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12月22日(水):「いまある問題は、かつての解決策だった」

先月に発行された「WIRED」はコモンズをテーマにしたものでしたが、そこでかつて同誌を創刊したケヴィン・ケリー氏が言及していた提言が自分の中に非常に強く刻まれました。

それは「いまある問題は、かつての解決策だった」、「いまの解決策が次の問題を生む」という点です。

これは社会の様々なところを見渡してみると非常に合点がいきます。

例えば大きなところでいえば現在の環境問題はその際たる例だと思います。

かつて多くの人が豊かになっていくための工業化、その中でのアプローチが種々の公害を生んできた面は事実でしょう。

また、より早く、より多くという強欲な資本主義が自然のバランスを歪めているのも確かです。

あるいは、その昔には画期的な素材に思えたプラスチックが今では環境を脅かす存在になっている面もありますね。

別なところでいえばモビリティなどの移動手段の発達、利便性の追求が私たちの日常を快適にして、時間や労力から解放してくれたことは間違いありません。

でもその反面で著しく活動量が減り、そうしたことが健康面においてマイナスをもたらしている点は否定できませんね。

ネットやデジタル、食品、販売など、多くの分野で同様なことがいえるでしょう。

いずれにも共通するのは「長い時間を経たあとで」、「異なる形で問題が現れる」ことです。

その時にはこれまでの問題を解決するような妙案に思え、ある一面においては間違いなくそれを果たすだけに、その時には次の問題の引き金になるのが見えにくいのでしょうね。

長い時間を重ねていくなかで小さな歪みがより大きなものになって現れてくるわけですが、それも様々なことが連鎖した先で起きる、あるいは弱い部分にそれが出るのだと思います。

だからこそ先の示唆のような観点を持って、いまある問題やその解決策と向き合っていく必要があるのだろうと感じます。

明日はこの点を私たちフィットネス業界に置き換えた話をします。


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