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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論625」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第19号(2005.7.25発行)「女性専用小規模サーキットスタジオ」2~※名称等は当時、一部文章省略

カーブス戸越
戸越店はカーブスにとってアジア、日本進出1号店ということもあり、上記の基本フォーマットよりも若干充実した施設となっている。
延床面積は44坪。
家賃の他に建物の壁面に月6万円を掛けて大きな看板と懸垂幕を掲げている。
内装は中間色を組み合わせて明るくソフトな雰囲気を醸し出している。
マシンとステップボードそれぞれ12台ずつまで並べることを想定して作っているが、当初は8台ずつを配置し、残りのスペースをストレッチエリアとしてスタートする。
プロモーションはオープン前の入会受付は行わず、マーケティングの一環として、開業1週間前から、近隣の商店に声を掛け興味のある女性を募って体験会を行った。
オープン後は一般の無料体験を受け付け、先着350名までは初回来店時に入会すれば入会金(通常15000円)を66%オフする特典を提供していく。

同店店長であり、カーブスジャパン直営店運営部長のS氏は、ベンチャー・リンクが手掛ける数々のフランチャイズの立ち上げに携わってきている人物。
このビジネスに対しても確かな手ごたえを感じている。
「体験会では50~60歳代の方が中心でしたが、思ったよりもノリノリでやっていただけました。自分にとっても、母親の世代の方々にとっても必要なものが提供できるとてもいいビジネスだと実感しています。1号店を何としても成功させて全国展開に弾みを付けたいと思います。」と意気込みを語る。

カーブスジャパン代表取締役のS氏もこう話す。
「日本でカーブズが本当に受け入れられるのかという心配もありましたが、その心配は全く杞憂であることが分かりました。初めて私が米国でカーブスを見た時と全く同じ光景がこの戸越でも見られて、想像していた以上にいけるという可能性を感じています。これまで眠っていたマーケットが動き出すという実感があります。店舗展開に関しては出店地を見つけるのは他のビジネスと比べても簡単です。1階である必要はありませんし、路地裏でも大丈夫だからです。ただ、米国に比べて保証金などの初期投資が大きくなってしまうため、当初は法人にビジネスに参画していただき、将来的には初期投資を低くできるようにファンドを募って手持ち資金が300~500万円でもスタートできるようにしたり、店舗をリースにすることも考えています。そのためにもまず50店舗くらいまでは地区本部の企業様と力を合わせて実績を作らなくてはと考えています。個人の方が参画しやすいビジネスにできないと5年で2000店舗という目標は達成できません。女性のため、世の中のためになる分かりやすいビジネスで、多くの方の共感を得ることができると思いますが、変なブームにせず長期的に伸ばしていけるように丁寧に進めていいきたいと思います。」

~ここまで~

カーブスは記事にある通り、当初、フランチャイズビジネスで有名な企業の子会社としてスタートした経緯から、5年で2000店舗という野心的な出店目標であったことが分かります。

このスケール感は、既存の業界企業ではとても考えつかない発想であり、結果5年で達成することはできなかったとしても、初めからそう思っていたからこそ現在クリアできたのではないかとも思えます。

個人的には、スケール化ということに対して特に魅力を感じることはないものの、そうするためにはこの位の目標値が必要であることは十分、理解できます。

お読みいただきありがとうございました。

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