見出し画像

「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論380」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第7号(2003.7.25発行)「団塊世代を狙え」1~※名称等は当時、一部文章省略

団塊の世代の人口はおよそ1,000万人。

この数は他のどの世代の人口と比べても圧倒的に多い。

資産がある上、所得も高く、間近に控えた退職後には潤沢な時間とほぼ満額の年金も手にする。

加えてこの世代は「自由」「平等」「生活を楽しむ」といったそれまでの世代にはない価値観を備えていて新しい文化にも敏感である。

過去を振り返ってみてもこの世代はその都度、新しい消費ブームをつくってきている。

団塊世代に「フィットネス」が本格的に広がれば、日本のフィットネス市場に大きな機会がもたらされることは確実である。

アメリカではこの国の団塊世代であるベビーブーマーのフィットネス参加率が高まったことで業界が持続的な成長を遂げている。

狙わない手はない。

今特集では団塊世代のマーケティング事例やそのポイントを追究する。

Ⅰなぜ団塊世代なのか

広辞苑によると「団塊」とは「沢山の物が集まってできたかたまり」とある。

このことばを「団塊の世代」として世に広く知らしめたのは、堺屋太一氏である。

1976年(昭和51年)同氏が記した小説(当時講談社、現在文春文庫)のタイトルがそれであった。

一般に団塊の世代とは1947年(昭和22年)から1949年(昭和24年)に生まれた男女を指す。

現在56~54歳までの人である。

人口は約800万人。

場合によっては1953年(昭和27年)生まれの現在50歳までを含めることもある。

スケールをそうとると対象となる人口は1,038万人(「人口動態統計2002年」)と1千万人の大台に乗る。

この人口は、現在18~24歳までの若者人口の561万人と比べるとほぼ2倍だ。

「日本の男女・年齢別人口分布」をご覧いただくと一目瞭然だが、まさに「団塊」と呼ぶに相応しい1大人口パワーを形成している。

~ここまで~

少子高齢化社会がこの20年でさらに進展したことは皆さまご存知の通りです。

そしてフィットネス業界にとって今後大きな課題となってくるだろうと考えているのが、この団塊世代を巡る問題です。

もちろん当時と比べた自然減による絶対数の段階的減少ということもありますが、一番留意しなければならないのは、フィットネス活動からの卒業という問題です。

以前に比べれば、70代の参加者も多くはなっていますが、後期高齢者と呼ばれる75歳以上になってくると本人の意思とは別に体力・健康問題などから離脱せざるを得なくなることは当社クラブを見ても明らかです。

そしてその75歳を、団塊世代が丁度迎えるこの3年ほどでどのようなインパクトをもたらすかは注意深く見つめていかなければならない点だと思います。

そのためにも本記事で、どのような背景を持った方々かを確認しながら、少しでも長く継続して頂く方策を考えていく必要があるでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。


宜しければサポートお願い致します!