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キッチンカーイベント出店で差を生む、サービスデザインによる新戦略

今回の記事では、他のキッチンカーに差をつけイベント終了後にも効果を得続けられる戦略思考を京都の事務所から発信していきます。

イベント出店と販売ばかりを考えていないか

キッチンカーフェスやイベント出店をして、販売数を上げ、売上を上げたい。だからこそ販売時には声掛けをして活気を出そう、当日の天気や気温に注意しようなど、出店と販売を考える方がほとんどだと思います。

その一方で「イベントの前に何をしますか」と質問された時、皆さんはどのように答えますか?

仕入れや・仕込みなどはもちろんですが、僕達がこの質問の中で重要視するのは、イベント前の「戦略」です。

多くのキッチンカー事業主の方がイベント出店の場所、イベント出店での販売に力を入れていますが、出店・販売はキッチンカー事業におけるほんの一部ということが忘れられがちです。

顧客があなたの商品を手に取り、実際に購入することもまた、顧客の購買プロセスのほんの一部なのです。

「販売」という一部だけを見ることは、チャンスをみすみす手放している、捨てていることと同じです。

キッチンカー事業では、販売だけではなく、販売の前後にも戦略を立てる必要があります。

キッチンカーサービスの全体を把握すること、これこそが、他のキッチンカーに差をつける大切な考え方なのです。

全体を把握することで何が起こるのか、メリットは何があるのか

最も大きなメリットは、「新規顧客を得られ、ファン化を起こし、未来の顧客へと繋げていける」というところにあります。

このために必要なのが、「短期的にも、中長期的にも見る視野の広さ」です。

全体を把握する、俯瞰して物事を見る。これは僕達が最も得意としている「サービスデザイン」の分野の主な考え方になります。

サービスデザインの考え方には、常に視野を広くし、全体を把握することが大前提となっています。サービス全体を俯瞰することによって「バイアスを排除できる」メリットがあるのです。

サービスデザインとバイアスに関してはこちらに記載していますので詳細はこちらをどうぞ。

バイアスとは、簡単にいうと、考えの偏りや歪みです。

どんな天才でも無意識のうちにバイアスがかかり、考えや発想などが偏ってしまいます。つまり、視野が狭まってしまうのです。

これは、一生懸命頑張ろうとする人ほど案外陥ってしまう罠でもあります。

サービスデザインにはこのバイアスを排除することによって、別の角度から見ることによって新しい発想やイノベーションを起こす力があります。そちらに関しては海外での経験を通じて確かな実績と結果を残しています。

つまり、サービスデザインの考え方を活かし、バイアスを排除した目線で、短期・中期・長期での視野の広さを獲得することによって、新規顧客をファンへと育てていくことができる、ということなのです。

顧客の離脱はどこで起こるのか、
いつ新規顧客獲得のチャンスがあるのか、
頭の中でどれだけ考えても、バイアスがかかっていてはより良い革新的な戦略は浮かばなくなってしまう、これが人間の心理的な作用でもあるのです。

だからこそ見落とされがちになり、周りに差をつける矛にもなりうるのです。

購買までの顧客の行動プロセスは案外多い

主な顧客行動

さて、ここで一つ考えていただきたいのが、顧客の行動です。
皆さん、顧客の行動には何があるか思いつく限り挙げてみてください。

イベントでキッチンカーを見て知ったり、
周りのキッチンカーと比べたり、
メニュー表を見て好みのものがあるのかを探したり、
そんなふうに考えられるのではないでしょうか。

この状況こそが、既にバイアスがかかった状態となっています。

顧客の行動には、最低でもこれだけのプロセスが存在します。

認知
情報収集
参加準備
参加
体験共有
継続・サイクルの終了

よくわからないと思われるかもしれませんが、大丈夫です。
まずはこの行動が主にどう言ったことを指すのかの概論を見ていきましょう。

概論を知ることで、大まかに流れを掴み、その後のキッチンカー事業での例でより深く理解することができます。

顧客行動のプロセス

まず、商品やサービスを知ります(認知)

次に、その商品やサービスに対する情報を集めます(情報収集)

現地に行ったり、使用イメージを膨らませたりするなど、商品やサービスを使用する準備をします(参加準備)

ここまできてやっと商品やサービスを購入し、接点が生まれます(参加)

この後、商品やサービスの使用による体験を家族や友人などに話したりして共有します(体験共有)

そして、また別の商品やサービスを知る、認知に戻ります(継続・サイクルの終了)

これが簡略化した顧客の行動プロセスになっています。

サイクル終了とは書いていますが、ここで1周目のサイクルが終わった、という意味になります。ここが次につながると、2周目が始まり、3周目、4周目へと続いていくのです。

