いらないものを、いらないと言えること。
わたしは外食が苦手だった。
一人前を食べられないから。
好きなものしか、食べたくないから。
残すことはいけないことと、教えられてきたから。
わたしは、わたしの食べたいときに食べたい。
そんな訳で、
誰かと一緒に食事をするというのは、
なかなかのことなのだ。
わたしとしては、
一緒に過ごす時間を楽しむのに、
食事は必須ではないのだけど、
食事が絡むことは多いもの。
わたしは「食べたくない。」という意思を貫く。
そして、
なんとなく居心地の悪い思いをする。
人と同じことができないことを、心地悪く思う。
どう思われるか、心地悪く思う。
そんな訳で、長年、
人と一緒に食事をすることを避けてきた。
わたしが一緒に食事を楽しめるのは、
わたしの好みを知り、合わせてくれる、
安心できる恋人くらいだった。
そんなわたしが、
少しずつ、変わってきてる。
わたしの心地悪さは、わたしの心がもたらすものと
わかってきたから。
誰かにどう思われるかじゃなくて、
自分が自分のことをどう思ってるかだった。
「みんなと同じじゃなきゃ、いけない。」
そんな思い込みが、わたしを心地悪くさせていた。
ずっと避けてきた、父母や妹たち家族との外食。
みんな知ってる。
わたしの食に対する嗜好。
母はふざけて、わたしをからかう。
妹や甥っ子、姪っ子たちは
平然としてる。
みんなにどう思われていても、
どうってことなかったんだ。
みんな変わらずに、わたしに接してくれる。
どう思われていても、大したことじゃなかった。
みんなと同じものを食べられなくても、
残してしまっても、
それは大したことじゃなかった。
誰かに認めてもらうことじゃなく、
わたしがわたしのことを認めてあげることが大事なことだった。
これが、わたし。
いらない思い込みはポイっと、
捨ててしまおう。
そして、好きな自分でいよう。