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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論184」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第28号(2000.5.25発行)「予算のマネジメント」21~※名称等は当時、一部文章省略

3.予算構成の実際

(3)費用予算関連

【売上高家賃比率】両タイプ 18% 

売上高に占める家賃もしくは家賃に相当する費用と考える。

「基礎データ1999」による黒字クラブ115店の平均値は17.4%であった。

同類の指標としては、オーナー総投資額月家賃比率(0.8~1%)や月・坪当たり家賃(2,000~9,000円)等がある。

後者はテナント側の信用力や持ち込み区分、契約期間、中途解約条件などに基づいて決められる保証金(建設協力金)・敷金の多寡によって変わる。

最近は、ほとんどの企業が賃貸借契約書の中の家賃改定条項に基づいて既存店の賃料交渉を進め、家賃を下げている。

【売上高水道光熱費比率】タイプA 9% タイプB 11%

売上高に占める水道、電気、ガス、燃料(重油他)の各費用の総計の比率と考える。

「基礎データ1999」によると黒字クラブ122軒の平均値は8.6%であった。

近年の利用率(現在平均18~22%)の上昇による水道光熱費の増加に対処すべく各社とも多くの削減策に取り組み、利用者1人当たりの水道光熱費を下げている。

特に昇温コストの低減にも寄与する水道使用量の削減効果は大きい。

利用者1人当たりの水道使用量の平均値は現在、110リットルまで下がってきている。

~ここまで~

クラブ経営に対する家賃の影響度は、規模に関わらず非常に大きいと言えます。

現在は、上記の指標数値で総合型クラブやジムスタ型クラブを経営することは困難となっており、売上のほとんどを占める会費売上つまり会員数の回復が見込めなければ、撤退という選択肢も考えなければならないサバイバル時代に突入しております。

水道光熱費に関しては、その後、節水シャワーヘッド、節水コマ、地下水利用、LED電球交換、ガスコージェネ、インバーター制御などの様々な手段により、各種使用量の削減を相当に実施した企業は多いと思います。

ただそれ以上に、単価上昇の影響を受けやすいため、常に上振れ懸念が絶えない経費項目となっています。

つまり、これらの点においても、規模の大型化施策には逆回転が掛かっていると考えた方が良いでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございます。


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