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#78正客(しょうきゃく)

私は茶道を習っていて
お稽古の時間がとても好きです
私の師匠は
愛があり
愛嬌あり
そして厳しい
とっても尊敬しています
私のリーダー論のロールモデルでもあります

お茶の世界では
時候に合わせて
お茶事やお茶会など催されます
例えばお茶会だと
春は観桜の茶会
夏は七夕茶会
秋は紅葉茶会
冬はお正月。初釜茶会は華やかです。

お茶事でいうと
私が師事しているお茶の先生も
「稽古茶事よ」なんていいながら
結構本気でお茶事をしてくださいます
そのときは生徒が総動員で
それぞれの役割を任され
本番に備えて
必死にお稽古します

お茶会やお茶事では、亭主に近いところに
正客さんが座ります
そして、そこに座って
連客全員に
「至りませんがどうぞよろしくおねがいします」
真のお辞儀でごあいさつなさいます
初対面であっても
今後かかわるかどうかでも
一期一会です
一座建立です
連客もそれに応えて
真のお辞儀をしてのぞみます

お辞儀は
真・行・草とあり
真のお辞儀は
手のひらを畳にぺたりとつけ
頭を下げる
最敬礼です

正客さんはゆったりと
ころあいをはかりながら
今日のお道具の取り合わせや
お待合にかかっているお軸のこと
亭主に質問します
お話を広げたりするのも役割です

たとえそのお軸のこと
お道具のことを
自分が知っていてもたずねます
連客にそれを知らない方がいらっしゃるかもしれないからです
質問するのは
自分が知りたいからではなく
知らない(かもしれない)
一座建立の
一期一会の
他者のために聞くのです

連客さんが
自ら学べる方向へ
場づくりをしています
これまで立ち会ったお茶会やお茶事では
正客さんのおかげでゆたかな体験ができています

このことは
リーダーのありかたにも通じるし
わたしのありようにも
貢献してくれています。

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