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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論455」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第9号(2003.11.25発行)「定着志向のクラブづくり」24~※名称等は当時、一部文章省略

Ⅱ.質問への回答

セミナー参加者の方々から寄せられた質問にポール・ブラウン氏に回答いただいた。

Q「オリエンテーションから定着に導いていく一連の流れの中に欧米のクラブではパーソナルトレーナーが入ってきていると思います。どのようなタイミングでどうパーソナルトレーナーを受け入れて頂くようにしているのですか?」

A .米国やオーストラリアのクラブでは、新規入会者の平均3~10%が入会時に有料のパーソナルトレーニングにも申し込みます。この割合は、多くの入会者が確実にクラブの利用に慣れ、フィットネスを習慣化して頂くためには低すぎます。我々が有効だと考えている方法は、次の通りです。まず新規入会者には、F2FJでクラブに溶け込んで頂くと同時に健康的な生活習慣や食事習慣を学んで頂き、我々のスタッフと1対1で取り組む時間の有用性を実感して頂きます。そして、1ヶ月後もその1対1での質の高いサポートと教育、モチベーションを必要と感じている方には、リーズナブルな費用でパーソナルトレーナーがそれを提供していけることを紹介します。クライアントの中には30日間のF2FJ終了時にパーソナルトレーナーを申し込む人の率が25~40%に上っているクラブもあります。

Q「日本の多くのフィットネスクラブ経営企業は定着よりも参加のしやすさを優先し、入会金を低くしています。このあたりのバランスについてはどう思いますか?」

A.入会金は必要と考えます。ですが、もし設定が高すぎたら、おっしゃるように「バリア」として感じられてしまうでしょう。ですから適切に設定することが大事になります。個人的には月会費の2~4ヶ月分くらいが良いと考えています。入会金については、どのように説明していくかが重要になります。入会金を「新規入会パッケージ」代として、頂くというアイデアはどうでしょう。それを入会に関わる諸手続き料と入会初月度のサポート代とを合わせたものと説明するのです。あるいは「この入会金は、一定期間中に知人をご紹介頂けましたら、半分をご返金します」といったふうに説明するのもいいかもしれません。何より大事なことは入会金を取っても、それ以上の価値があるよう、ハードとソフト、サービスを整えておくことです。入会金を頂くことが定着に効果を及ぼすことは証明されています。その効果は2倍の開きがあります。この収益性と、プロモーションを中心にして新規入会だけを促進した場合の収益性を比較しても入会金を取った方が勝ります。

~ここまで~

当社小型クラブ在籍者のうち、有料プログラム(パーソナルトレーニング)を購入した方の割合(過去分含む)は、集計したところ60~70%になっていることが分かりました。

これはもちろん複数の種類があることやお試しで1セット(5回券)を購入したなども影響しておりますが、業界比で高い数値だと考えられます。

記事当時からは、日本におけるパーソナルトレーニングの認知・地位も向上してはいるものの、まだまだ利用率は全体的に低いです。

ただ、やり方次第で、利用率が高められることは記事や当社の事例からも証明できていると言えるでしょう。

本日もお読みいただきありがとうございました。



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