夏の音楽・音楽の夏
先日2022年と2023年、スウェーデンで夏至祭のころに一番Spotifyで再生回数が多かった曲はTed Gärdestadの ”Sol, vind och vatten”だったという記事をスウェーデンのニュースサイトで見かけました。
”Sol, vind och vatten”が発表されたのは1972年。
根強い人気ですね。
作曲は歌っているTed Gärdestad、兄のKenneth Gärdestadが歌詞を書いています。
主に1970年代に活躍した人で、1979年にはユーロヴィジョン・ソング・コンテストに出場しています。
彼の人生を題材にした映画も制作されていて観たことがありますが、ずいぶんと人気があった人のようだけれども、かなり痛々しい人生を送った人だなというのが感想でした。
その映画を観て彼の存在を認識しました。
あとで名前は聞いたことがあることに思い当たりましたが。
偶然観ることになったので予備知識なしだったせいもあり、内容を理解して話についていくのにひと苦労だった記憶があります。
最初のほうにテニスプレーヤーのBjörn Borgが出てきますが、知らなかったので映画の中だけの話かと思いました。
でもTedは本当にテニスプレーヤーとしても優秀だったそうで、Björn Borgとも10代のころ実際に対戦したそうです。
実際にあったことと創作の融合はあるとは思いますが、ずいぶん前ですが今でもちゃんと思えているくらいみごたえのある映画でした。
彼の曲と同じ”Himlen är oskyldigt blå”というタイトルの映画もあります。
Ted Gärdestadはそれだけ人々の記憶の中に残っているということですね。
そんな記事を読んで夏至祭といえばどんな曲を思い浮かべるのかと考え始めました。
思いついたのはHåkan Hellstlömの”En midsommarnattsdröm”です。
特別に夏至祭とは結び付かない歌詞かもしれませんが、タイトルが。
真夏の夜の夢という意味ですが。
これも”Känn ingen sorg”という映画を思い出させる曲ですね。
この歌を映画の中で主人公が歌うのですが、悲しいはずなのにうれしさも感じられるとてもよい場面でした。
この映画はHåkanの曲から発展させて制作されたもので、舞台は彼の地元ヨーテボリ。
本人もちらっと出てきます。
季節は夏だったような・・・
そんなこと考えていたらヨーテボリに行きたくなってきました。
夏休み前の定番"Den blomstertid nu kommer"も夏至祭のころに聞こえてきそうです。
こちらの動画ではIngrosso姉弟が歌っております。
この家族大人気ですね。
Benjaminはヨーロッパツアーを開催したり”Kite”という曲が大ヒットしたり。
今年のユーロヴィジョンのセミファイナルにもゲストで登場しましたが、彼がスウェーデン代表として出場していた2018年からすると大人になったななんて年寄りみたいなこと考えてしまいました。
そこから話は飛躍して、最近あまりスウェーデンの音楽聴いていないなという考えにいたりました。
まったく聴いていないというわけではないですが。
ただJohonossiの新曲”San Antonio”がSpotifyで聴けないことにがっかりしました。
日本からは聴けないということでしょうか?
ところで音楽の夏といえばフジロック。
そのフジロックにもスウェーデン人は出演します。
NOTDです。
プロデューサーデュオだそうで去年も日本公演開催していましたが、フジロックでまた日本にやってきます。
とはいっても去年の日本公演時にその名を知りました。
全然知らないと思っていましたが、Veronica Maggioと一緒に曲を出していました。
この曲は知っている。
でもタイトルが読めない。
フジロックには北欧勢ではデンマークからERIKA DE CASIER、ノルウェーからはGirl in Redが登場予定。
Girl in RedはWhite Stageのトリです。
そしてフィンランドのUSというバンドがなんと3日間すべてにどこかしらに登場予定。
さらには東京にて単独公演もアナウンスされています。
サマーソニックにはノルウェーからAurora、デンマークからはMINA OKABEが出演予定ですしなんだかスウェーデンほかの国に押され気味?
スウェーデンやほかのヨーロッパの音楽を聴いているとなかなか日本までコンサートしに来てくれる人がいないのでさみしいです。
アメリカやイギリスの方々も頻繁に来てくれるわけではありませんが、それ以上に少ないです。
日本の音楽シーンに参入していないのに聴いている人がいるなんて向こうからしたら考えもしないかもしれませんが。
こちらもなかなかスウェーデンまで行けないので。
いつかどこかで観に行きたいのですよね。
スウェーデンでは夏の間そこかしこでイベント・コンサート開催されているのでチャンスなんですが。
実際に体験するとさらに聴くようになるかもしれないですが、それがあまりないスウェーデンのアーティストたち。
他の国の方々、例えば2年連続で日本にやってくるNoel Gallagher's High Flying Birdsや2年連続で日本までやってきたThe Snutsに個人の中では押され気味です。
でもスウェーデンにはたくさんの音楽がある。
それに間違いはありません。
締めにこの記事に出てきたふたりの”Hela Huset”を。
不変の大好きな夏の曲。
冒頭の写真はスウェーデンでかつて6月に撮影したものです。
西海岸のどこかのはず。
静かで穏やかな時間が流れていそうです。
こういうところでぼんやり過ごしたい。
そう考えるこのごろです。
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