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後のシリーズの道筋を決めた!『レイトン教授と悪魔の箱』も語るぞ!(個別版)

 前作『レイトン教授と不思議な町』に引き続き、ネタバレもりもりで、今回も語ります。今作は、シリーズ第二弾『レイトン教授と悪魔の箱』です!
今作も前作と同様、2007年に同媒体のNintendo DSで発売されています。今後のシリーズの方向性を決定づけた本作、推しポイントを5つ語っていきましょう!


1.ブラッシュアップされたナゾたち

 本作では、前作と同様に数々のナゾが、レイトンとルークに襲い掛かります。(解くのは、プレイヤーですが)前回の記事で書いたように、前作のナゾは、やや難易度が高めのナゾが多く、方向性も多種多様で、手間のかかるナゾもいくつかありました。本作では、そこの部分の調整がなされたのか、全体的に調和のとれた難易度、種類、手間のかかるナゾが削られたように感じます。粗削りな前作と、ほどほどな、閃き重視なナゾの本作どちらがお好みかは、人によるといえるくらいには、もちろん本作のナゾも面白く、楽しめるクオリティは高いです。

2.本作の醍醐味、列車の旅による”舞台”転換

 前作では、訪れた「不思議な」町に閉じ込められてしまったため、小さな町の中をぐるぐるとしながら、ナゾに出会い、ストーリーが進むごとに行けるミニダンジョンが増えるという方式でした。ですが、今回は高級列車「モレントリー急行」に乗り込み、恩師の死の謎を解き明かす旅に出るという、コンセプトです。ストーリーの進行によって、”舞台”が変わり、そのたびに未知のエリアを冒険する楽しさが味わえます。気に入っているのが、列車の旅ですから、もちろん引き返せません。だから、いっかいこっきりのエリアであり、そこに住む人々との出会いが大切になるのです。(隅々まで、冒険したはずなのに、解き忘れたナゾがあったときの悔しさ(笑))

3.パワーアップした、ミニゲームたち!

 そろそろ、カバンを開くときですね。本作でも、もちろんミニゲームがありますよ。前作の、ロボ犬にあたる「友達」枠、なぜか関西弁(ボイス付き)の太っちょハムスターを誘導して歩数を伸ばすミニゲーム。このゲームで徐々に痩せていくたび変わるボイスがかわいくて、かわいくて。健康体ハムちゃんになると、前作同様、”ひらめきコイン”を見つける役割を担います。お次は、シンプルなカメラのパーツを組み合わせるパズル。これは、写真の間違い探しゲームも遊べる二重構造。そして、なにげに大事なハーブティの組み合わせミニゲーム。最終エリアでは、住民に調合したハーブティをふるまえますが、この時の会話もしっかり伏線となっていて、お気に入り。そして、隠し要素もあって、こちらは、前作の落ちていた日記の切れ端にあたるものです。カギを手に入れるたびに、重要な手がかりが読めます。

4.ミステリ×ホラー×「 」の物語

ネタバレ注意ですよー。
 本作は、ポイント2でも書きましたが、レイトン教授の恩師の死から始まります。その原因が、開けると死ぬといういわく品「悪魔の箱」を開けてしまったからです。(この時点で、オイオイとなりますが、その点は後に回収されます。)そして、現場に残された手がかり「モレントリー急行の切符」から、レイトンとルークは列車の旅に出るという、始まりです。今作は、「悪魔」「呪い」など、ややホラー的な要素を解明していくことになります。もちろん、人々の証言や証拠品などから推理する、ミステリが根幹にあり、調査の末、列車の旅は思わぬ終着点に着くのです。そこからが本編といって過言はないでしょう。その街に仕掛けられたナゾもシリーズの中でかなり、ホラーチックでお気に入りです。その裏に隠された、とある男女の恋物語も当時ジーンと来て、何度もプレイしなおしました。

5.これぞゲームな体験が味わえる本作の魅力

 本記事を書くにあたって、何が、他のシリーズと違うだろうと考えてみました。もちろん、ストーリーも魅力的ですし、キャラクターたちだって前作からの続投は、続編の魅力です。それでも、今思い返して私の中に残っている心に残る記憶のワンシーンは、とある”少年”との会話なのです。その少年は、主要人物ではありませんし、ボイスがあるようなシーンでもありません。ただミニゲームをクリアすることで見ることができる、ちょっとした会話で、「さいきん、はしるとつかれちゃうんだ。へんだね。」こんなセリフだったように思います。終盤明かされる大きな謎でわかる、このなんてことないセリフに込められた伏線要素や、そして悲しさ、絶望の「ホラー」の意味が分かった時のカタルシスは、最高なのです。そしてこれは、私がエリアを歩き回り、ナゾを解き見つけた、小さな会話であり、この会話は本作をプレイしたすべての人が見つけているわけではありません。これは、ゲーム中での私の「冒険」の対価といえ、この体験は、他媒体で味わえないと思うのです。本作は、特になんてことない会話に隠された、伏線が優れているように思いました。


 ここまで、『レイトン教授と悪魔の箱』の箱の魅力を好き勝手語らせていただきました。本作は、個人的にその後のシリーズの方向性を固めた一作であり、映画的要素(アニメーションの盛り込み、ED主題歌の採用)×感動ストーリーの組み合わせが成功したと思います。そんな、第二作である本作はもある意味、次作『最後の時間旅行』の布石であり。そこかしこに伏線があり、三作目をプレイしてからやり直しても味わい深い要素です。ここが、この「初期三部作」は、順番にプレイしてほしい気持ちの理由のひとつだったり。初続編であり、次作の布石もばっちりな本作、ストーリーの仕掛けも含め大好きな作品です。以上、ここまで記事を読んでくださりありがとうございました。次回、ラスト第三作目の記事でお会いしましょう。


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