつけの歯医者に連絡をしたら、ギリギリ診察してくれるとのことで少し先に家を出た。

5月13日(土)
有名人がお忍びで来る店、というのをよく聞いていたのだが、今回のバイトでついに自分が知っている芸能人の来店があり、そわそわしながら仕事をした。

興奮冷めやらぬ感じだったので、1杯飲んで帰った。

自宅に着くと彼女はPC前にいた。すぐに仮歯を作って貰えたそうで、きれいな歯並びになっていた。
最近はほぼ同じ時間に寝ることが多くなってきた。

朝起きて、預りのポーチから薬を出して彼女に飲んでもらう。空になったシートも薬の溜め込みがないかチェックするために残すらしい。

土曜日は遠出の仕事。午前中は曇りだったので良かったが、昼過ぎから雨が降ってちょっと鬱陶しかった。

仮歯ができたとはいえまだ歯は痛むそうで、彼女はパックのお粥をしばらく主食にするとのこと。となるとやっぱり自分はお弁当を買うのであった。

なんとなく眠たかったので21時に二人とも寝た。

5月14日(日)
少し遅い始業だったのでなかなかベッドから出られなかった。彼女に薬を渡して出勤する。

今日も遠出の仕事。朝が遅かった分、夜が少し遅くなる感じの訪問シフトだった。

最後の訪問前に天気予報を見て、降水量10ミリ越えの結構な雨になる様子だったので彼女に雨宿りのことわりLINEを入れて、シーシャを予約した。
最後の訪問が終わったら、天気予報は1ミリあるかないかに変わっていた。シーシャを予約した意味とは。キャンセルも考えたが入店した。

ぼんやりシーシャでチルしていたら、帰りが22時半ぐらいになってしまった。
彼女のおつかいのヨーグルトは買ってきた。あと自分は飲まないSAVASを含めた生活用品の支払いを頼まれたので払った。

彼女はながら配信をしている。
モニターを見ながらうーんうーんと言っている。

自分も少しだけ配信をしてみたが素通りさんのみ。コメントのやりとりはできなかった。

なので寝ようと思う。

よろしければ支援をお願いします。いつかのために、大事に使わせていただきます。