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10月16日(月):猛暑の影響で1等米がわずかなコシヒカリ

今年の夏は記録的な暑さで多方面で様々な影響をもたらしましたが、農業の分野でも例年とは異なる様相になっています。

8月下旬~9月にかけてはメディアが連日の猛暑日を伝えるなかで、米どころの新潟を中心に水田での稲の生育状況や農家の方々のコメントが取り上げられる機会も多くありました。

その際にも状態が芳しくない旨が報じされていましたが、先般にはJA新潟かがやきの2023年産コシヒカリの9月中旬時点での米の等級比率が出ており、以下のようになっていました。

●2023年産
・1等米:0.3%
・2等米:31.6%
・3等米:67.3%
・規格外米:0.8%

これを前年と比較をしてみると、その違いは歴然です。

●2022年産
・1等米:81.8%
・2等米:17.7%
・3等米:0.3%
・規格外米:0.2%

今年の2023年産は1等米がわずか0.3%で、3等米が多くを占める状況になっています。

昨年の2022年産は1等米が80%以上を占めて、3等米がほとんどなかったことをふまえると、例年とは逆転現象ともいえる収穫状況です。

なお米の等級は大きさや形などの見た目など、次のような基準で分類がなされています。

1等級:整粒割合70%以上、含有水分15%以下、被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物混入の計15%以下

2等級:整粒割合60%以上、含有水分15%以下、被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物混入の計20%以下

3等級:整粒割合45%以上、 含有水分15%以下、被害粒、死米、着色粒、異種穀粒及び異物混入の計30%以下

規格外:上記規格に該当せず、異種殻粒・異物を50%以上混入していないもの

(※整粒:欠け米、割れ米、死米、未熟米、異種穀粒等を除いたもの)

今年は猛暑が続いたことで亀裂の入った粒や白濁した米の割合が増えてしまい、3等米が大半を占める状況になったのだと思います。

この等級は米にとって品位にあたるものだから、等級が下がればその分だけ取引の単価も下がってしまい、農家の方々の収入にも影響します。

その他、コシヒカリ以上に深刻だと言われているのがブランド米の「新之助」です。

新潟県では1等米以外はブランドを名乗れない基準を設けているため、今年の収穫状況からすると大半はノーブランドの無銘柄米としての出荷を余儀なくされるのでしょう。

私たちエンドユーザーにできることはお米を食べることぐらいしかできませんから、今年は今まで以上にお米を食べ、かつ農家からの直接購入などを進めていければと思っています。

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