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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論703」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第25号(2006.7.25発行)「フットサル」4~※名称等は当時、一部文章省略

フットサル事業のビジネスモデルと、民間クラブ運営企業の強み・弱み

「フットサル1施設あたりの商圏は年々狭まってきています。そのことから、よりマーケティングの視点が必要になってきています。競合施設との差別化や、地域密着・地域貢献、顧客満足といったことにも配慮することが重要です。こうした部分は、フィットネスクラブ業界の方々にとっては得意な分野なのではないでしょうか。プログラム面でも、スクールやイベントを内製できることは強みになります。こうしたプログラムは販促にも役立ちますので、魅力的なプログラムを作り、効果的に販促にも活用することで、稼働率を高めることができます。施設面でも強みがあります。フィットネスクラブの場合、フットサルで集客が難しいとされる平日午前~午後の時間には、テニスやその他の用途にスペースを利用することができ、コートの稼働率を高める選択肢がフットサル専業クラブより多くあります。また、きれいで快適に使用できるシャワーやロッカールームが付帯されていたり、屋内にコートが用意されていればさらに有利です。デメリットがあるとすれば、フットサル用のスペースが施設内または屋上などにある場合、ユーザーの多くはクラブ会員にならないと使えないというイメージを持ちやすく、敷居を高く感じさせてしまうことです。また、平日の夜はクラブ会員の施設利用も多く、特にロッカールームは混雑しがちなため、本格的にフットサルを展開する場合は、特にロッカーやシャワールーム、エントランスからの動線は別に設けるなどの配慮が必要になるでしょう。集客方法としてもフィットネスクラブ
でよく使われる新聞折込は、フットサルではあまり有効とは言えません。フットサル業界での集客手法で有効とされている方法は、魅力的なイベントを定期的に企画して口コミで集客する方法と、そうしたイベントなどをフットサルの業界誌で宣伝広告すること、HPを活用することが主な方法です。
フットサルコートのユーザーはPC利用率が高いというのも1つの特徴と言えます。ユーザー層は、20~30歳代の若い層なので、この層の情報収集パターンに合わせる必要があります。」

その他、フットサルコートを運営する場合に問題になりやすいこととして、近隣に対する「騒音」「光漏れ」「路上駐車」があるという。
場合によっては、これらの問題により営業時間を制限せざるを得ない状況になることも覚えておきたい。
また、駐車場はコート1面あたり20台は確保する必要があるとT氏は述べている。

~ここまで~

記事にあるフィットネスクラブ運営企業におけるフットサル事業の要点は、今もそれほど変わらないと思いますが、それ以上の現在の課題はユーザー層の高年齢化ではないかと考えます。

Jリーグが30周年を迎え、観客の平均年齢上昇が課題となっているのと同様に、当時のメイン顧客であった年代が40~50歳代に突入することで、「するサッカー」から引退し、対象顧客数が減少しているのではないかという懸念です。

フィットネス会員でも、現在20~30歳代の構成比が人口構成比同様、年々低下傾向にあり、フットサル事業においても若年層の掘り起こしまたは高年齢層でも参加できる仕組みの構築が必要だと感じます。
それは「バブルサッカー」や「ウォーキングサッカー」など、年齢や体力、技術力に関わらず楽しめる変形種目の導入といったことにも視野を広げるということです。

お読みいただきありがとうございました。

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