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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論369」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第6号(2003.5.25発行)「既存店はなぜ落ち込んだのかー成長持続の鍵を求めて」4~※名称等は当時、一部文章省略

Ⅱ業界リーダー各氏の見解

既存店を重視、手間暇をかけてもお客様が喜ぶクラブをつくる~株式会社フィットネスマネジメント代表取締役社長・中嶋良一氏

それから、定着志向のクラブをつくるんだという原点に回帰しなければいけないということもあります。

昔、私が松戸で5年間小さなクラブの支配人をしていた時のことを思い出すと、当時はありとあらゆるイベントをしていました。

中には在籍していたフィットネスの会員の半分くらいが参加してくださったものもありました。

スタッフでバンドを組んで演奏をしたり、年末年始になると私がバスを運転してスキーに行ったりといったことなど、色々なことをしていました。

ところが、店が2軒になり、3軒になりと増えていくうちに、効率を追求するようになり、手間暇がかかることを減らしてきてしまいました。

当時は別に手間暇をかけることをしなくても十分集客できてしまっていたということもあります。

しかし、先のようなイベントはお客様にとってはとても楽しいことであったわけです。

最近当時のことをもう一度思い出し、またこの時のようにどんどんイベントをやろうと決めました。

松山店では女性スタッフの発案でクラブの2階から餅まきをしたら、かなりの盛り上がりを見せたそうです。

こういう楽しいクラブづくりというものを今一度、志向しようと考えています。

手間暇をかけてお客様が喜ぶことを地道に1つひとつやっていこうと考えているのです。

お客様にとってみたら、自分の所属クラブがいつもいつも自分たちのために施設を改善したり、サービスを充実したりしてくれているというのは嬉しいことではないですか。

それにより帰属意識が高まって新たなお客様を呼んでくださったりする好循環に繋がっていくんだと思うのです。

だから常に何かプラス方向に変化をもたらせようとすることというのは陳腐化を防ぐということ以上に、よい効果をもたらすものだと思います。

~ここまで~

パンデミック以前は、クラブの大型化・多アイテム化などを通じて、コメントにあるような「手間暇をかけることをしなくても十分集客できてしまっていた」時代が一定期間ありました。

もちろんそこには各社相応の努力があったことは否定しませんが、努力の方向が効率化に向かっていたことは間違いありません。

そして、その方向での努力も報われなくなりつつあったタイミングで、パンデミックが起こり、業界全体で大きなダメージを受けたというのが現実だと思います。

自戒も込め、そのような方向性からからは縁を切り、手間暇をかける経営をしている当社で自身のリソースを最大限に活かそうと奮闘中ですが、やることは違っても、業界人みなが方針転換を決意して頂きたいなと思う今日この頃です。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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