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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論610」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第19号(2005.7.25発行)「男性専用小規模サーキットクラブ・カッツ創始者ジョン・ジェナロに訊く」1~※名称等は当時、一部文章省略

男性版カーブズとも言える、男性専用小規模サーキットクラブをフランチャイズ展開するカッツ・フィットネス・フォー・メン(以下、カッツ)。
その創始者ジョン・ジェナロ氏は、小規模クラブマーケットにおいて大きなシェアを獲得することを目論み、他チェーンを大きく引き離すことができると自信を見せる。

ー今月でカッツが誕生してから2年が経ちますが、これまでの感想をお聞かせください。

ジョン・ジェナロ
:大変エキサイティングで、とにかく「素晴らしい」の一言に尽きます。
カッツはすでに米国内の22州及び世界5ヶ国で170のフランチャイズ店を展開しています。
当初の事業計画では、最初の1年半で100クラブを展開する予定でしたが、それを上回る結果となりました。
年末までには700クラブ以上になると予想しています。
米国には現在8000~10000の女性専用の小規模サーキットクラブがありますが、その市場規模から推測して男性専用のクラブについてもその半分程度のビジネスは見込めるだろうと考えています。

ーカッツは、最近アントレプレナー誌の「2005年注目の新フランチャイズビジネス」の1つに選ばれました。創業して2年という早さで、この栄誉ある地位を獲得できた理由は何だと思われますか?

ジョン・ジェナロ
:当然、私一人の力によるものではありません。クラブのコンセプトが強力であること、またマネジメントチームが若くて野心的であることが大きく寄与していると思います。組織も小さいので、目前に立ち現れてくる機会を素早く掴むことができます。組織が若く、小さいことで非常に革新的でいられるのです。我々のチームは以前に教育関連企業を立ち上げたことがありますが、現在の事業においても、「教育」というものが非常に重要な構成要素であるということを実感しています。また我々には実績豊かなアドバイザリーメンバーが付いています。

ーカッツのビジネスをされていて、最も驚かされたことは何ですか?

ジョン・ジェナロ
:事業の急速な成長、特に米国外での事業の立ち上がりの速さは私の予想を遥かに上回るものでした。現在、1日に100~150の問い合わせを受けていますが、そのうちの1割は米国外からのものです。

ーその理由は何だとお考えですか?

ジョン・ジェナロ
:カーブズ・インターナショナルの成功が関係していると思います。カーブズは現在、28ヶ国で8400ものフランチャイズを展開しており、世界中の人々がそれを見聞きして、このような女性専用のフランチャイズクラブは成功率が高く、また将来性のあるビジネスだと確信するに至っています。人々はカッツについても、同様の機会を提供するものとして見ており、様子見をして乗り遅れてしまうことがないよう、早い段階から飛びついてきているのだと思います。

~ここまで~

記事当時、大型総合クラブを志向する立場であった為、男性専用小規模サーキットジムの存在は全くケアせず、記憶にありませんでした。

最近でこそ日本でも「メンズ・カーブス」がちらほら出店されておりますが、20年前にスタートさせていたことは驚きです。

現在、どのような経営状態かは後々、触れるとして、カーブスから推測して半分程度のビジネスは見込めるだろうという見立てで出店したことは、アバター近藤から見るとリスクの高い挑戦に映ります。

米国の参加率だから成せる技かもしれませんが、国内3%の参加率で半分の1.5%と見立てたら、単純計算で退会率をそれ以下にしなければならなく、厳しいハードルだと感じるからです。
半分の見込みをどう評価するかで考え方は全く変わるということですね。

お読みいただきありがとうございました。

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