7月6日(木):売場の顔として「選ばれるPB」の時代に

昨日は日経ビジネスでの小売のPB商品に関する記事に端を発して、PBの変遷に触れましたが本日も関連した話をもう少しばかり。

現在のようにPBが売場での存在感を高めて売場の顔になり、品質競争の時代に入っている状況は私のなかで「PB4.0」と位置付けています。

現在の局面にいたる背景としては次のような点が挙げられます。

・メーカー品の相次ぐ値上がりで、これまで以上にPBの支持が高まった

・「PB3.0」までの流れでPBの品目数が増え、売場に占めるPB比率が高まっていること

・PBから独自商品、ヒット商品が生まれるようになってきたこと

以前と明らかに違うのはメーカー品のコピーとしてのPBではなく、PB商品に対しての厳しい条件を設けたり、独自の価値を探索している点です。

例えば西友のPBである「みなさまのお墨付き」であれば、消費者テストで80%以上の支持率が獲得できなければ商品化されないし、商品化したのちも80%を下回れば改良か、終売の選択になるといいます。

またドン・キホーテのPBでパッケージの「ド」が目を引く「情熱価格」のシリーズも、商品に「驚きのニュース」要素がない商品は同ラインナップから外した旨のコメントも出ていました。

このようにして厳しい基準で選別されたものがPBになっているのが現在の「PB4.0」の特徴といえるでしょうか。

また別な観点ではラインナップとしての分化も顕著です。

イオンであれば低価格を訴求する「ベストプライス」、オーガニックを強化している「グリーンアイ」、独自価値を創造する「トップバリュ」と位置づけ、トップバリュシリーズを刷新するなどしています。

またセブンイレブンでも「セブンプレミアム」をはじめ、いわゆる「金のシリーズ」として定着した「セブンプレミアムゴールド」もあるし、最近では健康を意識した機能面と価格を良質させた新ブランド「cycle.me(サイクルミー)」の展開も始まっている通りです。

こんな感じでPBだけでも自分の用途や状況、ライフスタイルによって使い分けができる状態になりつつありますね。

現在は「選ばれる商品としてのPB」になってきたのが大きな違いだと思うので、これから先の更なる発展が楽しみです。

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