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1月9日(日):フィットネスクラブでのメディア空間化

年明けの日経MJには「強くあれリアル店舗」という記事があり、そこでクローズアップされていた事柄のひとつが店舗のメディア化でした。

リアル店舗のメディア化は以前からもブログで何度か触れてきたことでもありますし、ちょうど社内における年頭の挨拶でもリアルの価値に言及したところでした。

私たちを取り巻く環境変化でいえばコロナだけではなく、デジタルやテクノロジーの変化もいっそう加速をしている状況で、至るところから従来のフィットネスクラブにおけるサービスの一部を代替したり、補完するようなコンテンツが生まれてきています。

どこからでも競合が生じてくる状況はこの先も不可避なので、私たちにできることのひとつは「リアルの価値」を高め続けることがひとつです。

そこにしかないもの、そこでしかできないもの、その瞬間の価値や場の魅力など、それらもまたリアル店舗として考え続けるテーマだと言えます。

そうしたなかでリアルのフィットネスクラブの特性でいえば、来館されたお客様が約1時間ほどは店舗に滞在してトレーニングなどを行います。

多様なアイテムがある大きなクラブになればなるほど滞在時間はさらに増し、クラブ内のいろいろな空間に身を置くことになりますね。

その空間の主たる目的はトレーニングやリフレッシュになりますが、単にそれだけに留まる必要はなく、メディア空間にしていくことも可能です。

冒頭で触れた記事で触れていたのは主にデジタルサイネージによる販促部分で、ユーザーにとって都合の良いタイミングで適切な情報を伝えられる、その個人に対するレコメンドができるのが店内だと記載されていました。

実際にそうしたツールの導入で売上が1.6倍に伸びた事例なども取り上げられており、メディア化する効用のひとつは間違いなくセールスへの貢献でしょう。

実際に自クラブでもモニターをサイネージ化して動画を流すなどしたことで、物販や有料プログラムの購入につながるなど、その有用性も実感できました。

現在はECの隆盛でリアル店舗の再活性化が必要な大規模な小売店では店内をメディア化することでの広告収入を得たい意向もあって、それを推進している面もあるでしょう。

ただ、メディア化とは単に広告掲載の枠を設けることではないし、フィットネスクラブでの活用はそれに留まらないと思っています。

具体的にはクラブの考え方や価値観、メッセージを伝えることがひとつですね。

またお客様に自身の健康や習慣について考えてもらうための情報発信、健康リテラシーを高めるためのコンテンツもその一環になります。

そうしたことを含めたメディア空間化、それもまたリアル店舗の価値を高める一要素になるものです。

「お客様が滞在してくれる空間を最大限に活用する」、そんな意識を持つだけでもアイデアや創意工夫の幅が広がっていくと思っています。


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