ただし、これはあくまで簡略化であり、細分化することでさらに詳細に顧客の行動を把握することもできます。

さて、この流れが実際にキッチンカー事業に当てはめるとどうなるのか、続いてお話ししていきます。

顧客行動のプロセスをキッチンカー事業に当てはめる

前提として、キッチンカーのイベント出店での顧客の行動には、
・イベント参加までの行動
・イベント開始後から購入後の行動

大きく分けてこの2種類があります。

イベント参加までの行動

キッチンカーイベント参加に至るまでの顧客の行動を簡潔にまとめるとこうなります。

・イベントを認知する
・情報収集する
・イベント参加の準備をする(予定空ける、友達や家族を誘うなど)
・イベントに参加する


上記の行動がどうなるのか、具体的にまとめるとこうなります。

SNSやネットサーフィン、チラシなどによってイベントを知ります(認知)

顧客はどんなキッチンカーが来るのか、場所はどこか、いつイベントがあるのかなどの情報を収集します(情報収集)

イベント参加にあたり、友達や家族を誘ったり、予定を空けたりすると言った参加準備に入ります(参加準備)

当日イベントに参加します(参加)

と言った流れが、そもそもイベントに参加する前段階の顧客の行動です。


イベント開始後から後の行動

ここからキッチンカーの顧客行動サイクルがもう一度起こります。
まずイベント開始からイベント中の顧客行動に注目します。


イベントに来てキッチンカーを知ります(認知)

周辺の出店数、出店内容、価格などの検討するなど、情報収集を行います(情報収集)

他のキッチンカーの商品などを比較したり、興味があるイベントスケジュールに間に合うように購入しようとしたり、購入する準備に入ります(参加準備)

★ここで顧客がようやくキッチンカーにやってきて、購入します(参加)
ここで接点が生まれます。

※そのまま購入するか、やめておくのか、購入するしないのジャッジが再び行われるのもこの時です

ここでさらに顧客行動が続きます。
顧客は実際に購入したものの良さや体験を話したりして他者と共有します。
ここはイベント中でも起こりますが、注目すべきはその後です。


イベントが終了した後にも、イベントにきていなかった人に対してイベント自体の話や、美味しかったものの話などをすることによって体験を共有します(体験共有)

興味が維持されると、SNSやコンテンツを自ら調べるなどにより、普段の出店先や次回の出店予定などの更なる認知が起こります(継続)

興味が維持されると、今度はキッチンカーの出店先に出向いたり、別のイベントに出店している際に足を運んだり、オンラインショップで購入するなど、再購入へと続きます(継続・サイクル終了)

「美味しいものを提供しているから儲かる」では廃業する

ざっくりと顧客行動をお話ししました。
イベントに出店し、販売する瞬間はこの長い顧客行動全体の中でも「★」がついているところだけであり、ほんの一部です。

このように、頭の中ではなく、あえて書き出してみると、頭の中が整理されて新たな気づきになるのがサービスデザインの特徴であり、これまでも世界中で数々のイノベーションを起こしてきたのです。

そして、この気づきによって、今まで見えなかった戦略を練ることもできるようになるのです。

例えば、全体を見た時に「イベント前やイベント終了後にもアタックをかけられれば…」と思いませんか?

顧客は接点が多ければ多いほど、人間の単純接触効果によって親近感を抱くようになります。つまり、★のところだけではなく、別のところでより多く接点を持つことが重要になるのです。

この顧客行動の中でも、顧客とどこで接点を持ち、どのように次へと誘導し、維持できるのかは非常に重要であり、あらかじめ考えて準備しているかしていないかでは大きな違いを生みます。

そして同時に重要なのが、ブランディングです。
顧客は接点があっても、スムーズにメリットが理解ができなければ簡単に離脱してしまうのです。

顧客に対して「このキッチンカーではこんなメリットがありますよ」と一目で伝わることが重要なのです。

美味しいものを作っている、では廃業する。

これが今のキッチンカー業界です。低予算で参入できるようになったからこそ、激戦区となっており、美味しいものを作っているだけでは、どんなに素晴らしいものであっても廃業を余儀なくされてしまう例が後を絶ちません

だからこそ、ブランドをしっかりと構築し、顧客に対してどんな戦略で接点を生み、どんなマーケティング方法を使い、どんなプロセスで回転率を上げるのか、など、様々な分野での戦略や対応力が必要となります。

「でも、戦略のたて方も、マーケティングやブランディングの知識も全くない…」

という方に向け、僕達はセミナーを行ったり、製作からコンサルティングまで幅広く行っています。

実際に僕達が今キッチンカー製作現場にいるからこそ、現場での経験や知識にサービスデザインを取り入れることによって、さらに視野を広げ、バイアスを取り除き、キッチンカー事業を飲食店経営へ繋げるなど、更なるステップアップを後押ししています。

キッチンカーでこういうことがやりたい
いずれは飲食店経営をしたい

夢へと挑戦する皆さんを全力でサポートする。
これが僕達FIVE DESIGNSです。

皆さんの大切な夢だから、中途半端に話を聞きたくない。
だからこそ、初回相談は無料、時間は無制限でお話しを聞いています。
初回の相談だけでももちろん構いませんので、気軽にご連絡くださいね。

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