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一年漁師 おわりははじまり

長崎県のまき網船団天洋丸ではカタクチイワシを漁獲していて、僕はココで一年漁師プロジェクトの内3ヶ月間、船仕事を教わり、他に網修繕や船のメンテナンス等様々な体験をした。

僕はラーメン凪の社員として漁業を学び、それを社内に伝える目的で東京から長崎に訪れた。

みなさん優しく迎えてくれて、慣れない仕事に悪戦苦闘しながらもなんとか一日一日を無事過ごしてきた。

しかし時間が経つのはあっという間でついに最終日

さみしいけど、雲仙の地を離れなければならない。

何故こんなに楽しい日々を過ごせて、天洋丸や雲仙島原の事が好きになったのだろう?

それは、人に喜んでもらえる為にはどうすればいいかを考えていたからだと後で分かった。

最近noteでこんな記事を見かけた。

人の幸せの要素は4つで

愛 褒めるor褒められる 人の役に立つ 人を喜ばせる事

と書いてあってこのうち愛以外は仕事で実行できるというもの。

「あっわかる」

と思った。

実は半年くらい前の僕は、ストレスで結構心が疲れていてイライラも多かったし、コロナ禍において仕事内容の変化やスタッフへの対応に苦労し勤務後、夜遅くまで英会話教室で過ごす事に息抜きの場所を作れていなかった。

だから環境を変えられた事はプラスとなり、明るい気持ちで皆んなと関わることができた。

こちらの方はラーメン屋として期待してくださる事が多く、小浜温泉のイベントやデイサービスでもラーメン提供をさせてもらい、凪ラーメンが食べたいとのリクエストにも応え3ヶ月の間に計6回ラーメンを作成した。

イベントなんかではいつも仲間と一緒だから相談もできるし味の意見も言い合える。けど、今回は1人だし「なんか東京から有名なラーメン屋さん来たらしいよ!」ってアウェー感の中、味を決めないといけないから始めはメチャ緊張した。

でも自分達が夜遅くに出漁して、苦労して手に入れたカタクチイワシ。それを使った煮干ラーメンを作る訳だからなんとか喜んでもらおうと強く思った。

僕は漁師としては、半人前どころか仕事してんのか足引っ張ってんのか、わかんないレベルだったけど、何度も親切に教えてくださる皆さんの役に立ちたいと思い、寮の皿洗いゴミ捨て、煮干ラーメン、煮干を使った料理作りに力を注いだ。

天洋丸の社長はよく「魚の価値を上げよう」「捨てるを活かそう」と仰っていて。そうした発想が漁師体験セットやECOたわしという商品に繋がる。その考えが僕も好きだし人のためになる事、環境保全をプラスにする事で厳しい漁業産業の光を導き出している。

海の漢達はホントたくましくて、船上で雨風が吹いていようとも、網のトラブルが起きても、たとえ結ぶロープが短くても

なにがなんでもどうにかする。

この精神を持ち合わせていないといけない。だって、逃げ場はないから

だから「すごかね。この人達は」の体験は多々あり、さすがだなと感心していました。

雲仙島原の皆さんは愛と人情たっぷりの人達で、こんど合わせたい人がいる、食事に行こう、連れて行きたい場所があると、僕の事をかわいがってくださり、沢山の素晴らしい出会いで縁を結ぶことができた。

ある社長は大切な鞄を餞別だとくれて、かすてら会社社長は最高級かすてらの味の秘訣を教えてくれて、またある人は「」と書かれたメッセージボードをプレゼントしてくれた。そして、僕がとてもお世話になった人とは

いつかアメリカでビジネスを!

町を盛り上げるイベントを!

東京でおもしろいことするぞ!

そんな夢の膨らむ話をしながら飲む酒は最高だった笑

2年後成長した姿で会うのが楽しみですね

人を大切に成長させて、優しさとスマートさを持ち合わせた社長ご家族と20代ながら高いスキルで船団を率いる優秀な船長達、そして若いパワーで天洋丸を盛り上げる船員の皆さん。

いつかまた必ず橘湾に行きます。

海の仕事は危険がつきものなのでくれぐれもケガのないよう、また元気な姿でお会いしたいと願っています。

この大切な人達との出会いで楽しく幸せの日々を過ごすことができた。

本当にありがとうございます!


「漁師どうだった?」

何人かにこう聞かれる。

簡単にまとめるのは難しい

人とのことが大きいから

一年漁師ってなんだったんだろうか?

つまり

どんな気持ちで人と接するかで幸か不幸かが決まる事を教わる時間

だった。自分には

だから

デイサービスで声を振り絞って伝えてくれたおばあちゃんの「…ありがとね」もまた聞くし「ねーっ次は鬼滅ラーメンつくって!!」の約束だって忘れはしない。

いろんなことがあって、いろんな人と出会えた3ヶ月

僕の一年漁師はおわりを迎えたけど

凪×天洋丸はこれからはじまり。

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