98 死んだら女神様に褒めてもらうんだ
わたしは「葬送のフリーレン」という作品が好きです。
きっかけはアニメでしたが、アニメを2期まで見終わった後スグに、漫画も続きから揃えました。
アニメがやっていた時なんかは、リアルタイムで見た直後に、録画されている分を見返していたくらいには好きです。
わたしは、フリーレンみたいにファンタジーに溢れた世界が好きなのです。なぜなのでしょうか、現代に疲れたのですかね(笑)
また、フリーレンでは、人の生き様をはじめ、生と死にまつわるお話が多いです。
その人の熱い思い、みたいなのが見え隠れして、アニメを見ながら、漫画を読みながら、ずびずび泣いていました。
わたしはデンケンが好きだ・・・。
おっと、今日はフリーレンのストーリーについて語りたかったのではない。
フリーレンで出てきたセリフの中で、とても好きなセリフがあります。
「俺は死んだら天国で女神様に褒めてもらうんだ。よく頑張ったクラフト。お前の人生は素晴らしいものだったってな」
これを言ったのは、クラフトという人物で、人々に喜ばれるたくさんの偉業を成してきたのに、エルフである彼の寿命はとても長いため、クラフトのことを覚えている人間はいなくなってしまいました(クラフトは数千年の時を生きています)。
クラフトの寿命が長すぎるせいで、人間からどんどん忘れ去られていく運命なのです。
今となっては、クラフトのことを知る人物なんて全然いない。
少し寂しいですね。元々は知られていたのに、気がつけば、クラフトのことを知る人間が次から次へといなくなってしまうのですから。
また、別の場所で、こんなことも言っています。
「俺は女神様がいるって信じてる。そっちの方が都合がいいからな」
わたしたちが神様を信じるかどうか、みたいなところでしょうか。
本当にいるかどうかは誰にもわからないけど、信じる人は会えるかもしれない。わたしたちの世界での宗教と同じですね。
このセリフは、女神様がいないと、褒めてもらえなくなることを思ってのことだと思います。
女神様なんていない、なんて言う人も多いこの世界で、信心深いクラフトは女神様の存在を信じていました。
なんだか、こころに刺さるセリフです。
この回をみたときから、定期的にこれらのセリフを思い出すのです。
なんだか、わたしたちの暮らしにも通ずるところがあるなって(わたしたちは悠久の時を生きるエルフではありませんが)
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達成したことの違いはあれど、人間は頑張ったら誰かに褒めてもらいたいものですよね。
わたしだって、頑張ったことがあれば、褒めてもらいたいです。
でも、大人になっていくと、人から褒めてもらえることなんて無くなっていきます。
最近、他人に褒められたのはいつでしょうか。
仕事で頑張っても、褒められる、なんてことはそうそうないのではないでしょうか。
仕事の場合は頑張っても、よい結果に繋がるかはわかりません。
よい結果に繋がらなければ、当然怒られます。
むしろ、よい結果を残したからと言って、褒められるかどうかはわからない。
少し、寂しいような気もします。
しかし、現代に生きる私たち人間には、家族や恋人、友達をはじめとした、大切な存在がいます。
たくさん頑張ったことがあって、褒めてもらいたくなったら、大切な人達にたくさん褒めてもらいたいものですね。
人の寿命はさほど変わりませんから。忘れ去られていくことはないでしょう。
もし、褒めてもらえそうになかったら、わたしも女神様を信じます。
わたしも、天国で、女神様にたくさん褒めてもらうんだ。
わたしはこの人生でこんなにも頑張ったんだよ。褒めて、褒めてって。
そうやって、人生の最期には、女神様に胸を張って自分のことを伝えられる人生を送りたいものです。
大きな功績を残さなくても良い。まっとうに生きて、死ぬまでに、何か誇れることが一つでもあればそれで良いんだ。
女神様、褒めてくださいね。
うん、わたしも女神様を信じることにします。だってその方が、都合が良いのだから。
雪白真冬