「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論764」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第32号(2007.9.25発行)「今後やりたいスポーツは、ボウリング、ゴルフ、テニスー博報堂フォーサイト・ライフスタイルイノベーション調査結果」~※名称等は当時、一部文章省略
博報堂フォーサイトが実施したアンケート調査の結果、今後やりたいスポーツとして「ボウリング」「ゴルフ」「テニス」などが挙げられていることがわかった。
また、生活者は自由な時間やお金の一定額をスポーツ関連に費やしていることも分かった。
・自由な時間やお金の2割、スポーツに費やす
博報堂フォーサイトが2007年3月に首都圏に住む男女361人に対し郵送で回答を求め、生活者のスポーツマインドに関するアンケート調査を実施した。
「毎日の生活の楽しみ、生きがいの中でスポーツが占める割合はどの程度か」と問いかけたところ全世代を通じてほぼ満遍なく約3割という高い値となった。
また、どの程度スポーツが生活に浸透しているかを調べるための問いかけもしたところ、自由時間の中でスポーツ関連に費やしている割合は24.1%だった。
自由なお金の中でスポーツ関連に費やしている割合は18.7%だった。
・ボウリング人気、再燃
普段プレーしているスポーツとしては、回答の多い順にボウリング、ゴルフ、水泳・競泳、ビリヤードだった。
また今後やりたいと思うスポーツとしては、回答の多い順にボウリング、ゴルフ、テニス、水泳・競泳だった。
下位には「スカッシュ」や「馬術」などのユニークなスポーツ種目も入っていた。
ボウリングやゴルフ、テニス種目に人気があるのは、比較的高齢になってもできるスポーツである(むしろ、高齢者の方が上手い可能性もある!)からであろう。
クラブイベントとして取り入れてもよかろう。
水泳・競泳が上位に入っていることにプールを付帯するクラブを運営する経営者は胸をなでおろしているかもしれない。
~ここまで~
初代iPhoneが発表されたのが2007年1月ということで、アンケート調査時期にスマホ利用者はほとんどいなかったと思います。
当時は携帯端末を娯楽と捉え、時間を費やす文化があまり無かったと記憶され、そのことがスポーツへ時間やお金を費やす余裕にも繋がっていたのではないかと振り返りできます。
種目の回答としては、現在も根強いもの、そうでないもの様々ありますが、全般的に低下傾向であることは恐らく誰もが感じるところでしょう。
業界関係者は、とかくスポーツやフィットネスの枠内での競争環境をどうしようかと考えがちです。
ところが実際は、個々の自由な時間やお金を費やす優先順位がどのように変わっているかを見ないと単に少なくなったパイを奪い合う構図に陥ってしまうことを本記事で改めて考えさせられます。
お読みいただきありがとうございました。
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