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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論335」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第4号(2003.1.25発行)「測定」2~※名称等は当時、一部文章省略

商品研究:測定

1.血液検査

採血は20CCのみで、所要時間は約5分。

安全で苦痛がなく、採血前後も適切に休憩を取れば、運動することにも支障はない。

採取された血液は看護師が病院に持ち帰り、王子病院が独自に開発したシステムで40種類の分析を行う。

分析結果はコンピュータで自動入力される。

そこには結果に応じたコメントまでが書き込まれている。

この診断書にさらに医師が必要に応じて手書きのコメントを加え、サインを付して直接メンバーに送付されるようになっている。

セントラルスポーツでは、この健診をメンバーに対して1回6,000円(オープン価格)で、首都圏18店舗で実施、これまでに合計約2,000名が受診した。

導入に際する初期投資は、採血用のスペースを確保することとトレーナーの事前研修、および健診のプロモーション(館内POPやチラシなど)にかかるコストのみである。

クラブは若干ではあるが、健診を受け付けるごとに手数料が得られる。

これまで受診した主な層は想定していた通り、主婦層と高齢男性が多いが、最近は人間ドックや会社などの定期健診の合間の状況確認の利用も促しており、働き盛りの男女の利用が増えてきている。

同プログラム導入に際する目的と注意点について同社経営企画室S氏は、次のように話している。

「血液を調べることで身体の状況に関する多くの情報が得られます。このシステムでは1,500種類にものぼる血液検査の中から40種類を厳選して診断をしているため、ほぼ全ての循環器系や癌などの疾患やその前兆を見つけることができます。注意点としては、専門性の高いサービスを提供することにより、メンバーも相応の質問をしてくれるようになります。その時にきちんとスタッフが答えられたり、診断結果を見て何かしなければと思ったメンバーの方々に提供できるプログラムを用意しておかなければなりません。また、医療法に抵触しないようにすることも重要です。当社ではこうしたところにも注意して時間をかけて準備しました。各店舗にも十分に研修を受けた担当者を置いて、スタッフへの啓発も進めています。診断後のプログラムとしては、グループで取り組める『生活習慣病予防教室』(週1回/月4回/3,000円)や、セミパーソナルでの『リハビリ運動プログラム』(月7回/17,500円)などを用意しています。今後は若干割安な健診の回数チケットを用意し、定期的に利用していただけるよう促していきたいと思っています。王子病院のネットワークのもとで、今後全国の店舗に同サービスを広げていく予定です。」

~ここまで~

記事に取り上げられている担当者のコメントにある通り、血液の状態が教えてくれる健康情報は非常に多岐に渡りますので、それをきちんと読み取り、適切な処方やアドバイスをトレーナーが実施できるかが肝要であると思います。

もちろん医療法に抵触しない範囲での提供とはなりますが、お客様の中には糖尿病の方や生活習慣病に起因する疾患をお持ちの方は、多数いらっしゃいますので、その方々へのアプローチが一般論に留まらない為にも、周縁知識としてストックできる体制は、今後、益々求められてくるでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。




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