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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論451」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第9号(2003.11.25発行)「定着志向のクラブづくり」20~※名称等は当時、一部文章省略

4.定着志向のマーケティングとセールス

(3)システム全体の整合

ここまでサービス、マーケティング、セールスの各々について話をしてきました。

これらは結びついているのです。

定着志向のマーケティングがあって、次に定着志向のセールスがあって、さらに定着志向のサービス、即ち初期対応があって、システム全体がより良く機能していくのです。

定着化が進むことで、さらに紹介入会や付帯収入が増えていくのです。

今日、話したシステムを実際にきちんと導入したクラブの成果を示すと、売上高、定着率ともに成果が明らかに表れていることが分かります。

特に定着率での成果に着目してください。

システム導入後、1ヶ月目でもう差が出ています。

そして1年後には25%もの開きが出てしまっています。

このクラブは以前は平均的なクラブでしたが、今はイギリスでも最も優れたクラブの1つになっています。

何故、そうなれたかというと、入会者に対して1日目から正しいことを提供し始めたからです。

理解を深めるために、このクラブとは全く逆のやり方をしているクラブのことにも触れておきましょう。

会費収入に悪い影響を与える5つの「間違い」は、次の通りです。

これは考えの甘さからくる間違いです。

もっと深く考えなくてはいけません。

このような安易な考えをしてはいけません。

①入会金を割り引いて価格競争をする

②施設やマシン、ITだけに頼って集客や会員定着をする

③営業成績が落ち込みがちな時にマーケティング活動を控える

④利益が減少してくるとスタッフの質や人数を落とす

⑤入会者にオリエンテーションをきちんと提供しない

~ここまで~

パンデミック以降の各社対応を見ていくと、驚くほど上記5項目に該当するクラブが多いことが分かります。

①は入会金に加えて月会費もダンピング販促をする(一方で通常月会費は値上げするという矛盾した施策)。

②④はそのまま当てはまります。

③も多くのクラブがプロモーション費用や人的営業を削る方に傾き、さらに集客難に陥っている。

⑤も人件費削減に伴い、サービス低下しているクラブが多い。

つまり、集客が難しい環境下(入会率がパンデミック前の7割程度)におかれた場合、退会率を低減させなければ、会員数は落ち込む一方になります。

現在は会費値上げにより売上高の減少幅は一時的にリカバリーできているかもしれませんが、会員数はこの2年半、ダウントレンドのクラブが大多数ではないでしょうか。

今、考え方を変えなければ、事態が深刻化することは目に見えておりますので、本当に今回の記事を参考、教訓にして頂くことを願っています。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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