見出し画像

#77伝統と伝承

私は地方公務員で
お堅い制度やお堅いアタマに
ため息をつくときもあります

以前にも毒を吐いたことがありました

大正元年創業の京都の老舗料亭
菊乃井の村田吉弘さんが、以前
テレビでおっしゃっていました

「味も形も変えずにそのままを受け継ぐのが伝承
 時代に合わせて、変化を加えていくのが伝統」
両方とも大切だ
とおっしゃったかどうかは定かでないですが
私は両方必要だと感じています

変化を加えるために必要なのは
現行の制度が、なぜこういうスキームになっているのか?
です。この情報収集には
伝承する部署があると手っ取り早いです
電話一本で、すぐ「ああそれなら」と教えてもらえます
彼らは、古い書物を読み込んでいるからです

生きて伝承を守っている人がいると
こういうサイクルは活発に回せます

お役所というのはまさにそういうところで
意味が消えたり生産性の低いルーチンを連綿とやってたりする
けれど20年前には意味のある行動だったわけです

そこから現代に生きるリソースを持ってくる
そして、変化に応じて自分たちを変える。
ここに、エネルギー必要なことは事実だけれども。

地方自治体は伝承と伝統が混在しています
そのわかりにくさが
ベテランの早期退職や
若い人の離職につながっているように思う

嗅覚は、すぐ馬鹿になります
その空気に慣れる人は
その違和感に気づかない。

伝承を守る部署と
伝統を守る部署が
自分の職務に尊厳を持ち
互いに情報共有し
互いを助け合う

伝承と伝統の両輪が健やかに成立する
これが
温故知新の姿だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?