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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論310」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第2号(2002.9.25発行)「インストラクターの時代」1~※名称等は当時、一部文章省略

生活者の購買視点が価格から価値へ徐々にシフトしてくるにつれて、クラブ経営企業側のマーケティング視点も「マス」から「マイクロ」へとシフトしてきている。

それは組織に顧客一人ひとりの細かなニーズを確実に捕らえた「商品」を開発、提案、販売、管理する機能と能力が求められてきていることを意味する。

こうした時代には、最前線で日々顧客に接しているインストラクターらの役割が重要になってくる。

そこで本特集では、顧客価値創造時代に求められるインストラクターの役割や、提供商品、彼ら彼女らが活躍できるようになるための方法等について探ってみることにした。

1.変化する経営環境

この10年間、フィットネスクラブは変化する経営環境に適応すべく様々な取り組みをしてきた。

とりわけ、集客・会員定着のドライバー(原動力)となる基本的要素ー立地、施設、料金/利用システム、プロモーションーについては、実に多くのクラブが見直しを図り、顧客満足と利益を得られるよう適正化させる策を講じてきた。

結果、多くのクラブが相応の成果を手にした。

だが、効果は時の経過とともに薄れていくものである。

改革、改善の努力を怠るとたちまち業績は縮んでしまう。

現に打ち手を見つけられず業績を落としているクラブは多かろう。

顧客層の変化とそれに伴う顧客視点の変化にきちんと対応し切れていないことが主因だ。

資源をうまく活用させられていないために、お金をうまく循環させられていないとも言える。

経済環境の方も良いとは言えない。

多くの生活者は給与の伸び悩みや携帯電話への支出増などから、衝動的な購買行動をすることが少なくなり、慎重な消費行動を取るようになってきている。

また、周辺のクラブの方がよりきっちりと集客・会員定着のドライバーとなる要素の適正化に取り組んでいるという事情もあろう。

~ここまで~

当時は、スタジオインストラクターとジムトレーナーの名称が明確に区別されておりませんでしたので、まとめてインストラクターと表記されていますが、これをトレーナーと置き換えると、今、書いた文章かと思えるほど現状と一致していると思います。

パンデミック前までに少しずつ業態が多様化し、24Hジムや低価格ジム・スタクラブ、地方型コンパクトクラブなど増加する中、基本的要素ー立地、施設、料金/利用システム、プロモーションーを整えることで参加率はそれまでの3%から4%に上がったことは事実です。

しかしながら、そこで働くトレーナーの役割はというと、クラブ数の急激な増加に伴い、むしろ後退とも言えるのではないでしょうか。

その結果、予期せぬパンデミックにより、低利用者を中心に顧客流出が起こり、現在も回復していないクラブが大多数だと思われます。

歴史は繰り返すではありませんが、過去の変化対応を見ておくことで、形は違えど今後の変化すべき方向性を見つけるヒントになるとアバター近藤は考えます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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