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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論556」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第15号(2004.11.25発行)「アクアエクササイズの今」3~※名称等は当時、一部文章省略

注目のプログラム

こうした状況の中、生み出されたプレコリオプログラムを4つ紹介する。
これらのプログラムは新たな顧客層の開拓にも可能性を示すものとなっている。

アクア・ボール(アクアトピア)
株式会社釧路スイミングクラブ代表取締役F氏によって考案・開発された、スイミングインストラクターが指導しやすく構成されているプログラムである。
同氏が米国を訪れた際に水球選手がボールで遊んでいたことをヒントに、特製のボールを用いて行うエクササイズだが、音楽は使わない。
クラスは開始後10分間、健康づくりに役立つ面白くてタメになる話をするところから入り、腰痛や五十肩、高血圧予防など特に高齢者が持つ悩みを改善する動きで構成されている。
時間は約30分。
毎回4~5分間の話の中で各動きの効用が伝えられることから、これまで運動に興味を持っていなかった層の人でも頭と身体で理解でき、参加が定着しやすい。
ボールは適度な重みを備えており、浮力もあるため、筋コンディショニングにもリラクゼーションにも活用できるものとなっている。

インストラクターはアクア・ボール協会に登録し、設定を受けると、アクア・ボールと30種類のレッスンが収録されたビデオが提供される。
講習会は毎年1回行われている。
(なお、同特製ボール「アクア・ボール」は商標登録されており、登録者の許可なしに使用することはできない)

メディフィット・グループエクササイズ(スポーツプレックスジャパン)

スポーツプレックス・ジャパン株式会社では、入会時にメディカルチェックインタビューによるリスク判定を行っているが、ここで低リスクまたは中リスクの判定を受けた人向けに開発されたのがこのプログラム。
同プログラムはCPR認定を持ち、同社社内資格「メディフィットトレーナー」(リスク保持者への対応ができるレベルの知識と技術を備える。)のみが担当できる。
音楽はBGMとして流すのみ。
リスクを持つ参加者にとっては音楽に合わせて動こうとすることで運動強度が高くなり過ぎてしまう恐れがある。
このことからカウントは全て5回10回15回など5進法とし、8カウントで流れる音楽に動きが合わなくても気にならないように配慮している。
クラスは目的別に「腰痛予防」「肩こり解消」「骨丈夫」「ウェイトダウン」などがあり、それぞれ20分で構成されている。

目的別にマニュアルが用意されており、プログラムの更新は年1回。
研修は社内資格認定制度の一環で行われており、アルバイトスタッフでも相応の知識と技術を備えていれば認定が取れ、同プログラムも担当できることになる。

~ここまで~

アクア・ボールについて検索をしてみると、2m大のビニール円に入り、水上を歩く画像や情報が出てきますので、記事にあるアクア・ボールプログラムは現在、無くなっていると思われます。

またメディフィット・グループエクササイズについても、以前、触れたようにスポーツプレックス・ジャパン自体が最終的にコナミスポーツへ売却され、メディフィットというコンセプト自体が失われた為、同様に消滅してしまいました。

記事に取り上げられるくらいなので、当時としては注目されていたようですが、プログラムの栄枯盛衰は帰属会社の経営に左右される側面が大いにあるということですね。

お読みいただきありがとうございました。

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