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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論358」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第5号(2003.3.25発行)「バブル崩壊後のクラブ業界」7~※名称等は当時、一部文章省略

大手4社の経営状況と将来計画

セントラルスポーツ

業界2番手のセントラルスポーツは、この1~2年間で不採算店の整理や不振店のリニューアル再生を急ぎながら、大型の高収益店「ウェルネスクラブ」の新規出店を進めてきた。

その他にも既存店に対して様々なサービス拡充策やコストマネジメント策などを打つことで、よりプロフィタブルな経営構造をつくるべく転換を進めている。

同社は2003年もこの方向性をさらに強めていく。

中期でのアクションプランとしては下記の策を挙げている。

①不採算店の積極的なスクラップ&ビルドの継続実施

②効果的な経費削減策の実施

③既存店舗の効果的なリニューアルの推進

④既存店舗の増床、移転等による「ウェルネス」化

⑤有料プログラムの新規開発

⑥カルチャースクールの更なる拡充(対前年比144%)

⑦異業種コラボレーションの拡充

⑧ブランド価値向上のためのマーケティング戦略(企業アイデンティティの確立)

上記以外にも同業とのアライアンス戦略として同社は2002年1月にディックルネサンスと施設や付帯事業の相互利用などを柱とした業務提携契約を交わしている。

経営構造は確実に良化している。

~ここまで~

記事当時、同社に在籍していたアバター近藤の奮闘記については以前の業界個人史で触れた通りです。

その後、別企業に移ってからの同社への個人的な評価は、しぶとく生き残ってきたなという印象です。

何か特別なスペシャリティを発揮してきたかと言えば、そこまで目立つ活動を業界に示してきたとは言い難いものの、堅実に変化対応を行ってきたと思われます。

それは有名なフィリップ・コトラーの競争地位戦略における忠実なマーケット・フォロワーだったと言えるでしょう。

マーケット・フォロワー↓

「業界で2、3番手に位置づく大企業で、業界トップになることを狙わずに競合他社の戦略を模倣する企業。製品開発コストを抑え、高収益の達成を戦略目標とする」

ただ実は、前回触れた業界トップのコナミスポーツがパンデミックにより大幅な売上減に陥っておりますので、数年内に棚ぼたで数十年ぶり業界トップに返り咲くのではないかと予想しています。

もしそうなった場合の、同社の戦略・戦術に変化があるのかないのかOBとして興味を持っています。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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